【東芝】京極発電所3号機向けの可変速揚水発電システムを受注
株式会社 東芝
~需給バランスに応じた運転で系統安定化に貢献~
当社はこのたび、北海道電力株式会社より、純揚水式の発電所である京極発電所3号機向けに、可変速揚水発電システム(200MWのポンプ水車および水車発電設備1セット)を受注しました。3号機の運転開始は2031年度を予定しています。
北海道では、半導体工場やデータセンターなどの立地が進んでおり、今後、電力需要の増加が見込まれています。また、太陽光や風力といった再生可能エネルギーの導入が拡大しており、電力の需給バランスを維持するための「調整力」へのニーズが高まっています。揚水発電は、電力需要が少ない時間帯に水を高い位置にくみ上げ、電力需要が多い時間帯にその水を落として発電するシステムであり、このうち純揚水式は、上部調整池へ河川からの自然流入が無く、下部調整池からくみ上げた水のみで発電する発電方式です。中でも可変速揚水発電は、ポンプ水車および発電電動機の回転速度を自在に変えることで、従来の揚水発電に比べて揚水運転時の入力注1調整ができるとともに、発電運転時の出力注2調整範囲も広いのが特長です。
当社は、2014年および2015年に営業運転を開始した京極発電所1号機・2号機向けに可変速揚水発電システムを納入した実績に加え、これまで数多くの運転実績を有しています。これらの実績と可変速揚水に関する高い技術力が評価され、今回の受注に至りました。
当社は本システムの受注を通じ、需給バランスに応じた運転を行うことで、電力系統の安定化や効率的な運用、再生可能エネルギーの導入拡大に貢献します。
水力発電は当社のエネルギー事業の中でも最も古い歴史があり、1894年に日本初の事業用水力発電所である蹴上発電所向けに国産初の60kW水車発電機を納入して以来、当社は世界各国に2,700台以上、68,700MW以上の水力発電設備の納入実績があります。また、可変速揚水発電システムは、1990年に当社が世界で初めて実用化して以降、有効性が注目され、国内のみならず海外でも建設・計画されています。
水力発電は、水の持つエネルギーを使って発電する、環境にやさしく、比較的安定供給が可能な再生可能エネルギーです。当社は、水力発電事業で培ったさまざまな流量・落差・出力帯に応じた水車および発電機のラインアップを拡充し、今後も高品質な製品を国内外で展開することで、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
注1 揚水運転時に、水をくみ上げるために電力系統から受け取る電力。
注2 発電運転時に、水を落として発電し、電力系統へ供給する電力。
■京極発電所の概要
発電所名 京極発電所
事業者 北海道電力株式会社
所在地 北海道虻田郡京極町
発電所出力 200MW×3台
運転開始 1号機 2014年10月1日
2号機 2015年11月1日
3号機 2031年度(今回受注)
■上部調整池写真および1・2号機の発電所内発電電動機
(資料提供:北海道電力株式会社)
