【あなたの腎臓疾患の状態を知る】少し進んだ腎障害:慢性腎臓病(CKD)ステージ3のときに気をつけること

NPO法人 腎臓サポート協会

NPO法人腎臓サポート協会では、会報誌『そらまめ通信』の送付やホームページ『腎臓病なんでもサイト』などを通じて、腎臓病の皆様に役立つ情報を提供しています。 今回は、慢性腎臓病(CKD)のステージごとに患者さんが気をつけるべきことについて、先月ご紹介したステージ1&2に引き続き、少し腎障害が進んだステージ3について、草津総合病院  腎臓内科部長・透析センター長 西尾 利樹 先生にお話を伺いました。 いよいよ食事制限が始まるステージで、患者さんはどうCKDに向き合えばいいのでしょうか。 ――――――――――――――――――――――――――― ●CKDステージ 3a(eGFR:59から45)、 ●CKDステージ 3b(eGFR:44から30)のときに気をつけること ――――――――――――――――――――――――――― 前回はCKD ステージの1および2についてのお話をしました。今回は、もう少し腎機能障害が進んだステージ3について解説しましょう。 CKD 診療ガイド2012 から、ステージ3 は、より細かく2 つに分類されました。このステージ3 に一番多くの患者さんが含まれています。この段階に入ってくると、腎機能は中等度障害された状態といえるでしょう。 この時期に入ってくると、夜に何度もトイレに行く(排尿)ために起きたり、血圧が上昇したり、貧血が進んできたりします。そして、より厳格な食事制限が必要となってきます。 ステージ1 や2 と違い、タンパク質摂取制限や塩分制限、カリウム制限といったものが必要となってきます。ただ言葉だけを聞いていると、すごく簡単なように思えるかもしれませんが、実際はかなり難しいものとなってきます。 たとえば、好きなだけ果物を食べたりすることや、生野菜をたくさん食べたりすることができなくなります。このため、どのような食事をすればいいか解らなくなり、食事制限をあきらめてしまう患者さんもおられます。 それを防ぐためにも、病院の栄養士の先生と相談をし、どのように食事をすればいいかを考えていく必要があります。病院によっては、教育入院というものがありますので、入院して実際の腎臓病食を食べてみるのもよいかもしれません。 また、運動も競技スポーツをされている場合には、そろそろ一線から引いていく必要が出てくるでしょう。勝ち負けでなく、楽しむスポーツに転換してみてはいかがでしょうか。 ――CKDのステージチェックはこちらから―― CKD ステージは GFR 区分と、原疾患や尿タンパクを考慮して判断されます。自分の CKD ステージついては主治医に確認してみましょう。腎臓病なんでもサイトでも、簡単に eGFR をチェックすることができます。 簡単!腎機能チェック http://www.kidneydirections.ne.jp/kidney_tests/check.html ―――――――――――――――――――――― ※この記事は、会報誌『そらまめ通信 Vol.80 診察室から』からの抜粋です。 ■会報誌「そらまめ通信」のご紹介 http://www.kidneydirections.ne.jp/support/soramame/index.html 『そらまめ通信』は、ただ今Vol.81を発刊中! 当協会の会員にご登録いただいた皆様に、無料で配布しております(偶数月発行)。 ご覧になりたい方、ぜひ無料会員にご登録ください。 (ホームページでは「そらまめ通信」の一部がお読みいただけます。)

【本件に関するお問い合わせ先】
NPO法人 腎臓サポート協会
info@jin-support.org

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