遠隔点呼制度施行に伴いセンコーグループ企業間IT点呼を開始
複数拠点の点呼を一括実施で働き方改革を推進
これまで国土交通省の定めにより、ドライバーのIT点呼業務は同一企業内に限られていたため、グループ会社の IT点呼は実施できませんでした。またグループ会社の小規模な営業所では、休日や深夜・早朝のトラック運行に必要な点呼者を確保するため、管理者の休日出勤や時間外労働が発生することもありました。さらに点呼者の高齢化も進み、安定した点呼体制の構築が課題となっていました。
そこで、2016年からセンコーが中心となり、関係諸団体にご協力いただき、同一企業に限らずグループ企業間でのIT点呼を可能にする法制化を国土交通省に働きかけ、2022年4月に法制化が実現しました。
遠隔点呼とは、自動車運送事業者が安全な運行を行うため、通常は運行管理者がドライバーと対面で健康状態などの確認を行うところ、パソコン、生体認証カメラ等のIT機器を用いて非対面で行うもの。従来のIT点呼と異なり、グループ会社間の点呼が可能になるほか、時間制限がなくなり24時間体制で点呼が可能になります。
センコーグループで遠隔点呼の運用にあたり、センコーが事務局となって各県の運輸支局と調整して申請準備を進めた結果、滋賀にあるセンコー 守山PDセンターを親拠点とする、愛知、三重、滋賀、石川、福井、富山の6県・グループ企業3社(東海センコー運輸㈱、三重センコーロジ㈱、北陸センコー運輸㈱)・親拠点を含む計8拠点による遠隔点呼を1月1日から開始しました。親拠点を集中IT点呼センターとして点呼を一括して実施することにより、点呼体制の強化と効率化につながり、さらに管理者の労働時間削減で働き方改革にも寄与しています。
この取り組みを皮切りに、今後はほかのエリアにも親拠点を新設し、センコーが管轄するグループ企業全体で遠隔点呼ができる体制を構築し、グループ全体で運行管理のレベルアップと点呼体制の安定化、働き方改革につなげていく考えです。