世の中の夫に聞いてほしい。普段は言えない!? 妻の気持ちが明らかに
自分が要介護になった時、面倒を見てもらいたいのは、
(1) 「介護職員(専門家)」 (2) 「配偶者」 (3) 「娘」
身内の中では夫を頼りにしている女性たちのホンネ
健康寿命を延ばすことを目標に活動する、キューサイ株式会社(本社:福岡県福岡市、代表取締役社長:藤野孝)「100歳まで楽しく歩こう課」では、50-60代女性500名を対象に「介護に対する意識調査」を行いました。今後も健康寿命を延ばすために役立つ情報を発信してまいります。
女性の平均寿命は年々延びており、100歳を超える高齢者は6万人を超え、うち87.3%が女性という実態が明らかになっています*1。一方「健康寿命」との乖離も問題となっており、女性の平均寿命は86.83歳、健康寿命はそれより12年ほど短いという現状があります*2
【調査結果 まとめ】
I. 4割が「自分が要介護になるかもしれない」と不安視
II. 要介護になった場合 “夫に頼りたい” と思っている実態が明らかに
(1) 施設などの介護職員(専門家)」66.8% (2)「配偶者」23.7% (3)「娘」17.7%
※調査は複数回答にて実施
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I. 4割が自身の介護可能性を不安視
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男女雇用機会均等法が施行から30年。50代女性は女性の社会進出第一世代。現在の50-60代女性はまだまだ働き盛り。45歳以上~70歳未満の女性の就業率は2015年で過去最高を記録。特に、前年比からの上昇ポイントは55歳~64歳が最も大きく伸びているなど積極的に働いている女性が増えています。*3
働く女性が増えている世代ですが、本調査では自分が要介護になる可能性を感じているかに関して「切実に感じている」4.6%「感じている」36.0%のトータルで40.6%と、自身の要介護不安を感じている実情が明らかになりました。【グラフ(1)】
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II. 要介護になった場合 “夫に頼りたい” と思っている実態が明らかに
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もし自身が要介護になった場合に、誰に面倒を見てもらいたいかに関しては、「施設などの介護職員(専門家)」66.8%が、最も多い回答になりました。理由としては、『専門性が高く安心できる。家族の負担を減らせる。』(東京都54歳)『いろんな意味でプロだから』(神奈川県51歳)といった声があり、施設の職員、専門家の方々への知識や経験に対する安心感もあるのかもしれません。
次いで、「配偶者」23.7%と身内の中でも夫を頼りたいと思っている実態が明らかになりました。【グラフ(2)】理由としては、『一番安心して物事を頼めるから』(東京都68歳)『信頼できる』(千葉県50歳)など夫を頼りたい素直な気持ちや、『長年連れ添っていて、お互いに最もよく理解しあえる存在だから』(神奈川県53歳)『自分のことを、よくわかってくれていて安心感がある』(神奈川県62歳)『自分の事を理解してくれている』(東京都51歳)など一番の理解者として夫を信頼している様子が多くみられました。中には、『夫とは普段からそういう話をしていて、元気な方がそうでない方の面倒を見ようと決めている』(千葉県50歳)と二人三脚で今後の人生も歩んでいこうと決意している夫婦も。
父の日、プレゼントが貰えなかったなど、寂しい思いをしている男性もいらっしゃるかもしれませんが、実は一番そばにいる奥さまに頼られているという実情が分かりました。
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< できることから始めよう! 夫婦でロコモ対策 >
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厚生労働省の調査*4 によると、介護が必要となる主な原因の1/4は「運動器の故障」といわれています。
昨今、「ロコモティブシンドローム」という言葉も認知度が47.3%*5と浸透しはじめ、要介護にならないためには足腰の健康が重要であると再認識されています。今回の調査でも、自身の健康面での不安として「足腰が弱ってきた」と感じている50-60代女性は、63.0%【グラフ(3)】もいました。また、そのうち3割は対策を行っていないという実情が明らかになっています。夫婦二人でいつまでも元気で過ごすためにも、早めの対策を始めたいですね。
~ 専門家の先生からのアドバイス ~
帝京平成大学健康メディカル学部 渡會公治(わたらいこうじ)教授
ロコモ対策 動きのポイント 足腰強化だけでなく背骨を動かすことも大切
スクワットのように足腰を鍛える動きはもちろん、背骨を動かすこともロコモ対策には大切です。背骨を動かすと肩甲骨が動き、腕も自然と動くようになります。美しく立ち、美しく歩く事にも効果的です。
<動きのポイント>
前に座る人は、右手は右肩の、左手は左肩の襟元をしっかりつかんでください。
(1) 右肩・左肩、交互に前に大きくまわします。水泳のクロールをするイメージで。
(2) 両肩一緒に大きくまわします。前にまわす時は水泳のバタフライをするイメージ、後ろにまわす時は平泳ぎのイメージで。
(3) 右肩・左肩、交互に後ろに大きくまわします。水泳の背泳ぎのイメージで。
★後ろに立ち、補助する人は背骨の動き、鎖骨や肩甲骨の動きを導くように行いましょう。
※図1参照
<調査概要>
・ 調査時期:2016年4月22日(金)~4月24日(日)
・ 調査地域:首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)
・ 調査方法:インターネットリサーチ
・ 調査主体:キューサイ株式会社「100歳まで楽しく歩こう課」
・ 調査対象:50-60代の女性
・ サンプル数:500サンプル
*1 平成27年9月1日現在の住民基本台帳による都道府県・指定都市・中核市からの報告数
*2 平成22年時点 平均寿命:厚生労働省「平成22年完全生命表」
健康寿命:厚生労働科学研究費補助金「健康寿命における将来予測と生活習慣病対策の費用対効果に関する研究」
*3総務省統計局 労働力調査(基本集計)平成27年(2015年)平均(速報)結果の要約 P.6より抜粋
*4 厚生労働省「平成25年国民生活基礎調査の概況」
統計表P49第14表「要介護度別にみた介護が必要となった主な原因の構成割合」から抜粋
(内訳) 骨折・転倒:11.8% 関節疾患:10.9% 脊髄損傷:2.3% 計25.0%
*5 2016年4月8日発表 公益財団法人 運動器の10年・日本協会 「ロコモティブシンドローム認知度調査 報告書」