2/25(日)玉川大学観光学部・企画運営 第3回「高校生まちづくりコンテスト 決勝大会」結果発表 ―SDGsの達成にもつながる「''まちの活性化プラン''」を高校生が熱く語る!―

玉川大学

玉川大学観光学部・教育学部(東京都町田市/学長:小原芳明)は、2023年9月20日(水)~12月4日(月)の間で募集した第3回「高校生まちづくりコンテスト 決勝大会」を2024年2月25日(日)、玉川大学キャンパス内で行いました。厳正な審査の結果、全国からエントリーした296チームのうち以下のチームが入賞しましたので、ご報告いたします。なお、決勝大会結果は以下のURLからも確認できます。 https://www.tamagawa.ac.jp/college_of_tourism/machi_contest2023/index.html <観光庁長官賞> 優勝  岡山県立瀬戸南高等学校(岡山県岡山市) 谷川千雪さん、築地あいりさん、及部遥香さん、谷口芽衣さん  ・テーマ:持続可能な農業経営で岡山を元気に!!~戦略的なマーケティングイノベーション~ <玉川大学学長賞> 準優勝  AICJ高等学校(広島県広島市) 椎木双葉さん ・テーマ:ダークツーリズムと地方創生 ~回天の歴史を風化させないように~ <審査員特別賞> 第3位  名古屋高等学校(愛知県名古屋市) 淺野雅博さん ・テーマ:小牧キラキラeggツーリズム <玉川大学教育学部長賞>  青山学院高等部(東京都渋谷区) 朝比奈和泉さん、関根美優さん ・テーマ:MIYAKO BOSAI Tourism <玉川大学観光学部長賞>  福井県立鯖江高等学校(福井県鯖江市)大友勤之さん、小木陽玖さん、熊野健太さん ・テーマ:福井サイバー化プロジェクト ~スマホから始めるツーリズム~ ※上位3チームの発表概要を以下に記載します。 ●岡山県立瀬戸南高等学校 谷川千雪さん 築地あいりさん 及部遥香さん 谷口芽衣さん 「持続可能な農業経営で岡山を元気に!!~戦略的なマーケティングイノベーション~」 【発表概要】  農業は岡山県の主要産業の一つです。特に果実部門と鶏卵部門の産出額は全国的にも上位に入っています。一方、果樹農家は規格外品の存在や畜産農家は飼料価格の高騰といった課題を抱えています。そこで、主要産業である農業の課題を解決に導き、持続可能なまちづくりを目指す2つの活性化計画をつくりました。  まずは、岡山市農業の活性化です。果樹規格外品である未使用資源を飼料化することで、生産コストの高騰に悩む岡山市農業の活性化を実現するというものです。規格外の果物を飼料として高付加価値のブランド卵の開発を実験しました。また、マーケティングの研究としてブランド卵のパッケージデザイン作成や、高校と企業のイベントに参加して学んだ情報発信の方法を積極的に取り組んだ結果、SNS総再生回数は1万回を超え、地域の方々に声をかけていただく機会が増えました。完成したブランド卵は、山陽学園大学学園祭にて1パック500円で販売した結果、1時間ほどで30パックが完売しました。  次に、アグリツーリズムの取り組みです。自分たちで生産した卵を活用したタマゴサンド、タマゴコロッケを開発し地元の商店街でカフェイベントを開催したところ、沢山の方にお越しいただきました。このイベントの経験を踏まえて、四季折々の農業体験を織り込んだアグリツーリズムを計画しました。  2つの活性化計画は後輩に引き継ぎ、持続的な活動を目指します。 ●AICJ高等学校 椎木双葉さん 「ダークツーリズムと地方創生 ~回天の歴史を風化させないように~」 【発表概要】  ダークツーリズムは暗いイメージや「何だろう?」と疑問に思う声が多くあがるかと思います。今回、「史実を正しく未来に継承する」という思いでテーマに選びました。  私が住んでいる山口県周南市には、大日本帝国海軍が開発した人間魚雷回天の訓練基地があります。この回天により多くの若者が亡くなりました。周南市回天を訪れる外国人観光客数は月間数名に対して広島は9万人(2022年度)と、大きな差があります。そこで、広島・長崎を訪れる外国人観光客が周南市回天にも訪れれば、訪問者の歴史的理解が高まるとともに、周南市にとっても歴史的遺産を見直すきっかけになると思います。また、周遊ルートを確保することにより、広域で利益を得られることになるのではないでしょうか。  広島原爆ドームを訪れる外国人観光客に対し人間魚雷回天のプレゼンを行ったところ、殆どの観光客は周南市に行きたいという反応がありました。また、外国人向け専用サイトを英語で作成し、回天を含む周南市の情報を発信しております。市長に対しても地域情報に関するウェブサイトの普及、回天資料館内の展示物、動画の英語表記の追記などの改善依頼を行いました。最終目標としては、外国人が回天の展示施設を訪れて平和の認識を高めると同時に、観光を通して周南市を活性化させることです。 ●名古屋高等学校 淺野雅博さん 「小牧キラキラeggツーリズム」 【発表概要】  小牧市は 少子高齢化がますます進むと推計されています。少子高齢化は現役世代の負担を大きくするため、特に高齢者の労働人口の増加が大切です。全ての人が満ちた気持ちで一緒に生産活動ができる仕組みが必要であると考えます。また、知名度不足も大きな問題です。そこで、小牧市内外の若者たちに真の小牧市の良さを体験し、世界中に小牧市のキラキラを発信してもらう「小牧キラキラeggツーリズム」を提案します。  小牧キラキラeggには、最高級の学生を象徴する卵という意味が込められています。このツーリズムでは、学生が深く学びたい職業や分野に精通した高齢者(師匠と呼びます)を選択し、ホームステイ先で師匠から専門分野のノウハウを伝授してもらう企画です。このツーリズムの一例として個人旅行と団体旅行を用意し、1泊2日ひとり1万円を基本とし、9割が師匠宅の宿泊費、1割が運営の活動費となります。一般的な留学ではホストファミリーの選択はできませんが、このプランではホストファミリーの選択権は有償として差別化を図ります。当プロジェクトを実際に検証したところ、学生も師匠も今後も継続を希望する声が多くありました。 <審査員長・元・観光庁長官の田端浩氏(三井住友銀行 顧問・本学客員教授)全体講評>  今回は全国296チームからの提案があり、本日は5チームによる決勝戦となりました。過去の大会ではコロナの影響を受け、一部Web参加というケースもありましたが、本日は全員この場で発表を聞けて、うれしく思います。  観光まちづくりは地方創生の切り札として政策を進めてきたものです。特にローカル都市は、少子高齢化の危機感に強く悩まされております。高校生の皆さん方が地元についての提案を出していただくことについて大変ありがたく思いますし、まさに、このコンテストが考えている意義であります。本日も大変すばらしい発表を聞けて幸せに思います。 <全体を通しての審査員からのコメント> ・鈴木大晴氏(群馬県立大間々高等学校・第2回高校生まちづくりコンテスト 観光庁長官賞受賞)  皆さんとても良いプレゼンでした。聞いていてとても楽しい時間となりました。ひとりひとりの良さがあって審査のときにすごく悩みました。皆さんが頑張ってきたことが伝わってきました。 ・柴床恵美氏(ANAあきんど株式会社 顧客販売部マネージャー)  5校の皆様のそれぞれの着眼点、提案の角度が違っていて素晴らしかったです。ホームページの作成、メタバースゲーム等、さまざまな手法が多岐にわたっていて、今の高校生のアイディアはすごいなと思いました。プレゼンに至るまでのリサーチ、実験、インタビュー、販売といった挑戦と自分のまちを愛する熱意に感動しました。 ・斉藤香代子氏(東日本旅客鉄道株式会社 マーケティング本部 くらしづくり・地方創生部門 観光流動創造ユニット観光戦略室マネージャ―)  皆さんの取り組みに驚きました。有識者の皆様にしっかりお話を聞かれたり、フィールドワークをされたり、多様な方々と関わってコミュニケーション力を高め、生きる力を育てられているのだなと実感いたしました。その想いや行動力が地域を動かしていくのだなと思いました。 ・竹内大一郎氏(観光庁 観光地域振興部 観光資源課長)  素晴らしいお話を聞かせていただき、ありがとうございました。ツアーを造成するにあたり、地域の関係者の方々によくお話を聞いて取り組んでいるなという印象を強く感じました。皆さんのご提案は体験に焦点が当たっていて、まさにモノ消費からコト消費へ時代が転換しているのだと、皆さんのお話を聞いて思いました。 【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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