テクトロニクス、従来の基準を変える革新のミッドレンジ・オシロスコープを発表

テクトロニクス

革新技術によりオシロスコープのチャンネル数、ディスプレイ、操作性の基準を一新。組込みシステムをはじめとする幅広いアプリケーション、産業分野における今日および将来の課題に対応

報道発表資料 2017年6月6日 テクトロニクス(所在地:東京都港区、代表取締役: Kent Chon)は、本日、オシロスコープの新たなブレイクスルーとなる新製品5シリーズMSO(ミックスド・シグナル・オシロスコープ)を発表します。最新の電子回路設計の課題に応えるため、5シリーズMSOは業界初のFlexChannel(TM)技術による最大アナログ8chまたはデジタル64chの柔軟なチャンネル構成、組込みのプロトコル解析とシグナル・ジェネレータ、新たな12ビットADアクイジション・システム、大型高解像度静電容量型タッチ・ディスプレイ、極めて直感的なダイレクト・アクセス・ユーザ・インタフェースなどの数多くの革新技術でミッドレンジ・オシロスコープの新たな基準を確立します。複雑な組込みシステムに、従来のレベルを一新する柔軟性と視認性を提供します。 スマート・ウォッチからハイブリッド自動車まで、そのすべてで使用される組込みシステムはますます洗練されたものになっています。こうしたシステムを開発するエンジニアは、合否テストや測定ソリューションとしてのオシロスコープに、より以上のものを求めています。複雑なシステムを効果的に、効率的に特性評価、デバッグするためには、今まで以上の数の信号、さまざまな種類の信号を観測する必要があります。同時に、操作性と高速な信号解析性能もスケジュールと予算という観点から重要です。5シリーズMSOは、これらの課題に対応する優れた柔軟性と強力で詳細な信号観測性能を持つ、まったく新しい設計で誕生したオシロスコープです。 テクトロニクス、タイム・ドメイン事業部、バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャのChris Witt(クリス・ウィット)は、次のように述べています。「自動車、民生機器、産業機器関連の製品やシステム、および最先端のパワー技術における電子要素の際限のないデマンドにより、組込み電子回路の世界は急速に拡がっています。お客様がこうした状況での製品やシステムの迅速な開発を可能性にするためには、これまでにない新たなオシロスコープ・プラットフォームが必要でした。5シリーズMSOはテクトロニクス史上最大の開発努力によって達成されたプラットフォームであり、お客様の日常業務に役立つ目覚ましい技術革新を提供します」 テクトロニクスは、5シリーズMSOを業界最高の柔軟性、能力、操作性を備えたミッドレンジ・オシロスコープとすべく設計しました。DPO70000SXシリーズ・オシロスコープがハイパフォーマンス・オシロスコープでまったく新しいアプローチ、技術革新を示したように、テクトロニクスは5シリーズMSOによって、進化するお客様の要求に応えるために、オシロスコープの設計と構成に関する既存の常識を破るという革新の歴史を継続します。   <FlexChannels - 必要なときに必要な数のアナログ・チャンネルとデジタル・チャンネルを> 現在のほとんどのミッドレンジ・オシロスコープは4つのアナログ・チャンネルですが、システムがますます複雑になり、問題のデバッグが困難になるにつれ、エンジニアはより多くのチャンネル数の必要性を感じています。こうした場合、エンジニアは2台のオシロスコープを組み合わせ、時間と費用をかけて大きなストレスを抱えることになります。モータ制御やインバータ設計、カー・エレクトロニクス、電源設計、電力変換システムなどでも、4チャンネル以上のアナログ・チャンネルが必要になります。また、今日の複雑な組込みシステム、IoTシステムにおける総合的な動作、同期を確認するためには、複数のアナログ入力とデジタル入力の相関関係を知ることが重要です。 従来、オシロスコープの構成は購入時に決定されてしまうため、お客様は必要なアナログ・チャンネルの数、デジタル・チャンネルの要/不要、あるいはデジタル・チャンネルの数を事前に決めておく必要がありました。オシロスコープ購入後にアップグレードでデジタル・チャンネルを追加可能なものもありますが、チャンネル数は固定であり、ニーズが変化した場合でもチャンネル数の変更はできません。多くの計測器では、アナログ・チャンネルとデジタル・チャンネルで異なったレートでサンプリングし、異なったハードウェアでトリガし、異なった容量で記録するため、正確な比較は不可能でした。 5シリーズMSOは4、6または8つのFlexChannelを装備しています。FlexChannelは、世界初の再構成可能なオシロスコープ入力です。デフォルトでは、入力はTekVPI+コネクタであり、すべてのTekVPIアナログ・プローブが接続できます。しかし、新製品のTLP058型ロジック・プローブを接続すると、入力は8チャンネル・デジタル入力に変換されます。必要なだけのロジック・プローブが追加でき、8~64チャンネルまで任意のチャンネル数にすることができます。デジタル信号はアナログ信号と同じようにサンプリング、トリガ、保存されるため、比較は非常に簡単になります。 <大型高解像度ディスプレイ、静電容量型タッチ・スクリーン、優れたユーザ・インタフェース> エンジニアはオシロスコープには大きなスクリーンを好みますが、5シリーズMSOは業界初の15.6型静電容量型タッチ・スクリーン、高解像度(1920×1080ピクセル)ディスプレイを搭載しています。ディスプレイと優れたユーザ・インタフェースにより、メニューから次のメニューへとガイドされる階層的な操作ではなく、ディスプレイに表示される対象を直接操作することができます。このため、迅速でより直感的な操作が可能になり、波形や相関のある信号を表示するための十分なエリアを確保することができます。さらに柔軟性を高めるため、マウスや従来からのフロント・パネルによるオシロスコープ操作も可能です。 革新的なディスプレイとユーザ・インタフェースの他にも、5シリーズMSOは大胆なカラーリングや数多くの便利な機能を装備した魅力的で最新の工業デザインを採用しています。コンパクトな筐体の奥行は約20cmであり、頑丈なハンドル、選択された波形とトリガ・ソースを示すLED照明リングの付いた合理的で直感的なフロント・パネル、さらに調整可能な脚によるさまざまなビュー・アングルなどによりユーザ・エクスペリエンスを向上させています。 <12ビットADコンバータ、新しいハイレゾ・モードによる業界トップクラスの垂直軸分解能> 今日の組込み設計では、減衰する信号振幅、大きな信号の重畳した小さな信号を観測するために、ノイズの少ないテスト機器が必要です。5シリーズMSOは次世代のフロントエンド・アンプを搭載し、それまでの世代のオシロスコープに比べて約4.5dB小さなノイズを実現しています。また、12ビットのアナログ・デジタル・コンバータ(ADC)と新しいハイレゾ・モードにより、業界トップクラスの最高16ビットの垂直軸分解能を実現しています。小さなノイズと高分解能ADCの組み合せにより、優れた有効ビット数(ENOB、Effective Number of Bits)を可能にしています。 <オプションのWindows OS> 今日市場に出回っているすべてのオシロスコープは、専用のクローズ環境か、Windows PCプラットフォームをベースにしてオシロスコープ上で別なプログラムが実行できるオープンWindows環境かのいずれかです。どちらにも長所と短所があり、多くの設計ラボにはその両方があるため、ユーザはテスト・プラットフォームの切り替えに悩まされることになっています。 新製品の5シリーズMSOは、専用のクローズ環境またはオープンWindows環境のいずれかで動作可能な、世界初のオシロスコープであり、こうした問題を解決します。Windowsライセンス/OSがインストールされているSSD(Solid-State Drive)を取り付ける、または取り外すだけで切り替えることができます。SSDが取り付けられているときは、Windowsを起動し、取り外すと、専用のオシロスコープ環境で起動します。いずれの構成であっても、オシロスコープのユーザ・インタフェースはまったく同じです。 <柔軟性に富んだオプション、フィールド・アップグレード> すべての5シリーズMSOは、ニーズの変化に応じて任意波形/ファンクション・ジェネレータ(AFG)機能の追加、125Mポイントへのレコード長拡張、プロトコル・サポート追加、周波数帯域拡張、デジタル・チャンネルの追加のアップグレードが可能です。全機種とも、保証期間は3年間です。 <テクトロニクスについて> 米国オレゴン州ビーバートンに本社を置くテクトロニクスは、お客様の問題を解決し、詳細の理解を深め、新たな発見を可能にする、革新的で正確かつ操作性に優れたテスト/計測モニタリング・ソリューションを提供しています。テクトロニクスは70年にわたり電子計測の最前線に位置し続けています。 ウェブサイトはこちらから。 http://jp.tek.com  <テクトロニクスの最新情報はこちらから> Twitter (@tektronix_jp) Facebook (http://www.facebook.com/tektronix.jp ) YouTube(http://www.youtube.com/user/TektronixJapan) <お客さまからのお問合せ先> テクトロニクス お客様コールセンター TEL 0120-441-046 FAX 0120-046-011 URL http://jp.tektronix.com TektronixおよびテクトロニクスはTektronix, Inc.の登録商標です。本プレスリリースに記載されているその他すべての商標名および製品名は、各社のサービスマーク、商標、登録商標です。
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