藤田医科大学病院でアーム付きサービスロボットによる実証実験を実施

学校法人藤田学園

~医療従事者の負担軽減・業務効率化による、質の高い医療の持続的提供の実現を~

藤田医科大学(愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1番地98:学長 湯澤由紀夫、以下「藤田医大」)と川崎重工業株式会社(本社: 東京都港区、代表取締役社長執行役員: 橋本 康彦、以下「川崎重工」)は、医療従事者の負担軽減・業務効率化による、質の高い医療の持続的提供の実現に向けた取り組みの1つとして、2022年2月4日から2月15日まで藤田医科大学病院にてアーム付きサービスロボットと屋内位置情報サービス(iPNT-KTM)※1を活用した実証実験を実施しました。本実証実験は2021年10月に実施したフェーズ1※2に続く取り組みで、2022年度に藤田医科大学病院での導入をめざしています。

◇背景・目的
日本では、高齢化に伴う患者数の増加や労働人口減少による医療従事者の確保への対応が課題となっています。特に新型コロナウイルス感染症と戦う最前線の医療現場においては、感染予防の観点からロボットをはじめとする非接触サービスに非常に高い期待が寄せられています。本実証実験では、医療現場におけるロボットの活用により、​医療従事者の負担軽減や業務を効率化し、患者さんや専門業務に向き合う時間を​最大化することで、より質の高い医療を持続的に提供できる環境を整えることをめざします。

◇今回の実証実験について
川崎重工のアーム付きサービスロボットを活用し、安全・安心を確保しながら、検査室からスタッフステーションまでの検体搬送業務の代替や、スタッフが少ない夜間病棟の見回りを行い、カメラ機能で患者さんの状態変化の有無を確認することで、異常時にはスタッフステーションにアラームを出す見守り機能を検証しました。なお、ロボットの位置情報の把握にはiPNT-KTMを使用しています。

 実施場所/藤田医科大学病院(愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1番地98)
 実証目的/従来業務方法をサービスロボットで代替することの課題抽出および使いやすさの追求

なお、本実証実験は、【フェーズ1~3】の3段階を予定しており、今回は【フェーズ2】に該当します。
【フェーズ1】
・実証内容:自律走行機能を有したロボットによる同一フロア内搬送の検証+人のエレベータ操作補助あり別フロア移動の検証
・時  期:2021年10月23日(土)~10月31日(日)(実施完了)

【フェーズ2】
・実証内容: 自律走行機能・エレベータ連携機能を有したアーム付きロボットによる別フロア間搬送の検証​(検体配送・見守り)
iPNT-KTM を活用したロボットの位置情報の把握​
・時  期:  2022年2月4日(金)~2月15日(火) (実施完了)

【フェーズ3】
・実証内容:サービスロボットによる病院内作業と病院側システムとの連携検証
・時  期:2022年4月以降(予定)

 アーム付きサービスロボットは代替可能な業務が多岐に渡り、将来的にはインフラ(エレベータ・ICカード)との連携だけでなく、アームでモノを掴み・運び・渡す等などのアーム特有の機能の活用が可能です。今回の実証実験を通じて藤田医大と川崎重工は、それぞれの知見を活かし、医療現場における労働力不足の解消や医療従事者の負担軽減、また、新型コロナウイルスの感染防止対策など社会の課題解決に寄与していきます。

※1.  川崎重工が提供する屋内位置情報サービス。詳細は下記をご参照ください。
https://www.khi.co.jp/news/detail/20210709_2.html
※2.  2021年10月18日付けプレスリリース「藤田医科大学病院でスマートホスピタル実現に向けたサービスロボット実証実験を開始~医療従事者の負担軽減、“人”と“ロボット”が共存する近未来医療環境の構築へ~」
https://www.khi.co.jp/pressrelease/news_211018-1_1.pdf

実証実験の様子
フェーズ2実証実験で使用したアーム付きサービスロボット
 
アームを使い、人の介助なしでエレベータに乗り降りが可能
 
カメラのついたアームをカーテンの上にのばし患者さんの状態を確認
 
 iPNT-K TMの位置情報画面


 

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