【ニュースレター】国内初ゼロエミッションマリーナに「HARMO」登場

ヤマハ発動機株式会社

楽しく、快適に静かに操船できる次世代操船システム「HARMO」

ゼロエミッションを実現したモデル基地
 さる11月10日と11日の2日間、日本で初めてとなる“自然エネルギーで稼働する”「ゼロエミッションマリーナ」のモデル基地の内覧会が大阪府堺市で行われました。そのなかで、当社が開発した次世代の電動操船システム「HARMO(ハルモ)」の走行会を実施しました。
 堺市の旧堺港に位置するクリエイションマリーナ内に設置されたこのモデル基地は、水上交通手段としての電動船の普及、マリーナ周辺施設の電化等を目指すEV船販売株式会社(東京都/工藤清人代表取締役)が、2025年に開催される大阪・関西万博の開催に向けた取り組みとして、国内28社の企業・団体の協力を得ながら完成させたもの。マリーナ内の電源は、すべてを自然エネルギーによる発電と蓄電によって確保し、桟橋に係船した電動の小型船舶に非接触でワイヤレス充電するシステムを設置するなど、文字通り「ゼロエミッション」を実現したモデル基地となっています。
 「小型船の電動化はヨーロッパを中心に普及しつつありますが、日本ではまだまだ関心が薄いのが実情です。電動推進による小型船の開発とともに、このような電動基地についてもマリーナやボートパーク・漁港などに提案し、マリン業界のゼロエミッション化を提言し続けていきたい」(EV船販売株式会社・工藤清人さん)
 
 
大阪の旧・堺港のゼロミッションマリーナ・モデル基地で性能を発揮

“波の音しか聞こえない”静粛性
 こうした取り組みに共感し、当社の申し入れで実現したデモンストレーションが今回の「HARMO」搭載艇走行会でした。
 「もちろん電動推進器ということで、環境型製品として注目されるのは嬉しいことです。でも『HARMO』はそれだけではありません。本来のコンセプトは、なによりも“ボートをより簡単に、快適に操船する”ことにあるんです」と語るのは当社のマリン先行開発部PJ開発推進グループ・齋藤 良介さん。実際に今回の走行会でも「HARMO」搭載艇に乗船した人々は、ジョイスティックでの簡単な操船や、その場回頭もできる機動性(小回り性能)、そして「波の音しか聞こえない」と形容されるような静かさなど、推進器としての性能に感嘆した様子でした。
 「昨年の夏から北海道の小樽運河の観光船に実証運航として導入していますが、操船性能、静粛性という面で、ボートを操船するオペレーターの方たち、乗船する観光客の方に大好評です。大きなトラブルもなく稼働しており、製品化に向けて手応えを得ることができました」
 すでに「HARMO」の先行受注を開始している欧州では、多くのボートビルダーが関心を示しています。今後もさらに「HARMO」搭載ボートを増やし、多くの方に特徴である“静粛性”を味わっていただくべく、開発を推進します。


 
 
 
 
 
ジョイスティックによる直感的な操船感覚が好評



■広報担当者より
20年夏より実証運航を行ってきた北海道・小樽運河のように、静粛性に優れたHARMOは観光用途に適しています。ゼロエミッションマリーナの試乗会でも、多くの来場者が「波の音しか聞こえない」と言っておられたのが印象的でした。日本にもまだまだHARMOが活躍できる運河やお堀など観光地が多いのではと期待しています。



■次世代操船システム「HARMO」を欧州で先行受注開始(リリース)
 https://global.yamaha-motor.com/jp/news/2021/0915/harmo.html

 

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