SAS、Neterium社と共同でリアルタイムのウォッチリスト・スクリーニングを提供開始

業界トップクラスのスクリーニング・エンジンを統合したクラウドベースのソリューションが、
リアルタイムに説明可能な制裁判断をサポート。
ヨーロッパのある銀行では誤検知を65%削減

データとAIのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下SAS)は、革新的なAPIネイティブのRegTech(レグテック)企業であるテクノロジー・パートナー、Neterium社と共同でSAS Real-Time Watchlist Screening( https://www.sas.com/en_us/software/real-time-watchlist-screening.html )の一般提供を開始しました。クラウドネイティブのこのソリューションには、組織と支払いのスクリーニングのための拡張可能な機能と併せて、リアルタイムのバッチ形式によるウォッチリスト・スクリーニングが備わっています。最適な説明可能なマッチング・アルゴリズムにより、誤検知が減るだけでなく、透明性と信頼性の向上にもつながります。

SASのリスク・不正対策・コンプライアンス・ソリューション担当シニアバイスプレジデントのスチュ・ブラッドリー(Stu Bradley)は、次のように述べています。「世界の地政学的情勢は変動が激しく、リスクの進化にさらされており、銀行やその他関連企業にとって、組織や取引に関するリアルタイムのインサイトが非常に重要です。SASは、Neterium社との連携により、両社の強みを融合し、マネーロンダリング対策(AML)およびテロ資金供与対策(CFT)の分野でより高い効率性、生産性、信頼性を提供するソリューションを開発しました」

外国資産管理局(OFAC)、欧州連合(EU)、国連といった規制機関の規定に準拠できない組織は、多額の罰金や法的措置、さらには深刻なブランドイメージの損失に直面しています。制裁対象団体やテロ組織、犯罪企業との取引を防ぐため、SASの新たな金融犯罪対策コンプライアンス・ソリューションは、実績のある技術を活かし、以下の特徴を備えています。

● As-a-service型のリスト管理:
標準化されたREST APIを使用して、高度なリスト管理を既存のプラットフォームにシームレスに統合できます。登録されたウォッチリストが自動で更新・展開されることから、手動による作業は発生しません。効率性に優れたこのas-a-serviceソリューションは、誤検知を最小限に抑え、アナリストの作業負荷を大幅に軽減しつつ、継続的にデータを更新・改良することで、入手可能な最新の情報に基づき意思決定が行われるようにします。

エンドツーエンドの機能:SAS Real-Time Watchlist ScreeningはSAS® Viya®( https://www.sas.com/ja_jp/software/viya.html )に搭載され、リアルタイムのスクリーニング、データ・オーケストレーション、アラート・トリアージとケース・マネジメント、運用レポートの機能を単一の高度なオールインワン・ソリューションで提供します。毎月の機能更新により、継続的に機能強化・改善されます。総合的なマッチング:AIを活用したメタマッチングとメタスコアリングを用いて、入手可能なすべてのデータ・ポイント(名前、性別、生年月日と出生地、識別子、地理的位置など)をワンステップで評価します。商用ウォッチリストとの統合がシームレスに行えるだけでなく、SASコードを用いたルール作成による増強が可能なプライベートの許可/拒否リストにも対応します。ファジー・マッチングとセマンティック・マッチングのアルゴリズムを組み合わせることで、トランスリタレーション(翻字)、文化的類似性の検出、地域によるスペルの違い、別名、アルファベット以外の文字の使用など、命名上の一般的な課題を解消します。

● カスタマイズと可監査性:カスタマイズ可能なスクリーニング・パラメータとスコアリング・ミックスにより、ニーズの変化とリスク許容度に合わせてソリューションを細かく調整できます。徹底的な監査証跡、安全で説明可能なAI、およびグラスボックス・モデルによって、企業はさまざまな管轄区域における法的要件の変化に対応できます。また、パブリックとプライベートのどちらのクラウド環境に導入する場合でも、マイクロサービスをベースとしたSASの拡張可能なアーキテクチャによって柔軟性とコスト管理の最適化を両立します。

Neterium社の最高商務責任者(CCO)であるフローレンス・ヴチェンツィーニ(Florence Vicentini)氏は、次のように述べています。「SASの金融犯罪対策コンプライアンス・プラットフォームは、市場でも類のない奥深さを持っています。Neterium社の最先端のウォッチリスト・スクリーニング機能をSASプラットフォームに統合することで、規制要件への対応や、変化し続ける金融犯罪リスクの軽減を支援する比類のないソリューションをSASの顧客に提供できる、強力なシナジーを生み出しました」

革新的な制裁スクリーニング・ソリューションを生みだした革新的なパートナーシップ
SASのReal-Time Watchlist Screeningの一般提供開始は、2022年後半にOrange Bankで共同開発された最初の導入( https://www.prnewswire.com/news-releases/orange-bank-deploys-real-time-sanctions-screening-with-sas-and-neterium-301645486.html )から2年後に実現しました。SASとNeterium社によるカスタムのリアルタイム制裁スクリーニング・イニシアティブは、最終的に新しいソリューションのフレームワークを構築し、パリを拠点に置く同銀行のAML-CFT体制を大幅に強化しました。

当時、Orange Bankの副CEOであるベロニク・マッキャロル(Veronique McCarroll)氏は、次のように説明しています。「AIの組み込みと高度なスクリーニング技術により、検出の適合率が向上し、アナリストがAMLリスクをリアルタイムで包括的に把握することができます」

さらに最近では、Orange Bankのコンプライアンス&金融犯罪対策担当ディレクターのモニカ・クワイアトニア(Monika Cwiertnia)氏も、このソリューションを「堅牢で、効率的、かつ効果的」と称賛しています。

クワイアトニア氏はOrange Bankの長期的な成果について、次のように述べています。「SASとNeterium社のおかげで、当行のアナリストたちは1つのソリューションを使用して、取引の監視、お客様のリスク分類、見込み客と既存顧客のフィルタリング、取引のスクリーニングなど、顧客のAMLリスクを360度包括的に監視することができています」

また、Orange BankのAML-CFTリスク管理担当マネージャーのハフィダ・エル・イッシ(Hafida El Issi)氏は、次のように述べています。「2年間にわたり、国境を越えた取引と第三者関係をスクリーニングしてきました。第三者や国際取引の1回のスクリーニングにかかる時間はわずか10ミリ秒ほどです。また、当行はオンライン銀行であるため、SAS Real-Time Watchlist Screening( https://www.sas.com/en/solution-briefs/real-time-watchlist-screening-114128.html )は24時間365日稼働しています。以前のソリューションと比較して誤検出の数が65%減り、さらに改善し続けています」

終わらないイノベーション
SAS Real-Time Watchlist Screeningのリリースによって、SASとNeterium社は引き続きイノベーションを推し進めています。先駆的なテック企業である両社は、2024年のChartis RiskTechクアドラントでウォッチリストおよび有害メディア・モニタリング部門( https://www.sas.com/en/solution-briefs/real-time-watchlist-screening-114128.html)のカテゴリー・リーダーに選出されました。

Chartisのリサーチ・ディレクターであるニック・ヴィチェヴ(Nick Vitchev)氏は、次のように述べています。「Chartisのクアドラントとランキングに反映されているように、SASは高度な分析機能と、拡張性と柔軟性に優れたSAS Viyaという非常に強力なコア・テクノロジーを基盤としたソリューションを提供することで、際立った存在感を示し革新を続けています。このような強力なコア・テクノロジー・サービスによって、SASは驚異的なスピードと規模で意思決定を行うことを可能にする、強力で拡張性のあるソリューションを提供することができています。また、SASのData Ethics Practice(データ倫理プラクティス)( https://www.sas.com/ja_jp/company-information/innovation/responsible-innovation.html)は将来的に業界のゴールドスタンダードとなる可能性があり、SASはまさにイノベーションの先駆者です」

SAS Real-Time Watchlist Screeningは、SASの他のAML-CFTコンプライアンス・ソリューション( https://www.sas.com/ja_jp/solutions/fraud-security-intelligence/solutions/aml-cft-compliance.html)、およびリスク、不正対策、コンプライアンスのソリューションからなる広範なエコシステムにシームレスに適合します。

SASの銀行向け不正・金融犯罪対策コンプライアンス・ソリューションの詳細についてはこちら( https://www.sas.com/ja_jp/industry/banking/solution/fraud-financial-crimes-compliance.html )をご覧ください。

Neterium社について
Neterium社( https://www.neterium.io/ )はグローバルでの金融犯罪防止の変革を目指すベルギー拠点のレグテック企業です。同社のクラウドネイティブなSaaSウォッチリスト・スクリーニング・ソリューションは、最先端のテクノロジーと、コンプライアンスに関する深い専門知識が融合されています。主力製品であるJetscanとJetflowは、比類のない効率性、精度、拡張性を提供し、標準化されたAPIによりシームレスに統合できます。これらのソリューションは超低遅延と大量スループットを実現し、世界中の金融機関の拡張性とパフォーマンスに関する新たな基準を打ち立てています。

*2024年12月18日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリース( https://www.sas.com/en_us/news/press-releases/2024/december/sanctions-real-time-watchlist-screening-solution.html )の抄訳です。本プレスリリースの正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。

SASについて
SASはデータとAIのリーディング・カンパニーです。SASの革新的なソフトウェアと業界特化型のソリューションが、世界中のお客様にデータを信頼できる意思決定に変換するパワーを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。
*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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この企業の情報

組織名
SAS Institute Japan株式会社
ホームページ
http://www.sas.com/jp
代表者
手島 主税
資本金
10,000 万円
上場
非上場
所在地
〒106-6111 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー 11F
連絡先
03-6434-3000

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