全国の一般消費者の約4割が「卒FIT」後の売電先の拡大を認知 「電力プロシューマー」への移行は売買ともに約半数が肯定的 シェアリングエコノミーの利用経験者は全体の約3割 うち6割は売り手も経験

昭和シェル石油株式会社/ソーラーフロンティア株式会社

住宅用太陽光発電の固定価格買取満了(卒FIT第1陣)まで約1年
約53万件が電力プロシューマー(生産消費者)の仲間入りを控える中、
昭和シェル石油とソーラーフロンティアが共同で意識調査を実施

昭和シェル石油株式会社(本社:東京都港区台場、代表取締役 社長執行役員 CEO:亀岡剛、以下:昭和シェル)とソーラーフロンティア株式会社(本社:同上、代表取締役社長:平野敦彦、以下:ソーラーフロンティア)は、住宅用太陽光発電の固定価格買取制度(FIT)の買い取り期間満了者が初めて現れるまで残り約1年となったことを受け、20代から60代の男女1,112人を対象に、「電力プロシューマー*1」への期待について、個人間で取引できるシェアリングエコノミーの普及や個人による電力売電への認知度、再生可能エネルギーに由来する電力などの観点から意識調査を実施しました。

2019年11月には、住宅用太陽光発電において、10年間にわたる余剰電力の固定価格買取期間を経て、約53万件のいわゆる「卒FIT」が発生します(経済産業省試算)。
卒FITを迎えた太陽光発電設備の所有者は、様々な手段を通じて太陽光発電で作られた電気の価値の最大化を図ることになります。今後、増加する卒FITの間で、電力の自家消費が進む一方、電力の生産者(プロデューサー)でありながら賢い消費者(コンシューマー)でもある「電力プロシューマー」として、企業向けや一般消費者向けに余剰電力を販売する流れが加速すると見られています。

本調査では、こうした背景を踏まえ、「シェアリングエコノミー」の利用や「プロシューマー」の経験、個人による電力売買への認知度や電力プロシューマーへの期待について調べました。

【調査結果のサマリー】

<「シェアリングエコノミー」の利用動機は売買ともに経済性とモノや資源の効率活用>
・フリマアプリや民泊など、いわゆる「シェアリングエコノミー」で物品やサービスを購入したことがある人は27.7%。そのうち何かを販売したことがある人は60.4%。

・利用する理由の1位は「より安価に購入、利用できる」(75.0%)、2位は「モノや資源を効率的に活用できる」(51.0%)。販売する理由の1位は「収入を得ることができる」(74.7%)で、2位は「モノや資源を効率的に活用することができる」(66.7%)。

<2019年12月以降に「卒FIT」で電力の売電先が拡大することの認知は約4割>
・2019年12月以降、「卒FIT」により電力の売電先が広がることや、将来的に一般家庭にも直接売買できることを知っていた人は39.8%。 

<「プロシューマー」経験は少ないが、余剰電力による「電力プロシューマー」を約半数が肯定>
・自分で創りだしたものを消費する側にも提供する「プロシューマー」になった経験がある人は15.1%と限定的。

・余剰電力を活用して、電力プロシューマーになること(太陽光発電で発電した電力を自家消費、自らの判断で販売先を選定すること)について、「とてもよいことだと思う」(24.5%)と「よいことだと思う」(30.2%)の合計は54.7%で、過半数が肯定的。

・電力のプロシューマーから電力を購入すること(ご自身の家庭で他の家庭が太陽光発電設備で発電した電気を購入できるようになること)については「とてもよいことだと思う」(18.7%)、「どちらかというとよいことだと思う」(29.4%)の合計は48.1%。

<電力の個人間売買の利用意向は40.4%で、今後の発展に期待>
・太陽光発電により発電した電力を家庭同士で直接取引でき、電力の生産者が分かるサービスがあったら利用したいか、という問いに「ぜひ利用してみたい」(13.5%)、どちらかというと「利用してみたい」(26.9%)と答えた人の合計は40.4%で、制度の整備や技術の発展が期待される。

<調査概要>    
実施時期:2018年10月中旬
調査方法:インターネット調査
調査対象:20代~60代の男女1112人(学生を除く・年代別の均等割り付けを実施)
※さらなる調査結果の詳細はプレスリリースのPDFをご覧ください。

このような調査結果が明らかになる中、ソーラーフロンティアはモジュールメーカーとして、引き続き競争力あるシステムコストの提供に努めるとともに、蓄電池・住宅・自動車(EV)メーカーとの連携を強めることで、自家消費ソリューションの提案をしていきます。また、昭和シェル石油は、他社とのパートナーシップを通じて先進性の高い事業分野やテクノロジーの開発に積極的に参入しています。直近では、電源の分散化を加速させるブロックチェーン技術を活用した相対(P2P)*2の電力取引を早期に実現すべく、TRENDE株式会社へ出資しました。

昭和シェル石油グループは、ソーラーフロンティアの手掛ける太陽光発電、昭和シェル石油の電力小売・発電事業において培ってきた経験・ノウハウを結集しシナジーを追求することで、グループ全体で新たなビジネスモデルの確立に向けて準備を進め、再生可能エネルギーの主力電源化と分散型エネルギー社会の実現に貢献していきます。

*1「プロシューマー」 
「producer」(生産者)と「consumer」(消費者)を組み合わせた造語で、「つくる側にも、提供する側にも関わる消費者」(生産消費者)のことを指します。

*2「P2P」
「Peer to Peer」の略。ネットワーク上に存在する端末(コンピューター)を相互に直接接続し、データを送受信する通信方式のことを指します。


【ソーラーフロンティア株式会社について】
ソーラーフロンティア株式会社は、昭和シェル石油株式会社(5002, T)の100%子会社で、世界最大級のCIS薄膜太陽電池メーカーです。当社はCIS技術の特性を生かした価値創造を通じて、太陽による快適でクリーンな暮らしをすべての人にお届けします。なお、当社は「環境省認定・RE100アドバイザー企業」にも登録されています。事業者情報や最新ニュースの詳細は、当社公式のホームページ、コーポレートビデオ、Facebook、Twitterをご覧ください。
 

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