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大学通信から中学・高校のニュースリリースをお送りします。
武蔵野学芸専門学校高等課程(東京都武蔵野市)では、多くのアーティストやデザイナー、映画監督、漫画家などによる特別授業を行っている。これは、美術教育の中で必要とされる思考力を身につけるためのもので、代表例として画家の山口晃氏による授業がある。また2021年度からは、生徒が自分の目で見て、考えるきっかけとするため、SDGsを取り入れた授業も展開する。その中では日本視覚障がい者美容協会と共同でワークショップや取材を行うことを計画している。こうした卒業後を見据えた教育展開は、時代に必要な人材を生み出すことに繋がっており、同校ならではの特長として大きな注目を集めている。
山口晃氏は、日本の伝統的絵画の様式を用い、油絵という技法を使って描きだす作風を特徴とする。都市鳥瞰図・合戦図などの絵画のみならず、立体、漫画、インスタレーションなど、表現方法は多岐にわたる。
山口氏の特別授業では、作品制作における考え方や思考プロセスについての講義のほか、同校の生徒の作品を講評。第一線で活躍する芸術家による講評を受けられる貴重な機会となっている。
また、同校ではほかにも、映画『キングダム』監督の佐藤信介氏や、電通デザイナーの今井裕介氏らが特別授業を実施。生徒が実社会で活躍するアーティストやデザイナーの考えを知る機会となり、教員にとっても時代が求める美術教育を授業に取り入れるきっかけとなっている。
山口氏は東京パラリンピックの公式ポスターを描いており、その作品は昨年12月の朝日新聞の記事の中で「大会は、障害のある人たちの日常が私たちの暮らしと地続きだと考える入り口になると思う」という同氏の言葉とともに取り上げられた。これは、山口氏から見た障害者の現状と社会とのズレを問いかけたものだといえる。
武蔵野学芸専門学校高等課程においても、来年度から実施予定のSDGsを取り入れた授業の中で、一般社団法人日本視覚障がい者美容協会との共同となる取り組みを予定している。
「視覚障害」「コロナによる孤立」「デザインによる支援」「点字の普及」をキーワードに、授業内でワークショップや取材を展開。それらを通して、生徒の立場からもう一度視覚障害というものを見て、観察し、感じ取り、そこからアート、デザインでできることを考え、提案していく。
今後は、賛同してもらえる企業とも連携を図りながら、ユニバーサルデザインが普及している中でもなお健常者主体の設計がなされている現代社会に対して提案をしていくような授業内容の展開を計画している。
これからの社会を背負っていく生徒・学生にとって「思考する」ことは必要不可欠なものである。クリエティブな発想力を持って社会問題を解決し、創造、実現できる人材を送り出すことが、SDGsを実現させるための社会構造を作り出す第一歩となると、武蔵野学芸専門学校では考えている。
・武蔵野学芸専門学校高等課程
https://koto.musagei.jp/
(関連記事)
・武蔵野学芸専門学校高等課程の社会連携プロジェクト「連載漫画家 森茶先生による高専連動特別授業」-- マンガとイラストの違いについて --(2020.12.21)
https://www.u-presscenter.jp/article/post-44991.html
・武蔵野学芸専門学校高等課程のアーティスト育成プログラム「立島恵と若手作家の対談」を全校生徒で視聴する授業を開催(2020.11.17)
https://www.u-presscenter.jp/article/post-44777.html
▼本件に関する問い合わせ先
武蔵野学芸専門学校事務局
坂本真奈美
住所:東京都武蔵野市中町1-27-2
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メール:info@musagei.jp
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/