ジャカルタ近郊デポック市で戸建分譲住宅を開発・販売 ~品質、安全性、環境に配慮 インドネシアの住環境向上~

住友林業株式会社

 住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎 本社:東京都千代田区)はインドネシア、ジャカルタ近郊のデポック市で戸建分譲住宅と店舗併用住宅を開発・販売します。現地不動産開発会社PT. Graha Perdana Indah(以下GPI 社)と協業し、販売総戸数346戸、総投資額39億円※1を見込みます。住友林業が得意とする自然環境を活かした設計手法や和の要素を取り入れたデザインを採用し建物の品質を向上、構造設計や当社の持つ施工技術の導入で安全性も高めます。環境認証取得で脱炭素化にも貢献し、同国の住環境向上を目指します。今後発展が見込まれる同国で戸建分譲住宅事業の経験・知見を蓄積し、東南アジアでの住宅・不動産事業を拡大していきます。

 住友林業とGPI社が出資する新会社が主体となり、約57,000㎡の土地に戸建分譲住宅305戸、店舗併用住宅41戸を開発。2024年3月に着工、2026年3月の引渡完了を目指します。1戸当たりの延床面積は70~110㎡でジャカルタ中心部へ通勤・通学するファミリー層が主な顧客です。
 GPI社はジャワ島中部スマラン市で創業の不動産開発会社で大型の都市開発等を手掛けています。住友林業はGPI社のオーナーとパーティクルボードの製造事業で32年もの協業実績があり※2、当社が長年現地で築いてきた信頼関係も寄与し今回の協業に至りました。
 住友林業は2017年にジャカルタ郊外ブカシ市、2021年に南スラウェシ州マカッサル市で戸建分譲住宅を開発しています※3。デポック市への進出で同国での戸建分譲住宅開発は3件目となります。
  
 開発エリアは世界第2位の都市圏人口を有するジャカルタ首都圏のデポック市(人口約210万人)にあり、ジャカルタ中心部から南西へ約20km、車で約60分と通勤圏内に位置しています。高速道路入口まで約5km、スカルノ・ハッタ国際空港まで車で約40分と交通利便性に優れ、今年の高速道路延伸でさらなる利便性の向上が期待されます。
 
 住宅には住友林業の設計ノウハウを取り入れ、自然通風を活かす間取りや庇を用いた採光の調節などで機能性を追求、デザインに和の要素を取り入れ高い意匠性も実現します。構造計算や非構造壁の補強技術等を導入し、耐震性の向上や災害時の建物被害軽減により安全性を高めます。
 建築の環境性能を評価する「EDGE認証※4」の取得も目指します。環境負荷が低い建材の採用で「建てるときのCO2排出量」を削減。通風や採光の調節に加え植栽の配置等にもこだわり、冷房使用頻度の抑制で「暮らすときのCO2排出量」も削減します。今後、住友林業が同国で取り組むすべての住宅開発で建物の安全性向上や環境認証の取得等を推進し、継続的に同国の住環境向上を目指していきます。

 住友林業グループは事業を通じた脱炭素化・持続可能な社会の実現を目指し、森林経営から木材建材の調達・製造、木造建築、木質バイオマス発電まで「木」を軸とした事業を国内外で展開しています。2030年までの長期ビジョン「Mission TREEING 2030」で事業方針の1つに掲げた「グローバル展開の進化」を推進し、長期ビジョン実現に向けて国内外での収益基盤を強化していきます。

※1. 1IDR=0.0087円(2023年1月11日の為替レートで計算)
※2. 住友林業グループのPT. Rimba Partikel Indonesiaにおける取り組み: https://rimbapartikel.com/index.html
※3. 関連リリース①ブカシ市での戸建分譲住宅事業: https://sfc.jp/information/news/2017/2017-11-02-01.html
関連リリース②マカッサル市での戸建分譲住宅事業: 
https://sfc.jp/information/news/2021/2021-10-06.html
※4. 世界銀行関連機関IFC が開発した主に発展途上国で運用される建築環境認証。建てるときに使用するエネルギー量、暮らすときに使用するエネルギー量・水使用量を現地の一般仕様における建物と比べ、それぞれ20%以上削減する必要がある。

■開発イメージ

■物件概要
■PT. Graha Perdana Indah概要

■本リリース配布先
 国土交通記者会、国土交通省建設専門紙記者会、林政記者会

(参考情報)
GPI社は2月11日(水)からジャカルタで開催される「Indonesia Property EXPO 2023」に参加予定です。

【参考資料】
住友林業のインドネシアでの事業展開
(1)戸建分譲住宅事業、(2)森林・泥炭地等管理事業、(3)木材流通・建材製造事業

(1)戸建分譲住宅事業
住友林業はインドネシアで3つの戸建分譲住宅開発プロジェクトに取り組んでいます。第1弾「スマレコンブカシ」に続き、第2弾「スマレコンマカッサル」、今回リリースした第3弾プロジェクトと着々と同国での実績を重ねています。単なる収益事業としての開発ではなく、環境配慮型の開発、周辺の自然環境を活かしたマスタープランの提案、住友林業の設計・施工技術の導入など、環境が異なるインドネシアでも住友林業ならではの高品質な住まいを提供しています。
 
<第1弾> スマレコンブカシ(2017年~) @ブカシ市
住友林業がインドネシアで手掛けた初の分譲住宅開発プロジェクト。現地上場不動産開発会社Pt. Summarecon Agung Tbkと共同で、ジャカルタ郊外ブカシ市で約44,000㎡の敷地に約160戸の住居を開発。2021年にインドネシアの優れた住宅・不動産を評価するGolden Property Awardsの住宅部門で「Best Premium Housing賞」を受賞しました。
※参考リリース:https://sfc.jp/information/news/2017/2017-11-02-01.html

<第2弾> スマレコンマカッサル(2021年~) @マカッサル市
スラウェシ島のマカッサル市で約140,000㎡の敷地に約500戸の住宅を開発。第1弾で協業したPt. Summarecon Agung Tbk、現地不動産開発会社PT. Mutiara Properti Cemerlangとの3社共同プロジェクトです。マカッサル市で外資企業が大規模な住宅開発を手掛けるのは初めてです。住宅の建築に加え、周辺環境や景観を活かした一帯のマスタープランも提案。住宅の環境性能を評価する「EDGD(エッジ)認証」取得も目指します。販売開始は今年6月の予定です。
※参考リリース:https://sfc.jp/information/news/2021/2021-10-06.html

<第3弾> GPI社との戸建分譲住宅プロジェクト(2022年~) @デポック市
ジャカルタ郊外デポック市で約57,000㎡の敷地に約350戸の住宅を開発。現地不動産開発会社PT. Graha Perdana Indahとの共同プロジェクトです。スマレコンマカッサル同様、「EDGE認証」を取得するなど環境に配慮した開発を進めるほか、住友林業が国内外で培った設計・施工技術を一部導入し、災害等にも強い快適で安全性の高い住まいを提供しています。着工は2024年1月、竣工は2026年の予定です。
(2)森林・泥炭地等管理事業
住友林業は国内外で約29万ha(国内で約4.8万ha、海外で約23.9万ha)、インドネシアでは約17.1万haの森林を保有・管理しており、2030年までに保有・管理する森林面積を50万haにまで拡大する目標を掲げています。カリマンタン島ではインドネシア政府と協力し熱帯泥炭地の管理に取り組んでいるほか、株式会社I H I と協業し住友林業が地上で蓄積したデータとI H Iのもつ航空観測技術をかけあわせた次世代の森林管理技術の開発を進めています。

<熱帯泥炭地の管理>
カリマンタン島で約15.5万haの熱帯泥炭地を管理しています。世界の泥炭地面積は5千万ha以上(日本の国土の約1.3倍)で貯蔵する炭素量は約1,190億トン(2017年の世界の炭素排出量の10倍以上)にも上ります。近年は水位低下に伴う泥炭の乾燥により、インドネシアを含む世界中で泥炭火災が発生。当社は長年のインドネシアでの研究・調査を通じ、地下水位を安定的に管理する「泥炭地管理モデル」を開発し、インドネシア政府と泥炭地を適切に管理しています。住友林業の泥炭地管理技術はCOP等の国際会議でも国際機関や泥炭地を保有する開発途上国から高く評価されています。
※参考リリース:https://sfc.jp/information/news/2020/2020-12-09-02.html

<株式会社I H I との協業 「NeXT Forest」プロジェクト>
住友林業が国内外で培った森林管理技術、熱帯泥炭地管理技術、地上測定データ等と、I H Iが宇宙開発で培った人工衛星データ、気象観測・予測技術をかけあわせ、世界中の熱帯泥炭地に対応できる管理手法の開発を目指します。さらに森林が吸収するCO2量の高精度な評価・モニタリング手法も開発し「質の高い炭素クレジット」の創出も目指しています。
※NeXT Forest:https://www.ihi.co.jp/csr/nextforest/index.html

<マングローブ林の管理>
インドネシアのカリマンタン島で9,738haのマングローブ林を管理しています。海洋生態系に取り込まれた炭素は「ブルーカーボン」と呼ばれ、ブルーカーボンを固定し豊かな生態系を育む貴重なマングローブ林の管理モデルを構築します。住友林業はインドネシアで森林から内陸の泥炭地、海岸沿いのマングローブ林まで連続した生態系を広域で保全していきます。
※参考リリース:https://sfc.jp/information/news/2023/2023-01-31.html
(3)木材流通・建材製造事業
住友林業の海外製造事業はインドネシアから始まりました。1970年にPT.Kutai Timber Indonesiaを設立し、合板の製造事業を開始。現在は4つのグループ会社が合板・パーティクルボード(以下PB)、フローリング・階段部材、家具・楽器部材などを製造・販売し、インドネシア住友林業が木材・建材の流通事業を手掛けています。
※住友林業の製造事業:https://sfc.jp/treecycle/mokuzai_manuf/

■KTI (PT. Kutai Timber Indonesia)
1970年に設立、1974年に合板、1992年に建材、2008年にPBの製造を開始。天然木・植林木を利用した合板を中心に木質建材や端材を活用したPBを製造しています。生産規模は合板・PBともに約120,000m3/年。現地植林協同組合と協働して持続可能な植林地経営の仕組み作りにも取り組み、1999年から早生樹の植林に着手。地域住民に無償で苗木を配布し、住民が育てた成木を市場価格で買い取る「社会林業」を通じ、環境・社会・経済への貢献を目指しています。
※KTI社WEBサイト:https://www.kti.co.id/en/home/

■RPI (PT. Rimba Partikel Indonesia)
インドネシア国内や日系企業向け中心にパーティクルボードを製造。生産規模は約100,000m3/年に上ります。1990年の設立後、1992年に工場の操業を開始。低ホルムアルデヒド製品や低圧メラミン化粧板の製造を拡大し、付加価値の高い商品の製造・販売を目指しています。また、KTI同様、植林事業にも取り組んでいます。

■AST (PT. AST Indonesia)
主に日系企業向けに木質建材および家具、電子ピアノなどの電子楽器のOEM製造事業を展開しています。1996年に設立、2021年に第2工場の操業を開始しました。木質原材料だけでなく、プラスチック・布・メタルなどの素材も組み合わせた高品質な建材製品等の製造を得意としています。

■SRP (PT. Sinar Rimba Pasific)
主に住友林業グループの住宅用内装部材(無垢・複合フロア、階段部材、壁パネル)や木製家具を製造しています。2009年に設立、工場の操業を開始。2018年からインドネシア国内の住宅用内装部材の供給も開始しました。

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