スペースモビリティの進化を支える技術イノベーションを評価
ブリヂストンは、英UKi Media & Events社発行の業界誌「Tire Technology International」が主催する「Tire Technology International Awards for Innovation and Excellence 2025」において、月面探査車用タイヤで「Tire Concept of the Year」を受賞しました。同賞は、最も革新的かつ先進的なコンセプトデザインのタイヤに贈られます。
今回の受賞は、月面という地球上のどの環境とも異なる「極限」の環境に対応し、スペースモビリティを足元から支える独創的なタイヤの開発が、タイヤ業界および学術機関の専門家に評価されたものです。
Tire Technology EXPO 2025(ドイツ)※1内で開催された授賞式には株式会社ブリヂストンの欧州グループ会社ブリヂストン
ヨーロッパ エヌヴィー エスエーのSimone Rando(Head of Consumer Tire Development)が出席
ブリヂストンの月面探査車用タイヤは、月面を走るモビリティに求められるより厳しい走破性と耐久性に対応するために、空気充填が要らない次世代タイヤ「AirFree」で培ってきた技術を活用し、金属製スポーク
※2を採用しています。この構造により、真空状態で激しい温度変化や放射線にさらされる「極限」の月面環境下において、耐久性を保ちながらも柔らかく変形し、月面にあるレゴリスと呼ばれる微細な砂の上での走破性を確保します。また、岩などの障害物に対し衝撃を吸収して乗り越えて走行することが可能です。この高い走破性と耐久性により、月面で走るモビリティの安心・安全と人類の挑戦を足元から支えます。
ブリヂストンの月面探査車用タイヤのコンセプトモデル
ブリヂストンは、「タイヤは生命を乗せている」の大原則に沿って2019年より月面探査車用タイヤの研究開発に取り組んでおり、当開発を通じて「自ら極限へ挑戦する姿」を示し、共感いただけるパートナーとの共創活動を推進しています。今後も、月面という新たな「極限」の環境に挑戦することで、モビリティの未来になくてはならない存在となることを目指していきます。
ブリヂストンは、月面探査車用タイヤ開発を通じて宇宙モビリティの進化を支えることで、企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment」
※3で掲げる「Extension 人とモノの移動を止めず、さらにその革新を支えていくこと」にコミットしていきます。
※1 「Tire Technology EXPO」は2001年から欧州で開催されているタイヤ産業における世界有数の技術発表展示会です。世界各国のタイヤメーカーをはじめ、素材メーカーや研究機関などが成果を発表する場所として注目されています。
https://www.tiretechnology-expo.com/en/index.php
※2 タイヤの接地面とホイールを繋ぎ、荷重を支えるとともに衝撃を吸収する機能を持つ部材
※3 「Bridgestone E8 Commitment(ブリヂストンイーエイトコミットメント)」
ブリヂストンは、「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」というビジョンの実現に向けて、企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment(https://www.bridgestone.co.jp/corporate/manage/policy/commitment/)」を制定しました。これを未来からの信任を得ながら経営を進める軸とし、ブリヂストンらしい「E」で始まる8つの価値(Energy、Ecology、Efficiency、Extension、Economy、Emotion、Ease、Empowerment)を、ブリヂストンらしい目的と手段で、従業員・社会・パートナー・お客様と共に創出し、持続可能な社会を支えることにコミットしていきます。