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JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:河野博文)は、10月24日(木)、岩手県八幡平市の「旧松尾鉱山新中和処理施設」において、岩手県をはじめ関係機関等と共に平成25年度災害訓練を実施しました。
JOGMEC が岩手県から運営管理を委託されている「旧松尾鉱山新中和処理施設」では、去る8月27日に「処理施設運転操作訓練」を行ったところですが、これとは別に、平成13年度から毎年、大地震や風水害等の大規模災害を想定した災害訓練を実施しており、災害発生時の緊急対応や関係機関との迅速かつ円滑な連絡・対応を確認し、職員をはじめ関係者の危機管理意識の向上を図っています。
最近、日本各地で竜巻や落雷、土石流などの災害が頻発しており、松尾でも昨年度に低気圧による強風を受けて管理棟の屋根の一部が剥れ、今年度に入ってからも落雷により商用電源が瞬時停電し非常用発電機の運転を余儀なくされるなどの被害を受けました。
それらを踏まえて今回の災害訓練は、下記の想定に基づいて実施しました。
1. 処理施設建屋(受電室及び脱水機室)へ落雷、停電及び脱水機室で火災が発生(負傷者1 名)
2. 非常用発電機に異常はないものの受電室内部が損壊したため、処理施設運転のための電源供給が困難となり、中和処理設備の稼動ができない。
3. 設備復旧に6 日を要し坑内貯水限界の40 時間を超えるため、炭酸カルシウムの河道投入が避けられない状況(関係省庁及び自治体等で構成する旧松尾鉱山坑4. 廃水中和処理施設維持管理連絡会議招集)
午前中は、岩手県ほか関係機関との通信訓練を実施し、被災状況に関する必要事項の的確かつ迅速な伝達方法の確認を行いました。午後からは、実地訓練として、実際に八幡平消防署の協力を得て消防車及び救急車による放水消火及び負傷者搬送を行うと共に、放流溝に原水を導水するための配管接続や炭酸カルシウム溶液を放流溝へ投入することを模擬した訓練を行いました。
実地訓練終了後、「旧松尾鉱山坑廃水中和処理施設維持管理連絡会議」を開催、訓練結果及び災害発生時に生じる問題点等に関する情報・意見交換を行いました。
今年度の災害訓練は、気象災害を想定したもので、今回初めて消防車の出動による消火訓練等を実施するなど新たなケースへの対応も試みました。JOGMEC は、次年度以降も様々なケースを想定した訓練を実施することで今後も新中和処理施設維持管理業務の安全かつ確実な実施に役立てていきたいと考えています。