Teledyne e2vのデジタル-アナログ・コンバータ EV12DS480、電離放射線照射環境下での性能試験にパスし、宇宙機器での使用を承認されました
トータル・イオン・ドーズ(TID)および重イオン(HI)の測定を含めて実施された一連の試験によって、EV12DS48は過酷な宇宙環境において性能を発揮できることが示されました。TIDテストによって機能性と被試験機器(DUT)の性能パラメータの変動の評価が行われました。重イオン照射試験は放射線効果施設(RADEF)で実施され、原子力および加速器ベース技術に関する応用研究に特化して行われました。HI試験ではシングル・イベント・ラッチアップ(SEL)と、シングル・イベント・アップセット(SEU)、シングル・イベント・ファンクショナル・インタラプト(SEFI)、シングル・イベント・トランジェント(SET)を含めたシングル・イベント効果(SEE)の評価を行います。これらはいずれも継続性を確保し、変動を最小化する上で重要な試験です。
Teledyne e2vのシニア・アプリケーションエンジニアであるロメイン・ピラード(Romain Pilard)は次のように述べています。「複数のEV12DS480 DACデバイスの試験は現在も線量率10 mrad/sで継続しており、100krad(Si) までに機能不全もしくはパラメータドリフトを起こしたデバイスはありません。Teledyne e2vでは目標とする蓄積線量150 krad(Si)まで試験を継続する計画です。」
Teledyne e2vが重イオン照射試験で得た結果は以下のとおりです。
- 60 MeV.cm²/mgの傾斜なしのLET照射でSELは検出されませんでした。
- 3.6 MeV.cm²/mg から69.3 MeV.cm²/mgまでの照射中、SETが観測されました。
- 3.6 MeV.cm²/mg から69.3 MeV.cm²/mgまでの照射中、SEFIが観測されましたが、これらのSEFIはすべて、ソフトウェアによるDACレジスタの再構成によって対応することができました
(RESETやパワーアップ回路は不要)。
Teledyne e2vについて
Teledyne e2vのイノベーションは、ヘルスケア、ライフサイエンス、宇宙、輸送、防衛、セキュリティ、産業用市場の開発をけん引しています。独自のアプローチで市場ニーズや用途ごとに直面する課題を正確に把握し、密接な連携を通じてお客様のシステムの価値を高める画期的な標準化製品やセミカスタム製品、完全カスタマイズソリューションを提供しています。詳細についてはTeledyne e2vのウェブサイト https://www.teledyne-e2v.com/products/semiconductors/ をご覧ください。