SAS、機械学習の自動化を追加し、AI主導の意思決定をより容易に

SAS Institute Japan株式会社

~英国の保険会社Admiral、イタリアのインシュアテック企業Yoloなどの企業が、
データ主導の意思決定をより迅速化~

イタリア・ミラノ「SAS Analytics Experience 2019」発
アナリティクスのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc. (以下 SAS)は、より使いやすくAI(人工知能)ソリューションを強化することで、企業が自動化によって効率を向上させ、ビジネス価値を迅速に得られるように支援しています。アップデートされたSAS® Platformは、データ管理の自動化、機械学習の自動化、最新の解釈機能を提供することで、AIの透明性を高め、AIをだれもがアクセスしやすいものにするというSASのコミットメントを具現化しました。

2019年の第4四半期に提供開始するSAS PlatformであるSAS® Viya®の最新リリースは、最新のAI技術とアドバンスド・アナリティクス機能をデータ・サイエンティストとビジネス・ユーザーの両方が利用できるようにします。この強化により、データの変換に必要な複雑な手動手順の多くを自動化し、機械学習モデルを構築するインテリジェント・プロセスが提供されます。SASは、データ収集処理、特徴量エンジニアリング、アルゴリズムの選択に至るまで、アナリティクス・ライフサイクルをワンクリックで自動化します。

透明性を向上するために、SAS Viyaはビジュアルパイプラインを動的に生成することによって、自動生成に伴うブラックボックス化を排除します。また、自然言語生成により、わかりやすいビジネス用語で結果を表示します。完成されたモデルは、ワンクリックで展開できます。

AIソリューションをさらに民主化するために、自動モデリング・プロセスではREST APIが使用されます。これにより、デベロッパはSAS Analyticsを使用すると同時にビジネス・アプリケーションをカスタマイズできるようになります。さらに、ユーザーは、オープンソース・コードを簡単に組み込むことでSASによる分析を強化することができ、オープン・エクスペリエンスを提供します。データの準備時間を短縮するためのデータ変換処理には機械学習も活用されます。

英国の保険会社AdmiralはAIで不正に対応
英国の保険業界では不正な請求と申請が大きな問題となっており、保険会社と誠実な顧客の両者が料金の割り増しという形で代償を払っています。英国で先進的な不正防止サービスを提供するCifasによれば、2018年の不正保険請求は前年から27%増加し、自動車保険では45%増加しました。

英国を拠点とする保険会社であるAdmiralは、手動照会の手間が不要な不正対策ポータルを開発することで、時間とリソースを大幅に節約すると同時に過去にない件数の不正を検知しています。不正調査員とアナリストは、一元化された単一ハブから作業を行い、組織全体でデータを共有して不正を検知、防止するための洗練されたアナリティクスを適用できるようになりました。このアプローチにより、過去12か月間だけで3,100万ポンドの利益が得られました。これには、請求詐欺によって損害となる可能性のあった600万ポンドも含まれています。

Admiralのビジネス・アナリティクス責任者であるサラ・ラング(Sarah Lang)氏は、次のように述べています。「SASの保険不正検知アナリティクス・エンジンを利用して、自動化されたビジネス・ルール、機械学習、人工知能、テキスト・マイニング、データベース検索、異常検知、ネットワークリンク分析をはじめとする複数の手法を適用することで、請求、関連エンティティ、対応ソーシャル・ネットワークを自動的にスコアリングしています。このプロセスは、不正請求を未然に防ぐためにアナリティクスが重要な役割を果たしていることを示しています。継続的なフィードバック・ループによってプロセスの更新を継続し、より多くの事例でより迅速に不正を検知すると同時にカスタマー・エクスペリエンスを向上させます。」

AIを利用した産業ディスラプション
イタリアのスタートアップ企業のYoloは、SASのAIソリューションを利用して保険業界にディスラプションをもたらしています。同社のデジタル保険プラットフォームは、旅行、製品、医療、ペット向け保険証券へのオンデマンド・アクセスを提供しています。SASの機械学習を利用したYoloのプラットフォームは、待ち時間なしで顧客に合わせてカスタマイズして仮保険契約を発行できます。

Yolo Groupの共同創設者兼CEO(最高経営責任者)であるジャンルカ・デコベッリ(Gianluca De Cobelli)氏は、次のように述べています。「デジタルネイティブ企業としては、カスタマー・エクスペリエンスは最優先事項です。SASを利用した当社のプラットフォームは、旅行やスマートフォンに保険をかけるお客様からの要求を、利用できるすべてのデータを使ってリアルタイムに処理できます。これにより、金融機関やパートナー企業は、カスタマイズされたダイナミックなモバイル・エクスペリエンスをクライアントに提供できます。」

IBMとの継続的パートナーシップ
11月に予定されているSAS Viyaのリリースは、初めてIBM POWER9チップ・アーキテクチャで実行されます。これは、機械学習、深層学習、AIトレーニングと推論のためのGPUアクセラレーションを含むSAS Viyaのすべての機能をサポートします。さらに、柔軟性が拡大され、SASワークロードを任意のクラウド・プラットフォームで実行できます。

SASの研究開発向けコンピューティング・サービス担当シニアディレクターであるケン・ガハガン(Ken Gahagan)は、次のように述べています「SASとIBMは、40年以上にわたって提携してきました。両社は、アルゴリズムの最も複雑な課題のいくつかを共同で解決しました。IBM Power Systemsは、ビジネス上の課題を解決する上でSASのアナリティクスだけでなく高いデータ・スループットも必要とする両社の顧客に価値をもたらします。」

AIの将来:成長と機会
SASのアドバンスド・アナリティクスおよび人工知能担当ディレクターであるサウラブ・グプタ(Saurabh Gupta)は、次のように述べています。「SASは、今年発表したAI分野への10億ドルの投資に基づいてAIの革新を継続します。SASは、ユーザーが保有しているデータをユーザー自身が管理、理解、分析し、それに基づく優れた判断をより迅速に下すためのAIを提供します。SASのAIサービスに加えられた最新の強化内容は、機械学習モデルの構築に必要な複雑な手動手順の多くを自動化することに重点が置かれています。」

投資の重点は、Admiral、Yoloの過去3年間の取り組みのようなAIの成功事例に基づいた、現在と将来の研究開発およびエキスパート・サービスに置かれます。これには、AIへの理解を深め、そこから利益を得ることに対する顧客とパートナーのニーズに対応するSAS教育イニシアチブも含まれます。

AIソフトウェア・プラットフォームの市場シェアに関するIDCの最新レポートによると、2018年のSASのAI収益は105%の成長を達成しました。この成長ペースは、市場全体の3倍に達します。

本発表は、イタリアのミラノで開催されたAnalytics Experienceカンファレンスで行われました。SASが主催したこのビジネス・テクノロジー・カンファレンスには、オンサイトとオンラインで数千人が参加し、重要なビジネス課題について意見を交換しました。

*2019年10月22日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリースの抄訳です。
本原稿はSAS本社プレスリリースの原稿を抄訳したものです。本記事の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。

SASについて
SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なソフトウェアとサービスを通じて、世界中の顧客に対し、データをインテリジェンスに変換するためのパワーとインスピレーションを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。
その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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