郡山工場厚生棟「AQURIO」が特別賞を受賞

河村電器産業株式会社

第41 回福島県建築文化賞~うるおいとやすらぎの美しいまちづくりを求めて~

 受配電設備メーカーの河村電器産業株式会社(本社:愛知県瀬戸市 代表取締役社長:水野一隆)は、2024 年4月に稼働を開始した郡山工場の厚生棟「AQURIO(アクリオ)」が、第41 回福島県建築文化賞において、「特別賞」を受賞したことをお知らせします。

【厚生棟「AQURIO」詳細】
 工業団地の造成により、この土地にかつてあった豊かな森は失われました。そこで、里山を再生し、風景に溶け込む建物を目指し、建築されたのが厚生棟「AQURIO 」です。厚生棟「AQURIO」は、1 階が会議室、2 階が社員食堂です。建物のまわりに植樹した在来種の樹々が成長してCO2 を吸収し、鳥などが住み着くことで、将来的にはこの場所が里山としての生態系を再び取り戻すことを期待しています。
 
             外観
 
               内観

【福島県建築文化賞 詳細】
 福島県建築文化賞は福島県内において、地域の周辺環境に調和し、景観上優れている建築物等を表彰し、文化の香り高い魅力あるまちづくりに対する意識の高揚を図ることを目的とされています。
また、東日本大震災及び原子力災害により、長年にわたって人々が築いてきたふるさとが失われている厳しい状況の中で、地域を支える建築文化を継承するため再生・活用した建築物、被災者や避難者の方々の生活にうるおいを与える建築物等を表彰し、県民が将来への希望が描ける復興の一助とすることを目的として実施されています。

【特別賞 講評】
 工業団地という景観の手がかりが少ない環境の中で、「風景に溶け込む建築」を目指した本計画は、社員食堂という日常的な場に新しい価値をもたらそうとする意欲的な試みである。造成前の原風景を手がかりに森を再生し、アプローチから建物周囲まで連続的な緑の体験をつくり出した点は、工業団地の単調な風景に一石を投じる提案といえる。食堂内部は四面ガラスの開放的な構成とステンレス製軒天への風景の映り込みにより、自然を身近に感じられる心地よい空間を実現している。社員の昼休みを豊かにし、雇用の面でも魅力につながる環境整備として、企業姿勢を体現する建築である。

 

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