超小型スマートカメラ「LuFact A2000」を発売
AIエッジコンピューティングを採用
今回発売する「LuFact A2000」は、AI処理ユニット「LuFact A2000-G」と「LuFact」シリーズのカメラヘッドをセットで使用する製品です。「LuFact A1000」の機能にくわえ、CPUや専用プロセッサなどを搭載し、AIエッジコンピューティングが可能なスマートカメラです。エッジ(機器側)で独立して検査データを判定、処理することにより、サーバーに送るデータ量を削減させ、サーバーの負荷を低減し、消費電力の削減に貢献します。
カメラヘッドは、グローバルシャッター式CMOSイメージセンサーを採用し、動きのある撮像に適した2機種と、高解像度でカラー撮影が可能な1機種を合わせた計3機種、AI処理ユニットは、1機種を発売します。
本製品は、カメラ複数台で画像を取得するセンシング技術が評価され、DMG森精機株式会社(社長:森 雅彦、東京都江東区)が採用を決定、今後、同社の加工機内でモニタリング用のカメラとして導入される予定です。
■発売概要
1)商品名
・カメラヘッド LuFact CH050-MG、LuFact AH050-MG、LuFact AH080-CR
・AI処理ユニット LuFact A2000-G
2)発売時期
・2023年春予定
■開発の背景
生産性向上やコスト削減、新たな製品やサービスの創出などを目的に、ものづくりの現場ではDX化へのニーズが高まっています。
従来、人が目視で行っている製造工程の監視や外観検査などを自動化するためには、高速で、高感度、高解像度の撮影ができる産業用カメラが必要です。また、検査の自動化を実施する場合、サーバーやクラウド等に膨大なデータが送られることで、サーバーやクラウドへの負荷や消費電力が増えてしまう課題があります。さらに、既存の装置や生産ライン、ロボットハンドなどへの設置を考慮すると、産業用カメラは小型、軽量で、取り付けの自由度が高いことも重要視されています。
今回発売する「LuFact A2000」は、「LuFact A1000」の上位モデルとして、従来の機能にAIエッジコンピューティングを搭載して進化させたスマートカメラです。エッジ側で処理することにより、必要なデータのみをサーバーやクラウドに送ることができるため、サーバーの負荷軽減や消費電力の削減が可能です。さらに、「LuFact A2000」だけで独立して検査データのAI処理ができるため、検査をする現場のパソコンレス化を実現し、カメラの設置自由度が高まります。
今回の「LuFact」シリーズのラインナップ拡充により、検査対象や内容に応じて使用するカメラヘッドの選択肢が広がり、ものづくりの現場における業務の効率化やDX化の推進に貢献します。
■主な特長
1.AI処理ユニットでエッジコンピューティングが可能となり、パソコンレスを実現
製造工程において、対象物の有り無し、幅計測、位置ズレなどの検査や判定の用途に使用可能です。また、検査データをエッジ側でAI処理することにより、検査をする現場のパソコンレス化を実現します。超小型のカメラでありながら、独立して思考し、判定できるので、簡単に設置して、手軽に検査をすることが可能になります。
2.クラウドやサーバーに接続し、データ処理の高速化、消費電力の削減に貢献
「LuFact A2000」は、サーバーやクラウドと接続してシステム化し、エッジ側の処理とサーバー、クラウド側の処理を実行することで、検査の高速化や精度向上を実現します。また、エッジ側の処理で必要なデータだけを抽出して、サーバー、クラウドへ転送することができるため、サーバー、クラウドの負荷軽減や消費電力の削減が可能です。
3.撮影対象や用途に応じてカメラヘッドの選択が可能
高解像度でカラー撮影が可能な「LuFact AH080-CR」と、動いている被写体の撮像に適した、グローバルシャッター式CMOSイメージセンサーを採用した「LuFact CH050-MG」、「LuFact AH050-MG」の全3機種を発売します。また、「LuFact A2000-G」は、既に発売済みのカメラヘッドで、高感度モデルの「LuFact AH020-MR」、高解像度モデルの「LuFact AH080-MR」と組み合わせることも可能で、これまで以上に選択肢が広がり、撮影対象や用途に応じて、より最適なシステム構成を実現できます。