テクトロニクス、高速、低ノイズ化により高信号忠実度を実現した6シリーズMSO(ミックスド・シグナル・オシロスコープ)を発表
ミッドレンジ・オシロスコープとして初めて全チャンネル同時25GS/sのサンプル・レートを実現。組込み機器エンジニアの工数と投資を低減
報道発表資料
2018年7月17日
テクトロニクス(所在地:東京都港区、代表取締役: Kent Chon)は、本日、新製品 6シリーズMSO(ミックスド・シグナル・オシロスコープ)を発表します。6シリーズMSOは、ミッドレンジ・オシロスコープの性能をさらに拡張し、このクラスとして初めて、全チャンネル同時に最高サンプル・レート25GS/sを実現した最高周波数帯域8GHzのミッドレンジ・オシロスコープです。6シリーズMSOは、より高速に、より複雑になった組込みシステム設計に携わるエンジニアのニーズに応えます。全チャンネル同時25GS/sのサンプル・レートが最大4つのハイスピード信号を同時に、正確に観測します。例えば、DDR3のクロックと3つのDDR3データ・チャンネルを同時に観測、解析できるため、全チャンネル使用時にサンプリング・レートが低下するオシロスコープで特性評価する場合に比べ、大幅に時間を短縮します。
新製品 6シリーズMSOは、高感度での測定時に特に重要となる低ノイズ性能も実現しているため、さらに優れた測定が可能になります。例えば、最新の組込み設計では、ASICやFPGAデバイスにクリーンで正確に制御されたDC電源を供給する必要があります。このようなアプリケーションで6シリーズMSOを使用すると、より高分解能、高確度でDC電源ラインを測定するため、電源ラインの高周波成分が設計に与える影響を短時間に理解できます。
6シリーズMSOは、定評ある5シリーズMSOと同じ革新的なプラットフォームをベースにしており、簡単に性能、機能をアップグレードできることから長期における投資保護が可能です。昨年発表した5シリーズMSOは完全な新規設計プラットフォームを採用し、業界から数々のアワードを受賞しています。多くの革新技術は6シリーズMSOにも継承されており、直感的なユーザ・インタフェース、静電容量方式のピンチ、ズーム、スワイプ可能な15.6型タッチスクリーン、革新的なFlexChannel®入力、16ビットの垂直分解能まで拡張可能な12ビットADコンバータ、まったく新しいインダストリアル・デザイン、さらにオプションでWindows® 10のOSも用意されています。
テクトロニクス、タイム・ドメイン事業部、ジェネラル・マネージャのクリス・ウィット(Chris Witt)は、次のように述べています。「組込みシステムにおける高性能化はさらに進んでいて、このトレンドには終わりが見えません。このようなシステム開発に携わっているお客様は、より高い周波数帯域、低ノイズ入力を求めていますが、ミッドレンジ・オシロスコープには同時に、優れた操作性、プロービングの容易さ、コンパクトなパッケージングも求められています。6シリーズMSOは、クラストップの性能と優れた操作性により作業生産性を向上し、お客様の製品の市場投入までの時間を短縮します」
新しいレベルの信号取込
高速信号を詳細に解析するというニーズに応えるため、6シリーズMSOは新しい低ノイズ・アンプである、TEK061というASICを開発しました。特に、数百mV p-pの信号におけるノイズを大幅に低減します。全チャンネル同時25GS/sのサンプル・レート、ハイレゾ(High Res)モードの使用により、200MHzで16ビットの分解能を実現しています。これは、電源ラインの微小ノイズが観測できるだけでなく、オシロスコープでは従来不可能だった非常に高い確度で測定できることを意味しています。
5シリーズMSOと同様、6シリーズMSOもアップグレード性に優れており、内蔵の任意波形/ファンクション・ジェネレータ、製品登録によるDVM(デジタル・ボルトメータ)、トリガ周波数カウンタの無償利用、オプションによるシリアル・バスのプロトコル解析が可能です。、またOS(オペレーティング・システム)も選択できます。さらに、5シリーズMSOと同様、TLP058型ロジック・プローブを接続することで、1つのFlexChannel入力を8つのデジタル入力として利用することができ、非常に柔軟性に富んだMSO構成が可能になります。6シリーズMSOは周波数帯域もアップグレード可能で、簡単なライセンス・アップグレードによって1GHzから最高8GHzまで拡張できます。
拡張されたデコード/解析機能
テクトロニクスは急速に進化する市場要求に応えるために、次世代のプラットフォームである5シリーズMSO、6シリーズMSOに対して様々な機能を継続的に追加しています。5シリーズMSOの発表以来、テクトロニクスはどちらのプラットフォームでも利用可能な以下の機能を追加しています。
- CAN FD、MIL-STD-1553、ARINC429、SENTバスのデコード/トリガ対応(オプション)
- 車載用Ethernet、USB 2.0のシリアル・コンプライアンス・テスト機能(オプション)
- 拡張パワー解析(オプション)
- FastFrameセグメント・メモリ、エンハンスト・オートセットを含む、無償の新機能
- 6シリーズMSOの発表に伴い、ビジュアル・トリガ機能を追加し、新たにSPMIのシリアル・トリガ/デコード/サーチ、MIPIパワー・マネジメント・バスのオプションを発表
高速信号へのプロービングを容易にするため、今回、6シリーズMSOの性能レベルに見合った高性能プローブ・シリーズ新製品、TDP7700シリーズを発表します。TDP7700シリーズは、周波数帯域が4GHz、6GHz、または8GHzのTriMode™プローブです。TriModeプローブは、プローブの移動やつなぎ換えの必要なく、ハイスピード・バス解析で必要となるシングルエンド測定、差動測定、コモンモード測定が行えます。このプローブはTekFlex™コネクタ技術を採用しており、プローブ先端にアクティブ・バッファを配置することで優れた信号忠実度を実現し、小さなテスト・ポイントへの機械的なストレスを抑え、はんだ付けチップ、同軸コネクタ接続、ハンドヘルド・ブラウザを含む、さまざまなDUTへの接続方法に対応しています。
さらに、テクトロニクスで実績のあるアクティブ・シングルエンド・プローブ、差動プローブのラインアップも拡充し、最高周波数帯域4GHzのTAP4000型、TDP4000型プローブも発表します。
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米国オレゴン州ビーバートンに本社を置くテクトロニクスは、お客様の問題を解決し、詳細の理解を深め、新たな発見を可能にする、革新的で正確かつ操作性に優れたテスト/計測モニタリング・ソリューションを提供しています。テクトロニクスは70年にわたり電子計測の最前線に位置し続けています。ウェブサイトはこちらから。 https://jp.tek.com
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