【オリックス】第8回「オリックス 働くパパママ川柳」受賞作品が決定 応募総数6万超の作品から選ばれた大賞は「小児科の 予約画面で オトナブルー」

オリックス株式会社

オリックス株式会社(本社:東京都港区、社長:井上 亮)は、第8回「オリックス 働くパパママ川柳」の受賞作品(20作品)を決定しましたので、お知らせします。

「オリックス 働くパパママ川柳」は、働きながらの子育てに奮闘するパパとママ、家族の日常をテーマとする公募川柳です。2017年から毎年開催し、第8回を迎えた今回は、2024年2月9日 ~3月11日までの約1カ月間で、全国にお住まいの幅広い世代の皆さまから、応募総数6万超の作品をご応募いただきました。

昨年に続き、特別審査員として尾藤 川柳氏(十六代目川柳 川柳公論社主宰)、田中 裕二氏(タレント「爆笑問題」)、浜田 敬子氏(ジャーナリスト)にご参加いただき、受賞作品を決定。大賞「小児科の 予約画面で オトナブルー」(犬パパ 33歳・男性)は、小児科の予約が取れずに絶望するパパママの心情を、流行歌のタイトルになぞらえて表現した一句です。


今回、20代・30代・40代からの応募作品が過去最多となり、子育て世代のリアルな悩みや喜びを生き生きと描写した句を多数ご応募いただきました。また、男性からの応募も過去最多となり、男性の育児を「特別なこと」としてではなく、「日常の一コマ」としてよんだ句が多く寄せられたことも特徴です。特別審査員の田中 裕二さんからは、「コロナ禍により定着した在宅勤務などの影響を受けて、パパの子育てへの向き合い方が変化したのではないでしょうか」と考察をいただきました。

オリックスグループはこれからも、多様な視点から生まれた応募作品が集まる「オリックス 働くパパママ川柳」を通して、仕事や家族との向き合い方を前向きに考えるきっかけを創出してまいります。

■受賞作品
大賞(1句)
小児科の 予約画面で オトナブルー 犬パパ(33歳・男性)
<作者からのコメント>
保育園に通うようになり、よく病気をもらって帰ってくる子どもを病院に連れて行くのが日常となっています。朝早くに子どもの体調不良がわかり、仕事との調整を考えながらWEBで小児科の予約画面を開いたところ、昼前や翌日以降しか空いておらず、しばらく思考停止状態に。そのときは絶望感でどうしようという感じですが、振り返ると、妻と笑い合えるネタになっています。
日々バタバタで毎日が一瞬で終わるという方も多いと思いますが、子育てができるのは今だけ。どうせやるなら楽しむが勝ちです。一日一日を丁寧に楽しみましょう。

パパママ目線賞(6句) 
ひとり親 負担も愛も 2人分 あーちゃん(49歳・女性)
<作者からのコメント>
子どもが小さかったころは、保育園の送迎はもちろん、早朝からお弁当を作って運動会や発表会の場所取りに並んだり、混み合った水族館では肩車をしたり、仕事と家事や子育てに奮闘していました。一人二役の大変さを痛感しつつ、子どもの優しさや笑顔に癒されて明日もがんばろうと思ったこと、寂しい思いをさせないようにできる限りの愛情を注いできたこと、その愛を小さいながらも理解してくれた姿を思い出します。
子どもの成長はあっという間です。忙しくて泣きたくなる日は、自分をいたわり褒めながら、貴重な時間を楽しんでいきたいですね。

寝る前の 怪談「あした、おべんとう」 カイセママ(51歳・女性)
<作者からのコメント>
最近小学校からの連絡は、ほとんどがアプリ経由。冷蔵庫にプリントを貼っていたころに比べ、大事な連絡を見逃すことが増えました。先日も寝ようとする娘に翌日の持ち物を確認したところ、「大丈夫、あとはお弁当だけ」。見落としていた私は顔面蒼白。なんとか間に合いましたが、朝まで気づかなかったら…と想像してもう一度ぞっとしました。「お母ちゃんはドジだから」と子どもたちは冷めた反応。こちらがさまざまな「怪談」を切り抜けてやりくりしていることには思い至らないようです。
遠い将来、親への恩を感じてくれると信じてがんばっていきましょう。

インスタに 憧れるのを やめた家事 すす(33歳・女性)
<作者からのコメント>
家事や育児の参考にとInstagramをフォローしていましたが、「なぜ自分はできないのか」とプレッシャーに……。そんなときに何気なくごはんをつくったら、子どもが「おいしい!おいしい!かか最高!」と言ってくれて、こんなことで喜んでくれるのか…と気づきました。キラキラした世界だけに憧れるのはいったんやめて、家族の喜ぶことができればいいと思え、肩の荷が下りました。
毎日想像以上の大変さですが、家族の何げない一言で、疲れが吹き飛ぶときもあるんですよね!そういううれしさや幸せを糧にがんばっていけるといいなと思います!

AIで 生成願う ママ時間 スリーキッズママ(41歳・女性)
<作者からのコメント>
未就学児2人と小学生1人がいる生活で、てんやわんやの毎日です。朝は子どもたちの登園・通学の準備と自分の出勤、帰宅後は夕食から寝るまで、ノンストップの忙しさで記憶が飛んでしまうほど。そんなドタバタな毎日で、昨今話題の生成AIに、ぜひ私の時間を作り出してほしいという気持ちになりました。忙しい反面、それだけ3人の子育てにどっぷりと浸れている自分はとても幸せだと感じ、そう感じさせてくれる子どもたちにも感謝の思いが大きいです。
日々奮闘ですが、子どもの成長を見守れる今を大切に、無理なくがんばっていきましょう。

家事育児 キックバックは 子の笑顔 ちゃったマンゴー(54歳・男性)
<作者からのコメント>
家事や娘の育児に追われているときに、政治家の「キックバック」のニュースがテレビで放送されていました。そんなとき、娘がニコリと笑ったのを見て、この句を思いつきました。妻は「風刺が効いておもしろいね」と受賞を喜んでくれて、忙しい日々の中でも、川柳をきっかけに家族の和やかな会話が生まれました。あらためて作品を読むと、我ながら、金銭にかえられない「無償の愛」の偉大さを感じました(笑)。
子育ては本当に大変です。でも、見方を変えると、子どもから成長させてもらうことも多く、自分の財産になっていると感じます。

光る君 保育参観 垣間見る つべる(31歳・女性)
<作者からのコメント>
息子の保育参観では、普段通りの保育の邪魔をしないため、子どもに見つからないように見学します。窓の隙間から見守る様子が、「源氏物語」の「若紫」みたいだなあと思い、ドラマの放送もあり句にしました。歌を歌う様子や泣いている友達を気遣う様子など、家では見られない息子の姿に胸が熱くなりました。
子どもの成長はあっという間で、そのときその一瞬にかけがえのないまぶしさを感じています。我が家の「光る君」を大切に、楽しみながら育てていきたい。奮闘する今もいつか「光って」見えると思います(笑)。

子ども目線賞(1句)
サブスクが 増えても増えぬ 母の時間(とき) 前田栄人(17歳・男性)
<作者からのコメント>
母は医療従事者で、僕が高校生になったタイミングで正社員になり、仕事量が膨大に増えて帰宅時間が遅くなりました。さらに僕のお弁当作りや毎日の家事もこなさなければなりません。動画配信サービスのサブスクに加入しても、母には見る時間がありません。そんな母と、5年以上「働くパパママ川柳」に応募している父は、僕の受賞をまるで自分のことのように喜んでくれました。
ときには、子どもがひどい態度を取ることもあると思います。でも僕たちは、誰のためにパパママが仕事や家事をがんばっているのか知っています。「あんまりがんばりすぎないで」と伝えたいです。

じぃじばぁば目線賞(1句)
孫乗せて エンジンの音 高らかに ひすい娘(79歳・女性)
<作者からのコメント>
私の夫(じいちゃん)は、孫から部活や塾などの送迎をお願いされると、「俺は忙しいのだ」と言いながら、にこにことハンドルを握っています。私の頼みごとだと動いてくれませんが、孫のこととなれば動きます。そんな日常の風景が、この句を作ったきっかけになっています。あらためてじいちゃんには、「酷暑の日も雪の降る日もお疲れさま」と伝えたいです。受賞をじいちゃん本人に報告しても返ってきたのは「へー」とただ一言。たまには、私のお願いも聞いてくださいね。
孫の成長を見守るみなさま、孫のパワーに負けないように体を大切にしましょう。

見守る目線賞(1句)
育休の 挨拶メール いいね押す パパ準備中(27歳・男性)
<作者からのコメント>
社内で3年先輩の男性から、女の子の誕生と育休に入る旨の一斉あいさつメールが届きました。メールを受け取った方は、「いいね!」でリアクションされる方が多く、私も同じく「いいね!」で反応しました。今は、その先輩も復職し、育児と仕事を両立されています。月日が経つことの早さにしみじみとしました。
パパママは、本当に日々いろんなことがあると思いますが、家族と支え合い働かれていてすばらしいと尊敬しています。パパ準備中として、自分の将来を想像しながら、パパママの背中を見ています。職場内で助け合いも重要だと感じました。

優秀賞(10句)
タイパより スローで見たい 子の寝顔 うたママ(50歳・女性)

キャッシュレス デビューは孫の おままごと 和くんパパ(31歳・男性)

退勤後 ハグで充電 ママのギガ じゅん(40歳・男性)

ブギウギで バアバハッスル 孫の世話 椿(75歳・女性)

夜干しの 夜空ながめて 願う幸 晴舞(40歳・女性)

働けど オムツに消える 物価高 坊のママ(29歳・女性)

ママ会議 弟迎え 俺の役 まさひろ(10歳・男性)

見える化で 妻の偉大さ 思い知り まめたろう(32歳・男性)

7.5度 パリ協定も 待ったなし りゅりゅりゅ(43歳・女性)

初登園 SPばりの 祖父母たち るるちゃん(59歳・女性)

※ このほか、「オリックス 働くパパママ川柳」受賞句発表ページでは、受賞作品(20作品)に加え、個性豊かな佳作20作品などを掲載しています。
https://www.orix.co.jp/grp/move_on/entry/orix-senryu/vol8/result.html


■「オリックス 働くパパママ川柳」概要
働きながら子育てをする中で生まれる感謝の気持ちや、笑いのネタ、ちょっとグチってみたいことを五・七・五の川柳で自由に表現してください。既婚未婚、年齢は問いません。ご自身の経験はもちろん、ご家族や職場などの身近な働くパパママを見て思うことでもかまいません。

・応募方法
 郵便はがき、インターネット(パソコン・スマートフォン)

・応募期間
 2024年2月9日~3月11日

・選考
 「オリックス 働くパパママ川柳」運営事務局、特別審査員

〈特別審査員〉
 尾藤 川柳氏(十六代目川柳、川柳公論社主宰)
 田中 裕二氏(タレント「爆笑問題」)
 浜田 敬子氏(ジャーナリスト)

■特別審査員のメッセージ 
尾藤 川柳氏(十六代目川柳、川柳公論社主宰)
近年はコロナ禍の社会を描写した句が多かったところ、今年は家族に思いが向いている句が多く寄せられたと感じました。コロナ禍が明けて、新しい時代が来たことをあらためて実感し、今後どのように作品が変化していくのか楽しみになりました。

田中 裕二氏(タレント「爆笑問題」)
コロナ禍で在宅時間が長くなり、ママの大変さを目の当たりにしたことがきっかけとなり、パパの子育てへの向き合い方が変化したのではないでしょうか。今年の応募作品を通して、コロナ禍が明けても、自然に夫婦で協力し合っている家庭が増えていると実感しました。

浜田 敬子氏(ジャーナリスト)
職場では、さまざまな事情を抱えた社員が一緒に働いています。そうした環境において、育休を取得する社員に対して、誰もが心から「おめでとう」といえる社会にしていかなければならないと、「見守る目線賞」の受賞作品を通してあらためて感じました。

〈特別審査員による最終選考の様子〉
 
 
 

■応募傾向の分析
第8回は6万14作品をご応募いただき、2年連続で応募総数が6万作品を上回りました。
世代別にみると、20代・30代・40代からの応募が過去最多となり、子育て世代のリアルな悩みや喜びを生き生きと描写した句を多数お寄せいただきました。
また、男性からの応募も過去最多となり、男性の育児を「特別なこと」としてではなく、「日常の一コマ」としてよんだ句が多く寄せられたことも特徴です。

<第8回「オリックス 働くパパママ川柳」年代別の応募作品数>

<第8回「オリックス 働くパパママ川柳」男女の応募作品数>

<20代・30代・40代の応募作品数推移>

<男性の応募作品数推移>

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