LIXILの断熱リフォームを使用して地場工務店の匠が手掛けた 断熱リノベの実例集『断熱リノベの匠』を展開
第11弾は、信楽焼を取り入れ三代で建て継ぐ事例
代表取締役 森 昌智 氏
創業83 年、地元で愛され続けている森工務店。その三代目として、新築・リノベの設計・デザインを手掛ける匠。工務店として安心・安全・健康、長持ちする家をつくる、地域のひと同士のつながりをつくる、活気あふれるまちをつくる、この3つを基本軸にさまざまな活動を行う中で、今回誕生したモデルハウスが重要な拠点になると、森氏も期待をよせている。
モデルハウスを手がけるのは初めてという匠だが、さてどのような空間づくりを行なったのだろうか。まずデザイン面では、信楽という土地の歴史や文化を巧みに取り入れたという。たとえば、外構には地元の「長石」を敷き詰め、外壁の塗り壁は信楽の土の質感をイメージ。玄関を開ければ、まるで風景画のような窓の仕掛け。さらに、特注の信楽焼の洗面ボウルや、真鍮を用いたオーダーキッチンなど、細部にまで「一点物」へのこだわりを凝縮させた。それは地元の芸術家や移住者が多い町において、森工務店の「感性」を伝える重要なメッセージとなっている。しかし、本質はデザインだけではない。特筆すべきはその性能。大きな開口部を設けながらも、外断熱と内断熱を組み合わせた付加断熱により、UA値0.39という断熱性能を実現。かつては冬場の光熱費がかなり高額だったそうだが、リノベ後は大きく削減。この断熱性の体感こそが何よりの説得力になると匠は言う。
森氏にとって、このモデルハウスは「未来への投資」だという。今やらないと手遅れになると考え、善は急げと決断。「信楽の新築需要は限られています。しかし、先ほどもお話ししたように断熱不足に悩む既存住宅は4000世帯もあります。だから、ここを起点に3年後リノベ市場を爆発させたいのです」 と熱く語る。
その戦略は空間づくりにも反映されていて、モデルハウス内には、多目的ホールが設けてあり、地域の人々や作家が集うワークショップを毎月開催する計画だ。「地域の人をつなぎ、町を活気づける」という森工務店の理念を、まさに具現化した場所なのである。「これは地域特性だと思いますが、いい噂も悪い噂も一瞬で伝わります」よい結果を生み出せばそれが伝染していく、その発信元としてモデルハウスは一役買ってくれると期待しているそうだ。
美しい里山の風景が残り、『信楽焼』の産地として知られるこの町は、タヌキの置物で溢れている。歴史と文化が融合した信楽町には、国内外からの移住者が多いとのこと。その土地柄からも、古い建物を壊さずに残すリノベとの相性が良いと匠は考えている。
木目が美しい地元の大橋の杉材を使用した造作棚。 森氏が暮らしていたときは自分の部屋だったという、
こだわりが詰まっている。 ある棟木はすべて一本物とのこと。
森工務店の創業者であるお祖父様が昭和26年に建てた家、当時の写真。その後、お父様が増築され、リノベBeforeの写真となり、今回フルリノベーションし、現在の姿に。
正面から見ると坪庭の景色が一幅の絵画に見える。
また、匠は森工務店の将来も見据えている。「現在違う会社で修行中の長男、大工である次男、広報を担う長女のためにも、新築とリノベの両輪で戦える盤石な基盤を渡したい」三代にわたる技術と想いを凝縮し、次世代へと続く工務店の未来も描き出そうとしている。そんな匠の挑戦はまだ始まったばかり。実りある成長に期待しつつ、今後の動向にも注目してみたい。
建築の軌跡を大切にしながら、丁寧に断熱・耐震工事が進められた。
Reform Data
延床面積:139.71坪/木造2階建/築年数:1951年に竣工・築74年/エリア:滋賀県
甲賀市信楽町 断熱リフォームによる性能改善:省エネ区分 5地域
改修後UA値:0.39W/m²・K C値:1.22㎠/㎡
About LIXIL
LIXILは、世界中の誰もが願う豊かで快適な住まいを実現するために、日々の暮らしの課題を解決する先進的なトイレ、お風呂、キッチンなどの水まわり製品と窓、ドア、インテリア、エクステリアなどの建材製品を開発、提供しています。ものづくりの伝統を礎に、INAX、GROHE、American Standard、TOSTEMをはじめとする数々の製品ブランドを通して、世界をリードする技術やイノベーションで、人びとのより良い暮らしに貢献しています。現在約53,000人の従業員を擁し、世界150カ国以上で事業を展開するLIXILは、生活者の視点に立った製品を提供することで、毎日世界で10億人以上の人びとの暮らしを支えています。
株式会社LIXIL(証券コード: 5938)は、2025年3月期に1兆5,047億円の連結売上高を計上しています。
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