日本イーライリリー、「ヘンズツウ部」を発足 片頭痛の理解を促進し、働きやすい環境を整備 ~見えない痛みにやさしい職場づくりを目指し、他の企業にも知見を提供~
片頭痛は、女性の12.9%が抱える神経性の疾患*1で、特に、30代~40代の働き世代に多いことから、仕事への影響も多いといわれています。しかし、片頭痛は「ただの頭痛」という誤解も多く、頭痛発作により仕事の生産性が低下しているにもかかわらず、「我慢」してしまう患者さんが多くいます。
※参考:1月29日発信プレスリリース「片頭痛に関する職場での患者さんと周囲の意識調査結果を発表」
今回の取り組みでは、社員から「部員」として有志を募り、片頭痛への理解を促進するためのセミナーを企画したほか、部員から挙げられた課題に応える施策をソフト面、ハード面で実施し、事前事後でアンケート調査をしました。メンバーは、片頭痛の症状がある社員、片頭痛の症状がある人が身近にいる社員、片頭痛に興味がある社員に呼び掛け、創部しました。活動にあたっては、社外へも活動を展開することを鑑み、片頭痛を抱える患者さんと、隣で寄り添う人を表現したロゴを作成しました。
■概要
【発足】 2019年10月
【部員数】 53名(コアメンバー9名) ※2020年1月現在
【目的】 片頭痛に限らずすべての社員が、職場におけるあらゆる健康問題に起因する困難を最小限にし、能力を発揮できるようにする。まずは、健康問題の中でも主観的症状が主で検査値等での数値化が難しく、周囲から理解されづらい片頭痛を取り上げて取り組む。
【活動内容】 片頭痛患者さんの職場での困難の理解を深め、解決策を練り、実証実験を行う。
自社の取り組みを1事例とし、今後は他企業との連携も視野に入れ、社会への認知を促進する。
*活動内容についてはウェブサイトもご覧ください。
https://www.lilly.co.jp/csr/henzutoo/default.aspx
頭痛の理解促進に向けた社内イベント開催
片頭痛への理解促進と患者さんへのサポートに向けた施策の展開
社内での施策としては、片頭痛への理解不足というソフト面の課題と職場環境というハード面の2つの点に焦点を当てて、実施しました。ソフト面では、インフォグラフィックの動画やポスターを社内で掲示したほか、片頭痛について個人それぞれの表現を言語化し、より記憶に残りやすくなるように、「ヘンズツウ大喜利」をオンライン上で実施し社員投票も行い、当事者から最も多くの票を集めたのは「見えない爆弾」でした。また、片頭痛に限らず体調不良時に使える制度の認知を向上するため、オフィス内コーヒースペースでの「シール投票」形式で認知を図る「社内の制度認知度投票」をし、多くの社員が参加しました。
【アンケート回答者数】 開始時(2019年10月):135名、3か月後(2020年1月):126名
Q.あなたが体調不良の時、周囲の人へ自分の状況を伝えているかどうかについて教えてください。(複数回答)
外部サポーターを務める富士通クリニック 頭痛外来/富士通株式会社 本社産業医 五十嵐 久佳 先生は次のようにコメントしています。「片頭痛の患者さんは、周囲から理解してもらいにくいのですが、日常生活に大きな支障があります。仕事や家庭生活で無理をしたり、できないことや諦めることも多いのが現実です。ヘンズツウ部は、自発的に集まったメンバーがポジティブに片頭痛に向き合って意見を出し、建設的な解決策をみんなで考えていることに感銘を受けました。このような活動が多くの企業で取り入れられることを切に願います」
日本イーライリリーでは、今後、片頭痛の患者さんが働きやすい環境整備や疾患の理解促進を自社で取り組むと共に、知見を他の企業にも提供していきます。このような取り組みを通じて、疾患を抱える人も周囲の人も共に働きやすい職場づくりを目指していきます。
*1:Sakai F. et al, Cephalalgia. 1997;17:15-22
日本イーライリリーについて
日本イーライリリー株式会社は、米国イーライリリー・アンド・カンパニーの日本法人です。人々がより長く、より健康で、充実した生活を実現できるよう、革新的な医薬品の開発・製造・輸入・販売を通じ、がん、糖尿病、筋骨格系疾患、中枢神経系疾患、自己免疫疾患、成長障害、疼痛、などの領域で日本の医療に貢献しています。詳細はウェブサイトをご覧ください。 http://www.lilly.co.jp