木質部材「木ぐるみ CT」が3時間耐火構造の大臣認定 15階以上の中大規模木造建築が可能に
※1 「木ぐるみ CT」…CTとは木で包まれていて、組み合わさった(combined)木質部材(timber)の意味。2016年8月と2020年4月にニュースリリースしたオリジナルの1時間耐火部材、2時間耐火部材に今回の3時間耐火部材を加え「木ぐるみ CT」シリーズとして名称統一。
※2 CLT…Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイティド・ティンバー)の略、直交集成板。
■「木ぐるみ CT」2時間耐火部材、3時間耐火部材の概要
※3 面落ち・・・相手材より、その面の部分だけがくぼんでいること。面を揃えていない納まり方。(参考画像参照)
■今後の展開
建築基準法では建物の高さ規模に応じて柱・梁等構造部材に必要な耐火性能が決められています。5階建てから14階建ての建物の柱梁部材には2時間耐火構造、15階建て以上では3時間耐火構造が必要です。今回の大臣認定取得で、2時間耐火構造、3時間耐火構造の柱梁部材が揃い、耐火要件としては規模にかかわらず全ての建物が木造で建築可能となります。
今回の3時間耐火柱の大臣認定で、W350計画で試算した柱(荷重支持部の最大サイズ2,500mm角)が実現可能となり、超高層の大規模木造建築にも応用していきます。
W350計画:URL https://sfc.jp/information/news/2018/2018-02-08.html
脱炭素社会実現に向け木造建築が注目を集める中、当社は木造超高層建築物を象徴とし、街を森にかえる「環境木化都市」の実現を目指す研究技術開発構想「W350計画」を推進しています。今回の耐火部材の研究を含め、木の価値を高める研究開発を加速していきます。
【参考画像】