Decathlon、Autodesk のジェネレーティブ デザインを利用してより軽量、耐久性が高い、環境にやさしい自転車を再考

オートデスク株式会社

年に 3,000 以上のレクリエーション製品を生み出す、先見性のあるフランスのスポーツ機器メーカー兼小売事業者である Decathlon は、より軽量で、耐久性が高く、環境にやさしい、手ごろな価格のカスタマイズ製品を実現するためにテクノロジーを利用する企業の先頭を走っています。このグローバルリーダーの最新の取り組みは「ビジョンプロジェクト」と呼ばれています。新しい高性能自転車を開発する際に、新たな製造技法と AI を利用した設計を使って何ができるかを検討し、顧客ごとにアルミからカスタム 3D プリントする可能性を追求しています。



Decathlon は、意図した一意の性能を持つ、環境にやさしいプロトタイプ部品を設計、製造、発表するために、Autodesk(R) Fusion 360TM ソフトウェアのジェネレーティブ デザイン機能を利用しています。Decathlon は、軽量、高耐久性、高パフォーマンスな自転車の代表的な材料である一方でリサイクルが困難なカーボンファイバーを避け、代わりにこれらの自転車をアルミから 3D プリントするように計画することで、この未来的なレーシング自転車の製造と提供に要する原材料と出荷のための輸送の両方の削減を狙っています。

世界最大のスポーツ用品小売事業者である Decathlon は、市場での評判と、地球にやさしい最先端デザインおよび手ごろな価格へのブランドコミットメントを維持しています。顧客に愛されている同社は、より地球にやさしいアプローチを提供するために、従来の製品設計手法を見直しています。品質と環境影響削減の両方の高い基準を満たすために、同社は販売するすべての製品を自社で設計、テスト、製造しています。

環境影響削減に対するこのコミットメントは、Decathlon のイノベーションの大きな推進力となっています。環境保護目標を達成するために、同社は製品設計プロセスを転換し、プロセスの中心にテクノロジーを置いています。目標は、毎年生産する機器の数十億点にのぼる部品の製造で生じる二酸化炭素排出量の削減にあります。


このプロジェクトの中心にある Autodesk のジェネレーティブ デザインテクノロジーは、特定の設計問題に対する解決策候補を数分間から数時間で数百から数千も設計エンジニアに提供する一種の AI(人工知能)です。このテクノロジーは、Autodesk の Fusion 360 ソフトウェアを利用しており、設計者が指定した要件と制約を満たす複数の解決策をアルゴリズム、機械学習、計算幾何学を使って迅速に生成します。要件を満たす最適化されたソリューションは設計者に提示され、さらに検討、最適化が図られます。このプロセスは、製品の設計方法を根本から変えます。

このプロジェクトでは、フレームとフォークの設計にジェネレーティブ デザインを利用しました。最初は、ブレーキ時と高速走行時にフォークにかかる大きな動的な力、空気力学、その他多くの要因が考慮されました。自転車の構造の極めて重要な側面として、フォークには、前輪が取り付けられ、自転車のステアリングを可能にし、前述の大きな力に耐えられる複数のパーツから構成される部品であるということです。同社は、従来の製品設計プロセスの再考により、材料の使用料が削減され、自転車の重量が大幅に軽量化されると予測しています。

Autodesk の上級副社長であるスコット・リースは、次のように述べています。「Decathlon の設計者とエンジニアが新たな可能性を再検討し、この自転車向けに考えられるオプションの幅を広げる上で、Autodesk のテクノロジーは不可欠な役割を果たしています。Decathlonの自転車プロジェクトは、ジェネレーティブ デザインが設計者の創造プロセスにいかに貢献できるかを示す格好の例です。Decathlon は、Autodesk のツールを利用して人工知能と人間の創造力を組み合わせ、コンシューマーからの高い期待に応えられる持続可能性とパフォーマンス目標を追求しています。このプロジェクトにより、設計者は未来の製品を実現する設計と製造の新しいテクノロジーに習熟することもできました。」


Decathlon のアドバンストデザインチームに所属するチャールズ・カンビアニカ氏は、次のように述べています。「このコラボレーションの最初は専門的でした。これは、ジェネレーティブ デザインと、それによって何ができるのかをよく理解していなかったためです。このプロジェクトのおかげで、このテクノロジーが単なる追加ツールではなく、製品を発想し、設計するための新たな方法であることに気付くことができました。Autodesk は、将来の製品を創造するための新たな可能性の展望を提供しています。このテクノロジーを利用することで、我々は明らかにさらに前進できます。このテクノロジーにより、時間を節約し、製品をより良くし、何よりも、これがとても重要な点ですが、人々を創造プロセスの中心に置き続けることができます。」

急激に変化する世界で、競争力を維持するためにビジネスプロセスを転換することは容易ではありません。そのためには、通常は可能性を再考するための時間とビジョンが必要です。その上で、企業文化、フォーカス、インフラストラクチャに変化を作用させ、このビジョンを実現する必要があります。しかし、それによって得られるメリットは、特に経験者をパートナーとした場合に、投資を大幅に上回ることを Decathlon は示しています。


【Autodesk, Inc. 概要】
代表者:Andrew Anagnost (アンドリュー・アナグノスト) 社長兼 CEO
設立:1982 年
売上高:32 億 743 万ドル (2020 年 1 月期)
社員数:約10,300 名 (2020 年時点)
事業内容:製造、建築、土木インフラ、CG / 映像業界向け設計・デザインソフトウェアの販売、サポート、デベロッパー向け技術支援など

【オートデスク株式会社 概要】
代表者:代表取締役社長 織田 浩義
設立:1985 年 4 月 1 日
本社:〒104-6024 東京都中央区晴海 1-8-10 晴海アイランド トリトンスクエア オフィスタワー X 24F

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