ベネッセ、グループ全体のUX設計・体験価値創出力強化に向け、ビービットと資本業務提携を締結
生活のさまざまな場にデジタルが浸透し、顧客側にサービス選択の主導権が移っている今、UXという領域は日に日に注目を集めており、いかにより良い体験を提供できるかが企業の生き残る道になっています。そうした背景から、さまざまな企業が体験重視型のサービス創出に挑戦しているものの、その多くが一つの事業やサービスに閉じた活動になっているのが実態です。しかし本当に必要なのは、体験価値を起点にした事業全体の捉え直しと組織全体の仕組み・ケイパビリティの変革です。
ビービットは、「DXの目的は新たなUXの提供」であることを掲げ、数多くの大企業の体験志向型のDX・組織変革を支援してきました。『アフターデジタル』シリーズ(日経BP)などの書籍による経営者から一般社員まで幅広い層に向けた「体験価値の重要性」の啓蒙活動から、UX志向の事業戦略立案支援、サービスデザイン、さらにはUX改善を日々の運用業務に取り入れて成果を生み続けるための伴走支援およびソフトウエアの提供を行っています。
このたび提携しましたベネッセは、「よく生きる」を企業理念に掲げ、教育や介護事業を中心に人々の生活、人生をより豊かにするためのサービスを提供しています。これまでビービットは、進研ゼミ小学講座のタブレット教材「チャレンジタッチ」、小中学校の先生・生徒向けのタブレット学習ソフト「ミライシード」、また介護領域では優秀スタッフ(「マジ神」)の課題解決力をすべての現場に展開するために誕生した「マジ神AI」のUX改善を手がけるなど、以前よりベネッセの顧客体験向上の支援を行ってきました。ベネッセは、事業環境の変化を捉え、これまでのような個別サービスのUX向上に留まらず、グループ全体で本格的にUX向上に取り組むための能力を獲得するため、ビービットとの本提携に至りました。
企業がUXに投資をし、これに注力をすることは、時代における先見性に留まらず、より良い社会づくりを目指していく上でも、重要かつ未来のある意思決定になります。本提携によって、国内では類をみない大規模なUX志向のDX・組織変革を実現し、両社の事業を発展させていきます。
本提携における主な取り組み内容
ビービットは、ベネッセに対し以下の内容を実施します。
- UX・DXに関する学習機会の創出
- UXおよびDXに関する基礎知識から応用知識まで、時代変化に即した幅広い知識やスキルを学ぶ機会を提供する
- UXグロース(継続的なユーザ体験の向上)における技術移管・伴走支援
- ビービットのサービス「UXグロースOps」(※)を活用し、データに基づいたUX改善のPDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを実行する能力を育成する
- デジタルサービス(アプリ、Webサイトなど)上のさまざまな顧客接点におけるUX改善の実践をビービットが伴走し、ベネッセが自社で高い事業成果を生み出せるようになることを目指す
- 個別事業支援・アドバイザリ
- 個別のサービスや顧客接点に関して、ビービットのコンサルタントが直接的に改善支援やアドバイスを行う
- 人材採用・UXブランディングの支援
- ベネッセがグループ全体でUXに投資・注力をしていることに関する対外的な発信を支援するとともに、UX人材の採用に協力する
今後もビービットは、「役に立つことがビジネスの主目的となった一兆スマイル社会」の実現を目指し、ベネッセが提供する体験価値の向上を支援してまいります。
両社からのコメント
株式会社ベネッセホールディングス
DXコンサルティング部 部長 水上 宙士氏
株式会社ビービット
代表取締役 遠藤 直紀
当社ビービットは、企業の活動意義および結果としての価値創出が、これまで以上に問われるようになった現代において、優れたUXを提供する能力が企業において重要であると考えています。これまでさまざまな取り組みをベネッセ様とご一緒してきましたが、今回の提携を通じて、より強力に相乗効果を出すための挑戦ができることを心から楽しみにしています。