コロナ対策で世界各国・地域が『行動制限』を強化
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中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスは全世界に感染が拡大し、世界保健機関(WHO)は11日、パンデミックを表明しました。世界各国は経済の減速懸念に対応し金融・財政政策を急いでいますが、一方で、感染拡大防止策として入国制限や外出禁止など『行動制限』を強化しています。今回は、それらの対策を確認したいと思います。
【ポイント1】新型コロナウイルスの感染拡大は世界規模へ
■新型コロナウイルスは1月に入ってから中国で感染が拡大し、当初は中国国内の問題と捉えられていました。2月に入って日本での感染拡大が懸念され、3月以降は欧米を中心に世界中での感染拡大が一気に加速したことから、世界規模の問題へと大きく様相が変わってきました。
【ポイント2】世界各国・地域が相次ぎ『行動制限』を発動
■米国は中国・イランに続き、11日に英国を除く欧州、14日に英国からの入国制限を発表しました。13日には国家非常事態宣言を行っており、州や市政府が対策を相次ぎ打ち出しています。16日、サンフランシスコ市は市民の外出を原則禁止する命令を出し、ニューヨーク市も約1,900の公立学校が一斉休校となりました。又、トランプ大統領は国民に向け行動指針を発表し、レストランでの飲食や旅行の自粛を求めました。
■欧州ではドイツが隣接する5カ国との国境を事実上封鎖するなど、域内移動の制限が進んでいます。又、10日にイタリアが全土で移動制限を行い、14日にスペインが非常事態を宣言し全土で原則外出禁止とし、17日にはフランスが全土で外出制限を実施しました。
■日本は現在、中国・韓国・イランなど感染者が多い国からの入国制限を行っています。又、国内での移動制限は設けていませんが、小中学校を中心とした教育機関に対する休校要請や大規模なイベントの自粛要請など実質的な『行動制限』を継続しています。
【今後の展開】『行動制限』は結果的に景気回復を早めることが期待される
■『行動制限』は短期的に経済活動を抑制しますが、先行した中国の例を見る限りウイルスの感染拡大の鎮静化に効果的です。経済活動が正常化に向かって動くことによって、積極的な金融・財政政策と合わせて、結果的に景気回復を早める可能性があります。
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