~レースに対する情熱を糧に、会社員とプロeドライバーの両立を目指すチャレンジャー~
国内初のeモータースポーツのプロリーグ、「UNIZONE」に参戦予定の当社社員・瀬田凛さん(遠州ハママツモータース所属)
会社員とプロeドライバーの二刀流に挑戦
「会社員として働きながら、プロのドライバーとしてもより高みを目指していく。そうしたチャレンジができる時代であることを証明したいし、地域の子どもたちに憧れや可能性も示したい。がんばります!」
2025年からスタートする日本初のeモータースポーツのプロリーグ“UNIZONE(ユニゾーン)”。その開幕戦に向けて意気込みを語るのは、当社ランドモビリティ品質保証統括部の瀬田凛さんです。瀬田さんは静岡県浜松市を拠点とする「遠州ハママツモータース」のドライバーの一人として、2月に開幕するこのリーグに参戦予定です。
「はじまりは、5歳の誕生日に買ってもらった自動車レースのゲームソフトでした。以来、大学3年生まではコンピューターを相手に腕を磨いていましたが、世界大会への出場を目指すようになった頃から切磋琢磨する仲間も広がって、自分の中にもスポーツという感覚が芽生え始めました」と瀬田さん。
これまで参加してきた各種大会では優勝も飾るなど好成績を重ね、12月上旬、国民スポーツ大会2024のエキシビションとして開催された全国都道府県対抗eスポーツ選手権にも、予選を勝ち抜いて2年連続で静岡県代表として出場しました。
UNIZONE参戦を発表した「遠州ハママツモータース」。瀬田さんを囲んで、尾田結都選手(左)と山岸真智代表
深まるバーチャルとリアルの関係性
国内のeスポーツ市場は160億円超規模(2023年)とも言われ、さらに毎年20%を超える成長が見込まれています。また、2025年には国際オリンピック委員会(IOC)による「オリンピックeスポーツ大会」がサウジアラビアで開かれるなど、その存在はますます大きくなろうとしています。
一方で、バーチャルとリアルの関係も深まっています。「実際に、多くのレーシングドライバーがシミュレーターを使ってトレーニングされていますし、逆にバーチャルをきっかけにリアルなレースに入っていく人も増えていくでしょう。私自身もeモータースポーツをきっかけにリアルな自動車レースにも挑戦するようになり、今シーズンはワンメイクのアマチュアレースで表彰台にも立ちました」と瀬田さん。こうした世界の先には「バーチャルとリアルの双方を行き来するような、つなぎ目のないレースシーンがあるかもしれません」と話します。
間もなく開幕する初年度のUNIZONEは、遠州ハママツモータースに加えて、群馬ダイヤモンドペガサス、Saishunkan Sol熊本、東京ヴェルディ、名古屋OJAの5チームが参加。「私たちの本拠地となる遠州地域は、当社をはじめ自動車関連産業が盛んなエリアです。チームには、このまちから新しいモータースポーツの魅力を発信していきたいという思いもあります」と瀬田さん。会社員とプロeドライバーの両立を目指した二刀流の挑戦。その第一歩がいよいよスタートします。
「年齢や性別に関係なく、幅広く楽しめるeモータースポーツの利点を活かして、普及活動や地域振興にも貢献したい」と
瀬田さん
■広報担当者より
eモータースポーツはeスポーツカテゴリーの一つとされ、eスポーツ自体は「コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称」と定義されています(日本eスポーツ連合)。「コンピューターゲーム」だけだと「機械相手」が連想されますが、eスポーツは「競技」と定義されるだけあり、人も欠かせない存在です。今回の取材でも瀬田さんは、スキル向上やモチベーションの維持に、周囲の「人」の存在を強調して話されていました。「仲間がいるから向上心を持てている」、そう語る瀬田さんに競技者魂を感じました。