立命館大学が講談社のクラウドファンディング「ブルーバックス・アウトリーチ」において、最初のパートナー機関として研究プロジェクトを始動

立命館大学

7月25日(木)、立命館大学は、株式会社講談社が運営するクラウドファンディング・プラットフォーム「ブルーバックス・アウトリーチ」(※)に最初のパートナー機関として参加するとともに、同プラットフォームにおいて、4つの研究プロジェクトを始動いたしました。  本学は他大学に先駆けて1995年にリエゾンオフィスを設置し、日本における産学官連携の先駆けとして、民間企業・政府機関の支援のもと、多くの研究成果を生み出してきました。  今日、クラウドファンディングに代表される個人の支援に支えられたプロジェクト遂行が注目されていますが、「科学に特化」し、「研究者支援」を主眼とする新型クラウドファンディングを講談社が開始するにあたり、本学もパートナー機関として、研究プロジェクトを共同で推進することとなりました。  まずは下記の4プロジェクトを立ち上げ、今後の1年間で順次プロジェクト数を増やし、年間で6~8プロジェクトを実施する予定です。  今回のパートナーシップを通じて、研究者の「こんなことをやってみたい」というアイデアと、ご支援いただく方々の「面白そうだから応援したい」気持ちがマッチングする先進的な研究支援プラットフォームへと成長させていきたいと考えています。 ■仲谷善雄 立命館大学長のコメント  講談社様と共に研究支援を目的とするクラウドファンディングに取り組めることを大変誇らしく、嬉しく感じております。このパートナーシップを通じて、本学の研究をより身近に感じていただくとともに、ご支援いただいた方々が研究者とともに日本の科学・技術の発展に貢献していることを実感いただけるような取り組みになることを願っております。 【4つのプロジェクト概要】  (1)「年縞に刻まれていく地球の歴史。その瞬間を水中カメラで記録したい!」   福井県の水月湖には、1年に1枚の非常に薄い地層が、ほとんど乱れることなく堆積しています。この地層が作る細かな縞模様を「年縞(ねんこう)」と呼びます。水月湖には年縞が7万年分も堆積しています。これだけ連続した年縞は世界でも水月湖でしか見つかっていません。水月湖の「年縞」の枚数は、過去何万年もの時間を測るためのもっとも正確なものさしとして、世界に認められています。今回のプロジェクトでは、湖底に備え付けることのできるロボットを開発し、湖底の様子365日連続的に撮影することで、湖底に歴史が刻まれていく瞬間をすべて目撃したいと考えています。 (中川毅 立命館大学総合科学技術研究機構 教授) (2)「ミクロの世界との遭遇 触覚をもったマイクロロボットハンドがあなたの触覚とリンク。」  マイクロマシン技術で製作した柔らかな人工筋肉アクチュエータで動く長さ数mm程度のマイクロフィンガー。このマイクロフィンガーを使って実現したマイクロロボットハンドにセンサを搭載して触覚を持たせ、その触覚をオペレータに提示する技術の研究に取り組んでいます。本技術をより多くの領域で活用することを目指し、今回は虫眼鏡の中の世界に挑みます。  (小西聡 立命館大学理工学部 教授) (3) 「新薬の可能性は「毒きのこ」にあり。創薬の未来につながるデータベースをつくりたい!」  現在、日本には5,000種類のきのこが存在すると言われていますが、名前すらついていないものも多く、「毒きのこ」についても毒の成分や作用については多くの研究の余地が残っています。そこで、理化学的装置「高速向流クロマトグラフィー」を用いて、膨大な数の毒きのこの分析に挑戦します。 (井之上浩一 立命館大学薬学部 准教授) (4)「数奇な運命をたどった「酒呑童子絵巻」を修復し、''みんな''で共有・活用したい。」  1650年に京都で作られたと推定される酒呑童子絵巻は、絵巻作成技術が最も進んだ時代に制作されたため、完成度は高く、現存する酒呑童子絵巻の中で最も豪華な作品であり、文化財として非常に価値のあるものと考えられます。時を経て劣化が激しく開けることが出来ない状態の絵巻を、現在の最高の技術を用いて、修復に乗り出しています。 (赤間亮 立命館大学文学部 教授) ※「ブルーバックス・アウトリーチ」は、講談社が日本の出版社として初めて試みるクラウドファンディング・プラットフォームであり、2019年7月2日(火)に開設されました。   https://outreach.bluebacks.jp/partners/ritsumei ▼本件に関する問い合わせ先 立命館大学 広報課 田中 TEL:075-813-8300 【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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