「学生のアイデアを企業の技術で“実物”へ」デザインから製品制作までを体験する産学連携型授業を実施~人間工学・デザイン・ものづくりを融合した実践的な学び~
本授業では、学生が人間工学や身体特性、製品設計などの知識を生かし、「誰が、どのような場面で使用するのか」を考えながらインソールを企画・デザイン。企業が有する製造技術を活用し、学生が考案したデザインを実際の製品として制作しました。
一般的なデザイン演習では、アイデアを図面や模型で表現することが多い一方、本授業では企業との連携により、実際の製品制作までを経験。デザイン技術だけでなく、機能性や安全性、製造工程など、実社会で求められる視点も学ぶ実践的な教育プログラムとなりました。
※本授業で制作したインソールは教育目的で制作したものであり、販売や一般公開を目的とした製品ではありません。
▲学生がデザインした4種のインソール
授業では、まずインソールの構造や役割、人の身体との関係について理解を深めたうえで、利用者像や使用シーンを設定し、それぞれのコンセプトに基づいたデザインを検討しました。
学生は、株式会社BMZ担当者からの説明を受けながら、「見た目の美しさ」だけではなく、「歩きやすさ」「快適性」「身体への負担軽減」など、利用者にとっての価値を考えながら企画を立案。議論やブラッシュアップを重ね、最終的に4種類のインソールを制作しました。
企業の専門技術によって形になった完成品を目の当たりにすることで、学生はアイデアを製品として社会へ届けるために必要なプロセスや責任について理解を深めました。
■大学と企業、それぞれの専門性を生かした産学連携
今回の取り組みは、大学で習得するデザイン技術と、企業が有する製品開発・製造技術を組み合わせることで実現しました。
学生にとっては、企業と協働しながらものづくりを進めることで、企画力や提案力に加え、実現可能性や品質、安全性など、多角的な視点からデザインを考える力を養う機会となりました。
また、企業にとっても、学生ならではの自由な発想や柔軟なアイデアに触れることで、新たな視点を得る機会となっています。
■担当教員 勝平 純司教授のコメント
「BMZ社はプロアスリートにもインソールを提供する高い技術力を持つメーカーです。そのような企業とのコラボレーションを通じ、学生が自ら考えたアイデアを実際の製品として形にできたことは、ものづくりの魅力や社会とのつながりを学ぶ貴重な機会となりました。今回の経験が、今後の学びや新たな挑戦につながることを期待しています。」
■株式会社BMZ 高橋 大悟氏のコメント
「新しい価値観を持つ学生ならではの自由な発想と、弊社が培ってきた制作技術が融合することで、先進性と高い完成度を兼ね備えた作品に仕上げることができました。弊社としても、学生の皆さまの意欲的な取り組みに刺激を受けながら、今後も謙虚な姿勢で技術の向上に励んでまいります。」
■学生のコメント
「私の提案では加齢や妊娠等で立ち座りに負担を感じる方を対象に、BMZ社の「アシトレ理論」と人間工学を融合させました。かかとを少し高くした構造に加え、母指球の窪みなどをBMZ社の製品と融合することでスムーズな重心移動と立ち上がりの実現を目指しました。社会実装を見据え、人々の課題をプロダクトで解決するプロセスを学べたことは大きな糧となりました。」
■実施概要
授業名:生活環境デザイン演習1A(2026年度春学期開講科目)
実施期間:2026年4月~6月
実施場所:東洋大学福祉社会デザイン学部人間環境デザイン学科実験工房ほか
協力企業:株式会社BMZ
■内容
・インソールの構造・機能に関する講義
・モーションキャプチャーを用いた人間工学的評価
・利用者・使用シーンの設定
・デザインコンセプトの立案
・デザイン制作・ブラッシュアップ
・株式会社BMZによる製品制作
・成果発表
【学校法人 東洋大学について】
東洋大学は1887年に哲学者・井上円了により「哲学館」として創立され、「諸学の基礎は哲学にあり」「独立自活」「知徳兼全」を建学の精神としています。創立者の志を受け継ぎ、東洋大学の教育理念である「自分の哲学を持つ」こと、「本質に迫って深く考える」力、「主体的に社会の課題に取り組む」姿勢を育んでいます。また、「他者のために自己を磨き、活動の中で奮闘する」という“東洋大学の心”を基に、地球社会の未来に貢献する大学を目指します。
2026年度現在、白山、赤羽台、川越、朝霞キャンパスに14学部51学科専攻と大学院15研究科を擁する総合大学へと発展しました。
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