日本製鉄 第13回「でんきの礎」において方向性電磁鋼板が鉄鋼製品として初顕彰

日本製鉄株式会社

日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)は、一般社団法人電気学会が選定する第13回「でんきの礎」において、「方向性電磁鋼板オリエントコアハイビー」が鉄鋼製品として初めて顕彰されました。3月12日(木)に東京都内にて授与式が行われます。

「でんきの礎」は社会生活に大きく貢献した電気技術の功績を称え、その価値を広く世の中に周知して多くの人々に電気技術の素晴らしさ、面白さを知ってもらい、今後の電気技術の発展に寄与することを目的に、技術史的価値、社会的価値、学術的・教育的価値のいずれかを有するおおよそ25年以上経過した電気技術の業績を顕彰するものです。2008年の電気学会創立120周年記念事業の一環として制度化され、これまで「日本語ワードプロセッサ」、「新幹線鉄道システム」や「ウォークマン」など総計77件が顕彰されてきました。

今回受賞した「方向性電磁鋼板オリエントコアハイビー」は日本製鉄が1961年に開発し、1968年から工業生産を開始している鉄鋼製品であり、主に変圧器等の電機機器内で鉄心として使用されて います。鉄の結晶方位の揃い方を精緻にコントロールすることで磁気特性が格段に良くなり、変圧器の電力損失を25%削減、騒音を1/4にできる材料として高い評価を受けました。この技術は全世界にもライセンス供与され、小型から1000MVA級の大型変圧器まで広く用いられています。また、本材料は電磁鋼板の磁区理論や電機機器への利用技術等、基盤技術や理論構築のための磁性材料としても各研究機関において活用されています。現在に至るまでレーザ照射型等の改良製品の開発を継続しており、電力システムを支える基盤材料として、省エネルギー社会に貢献し続けている ことが評価され、今回の受賞となりました。

【顕彰の概要】
顕彰名称 : 方向性電磁鋼板オリエントコアハイビー
顕彰先  : 日本製鉄株式会社


(写真1 変圧器の鉄心を構成する方向性電磁鋼板)


(写真2 左は方向性電磁鋼板の磁区の顕微鏡写真/右は磁区が細分化された写真)


(写真3 方向性電磁鋼板の結晶粒を制御する技術の例)


(図 方向性電磁鋼板オリエントハイビー®の性能)


日本製鉄は、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、国連で採択された「持続可能な開発
目標」(SDGs)にも合致した活動(「産業と技術革新の基盤をつくろう」)を通じて、これからも社会の発展に貢献して参ります。


お問い合わせ先:総務部広報センター 03-6867-3419


 

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