<本件のポイント>
●神奈川大学発ベンチャー認定第4号として、「株式会社琉球アクアファーム」が誕生。当該制度を活用して今後活動を加速させていきます。
●同社のコア技術(技術的優位性)で、養殖事業の生産性・食料自給率の向上に貢献します。
●同社が拠点を置く沖縄県はクルマエビの養殖事業が盛んですが、地元での消費がほとんどないため、地産地消の流れを創出し、地方創生への貢献もミッションとしています。
学校法人神奈川大学(本部:神奈川県横浜市/理事長:石渡 卓)では、大学の研究・技術を社会実装し、より良い社会の実現に寄与するため、神奈川大学発ベンチャー認定制度を発足し、2023年9月1日に初めてとなる企業が誕生しましたが、この度、同制度を利用した第4号ベンチャーに「株式会社琉球アクアファーム」が認定されました。
「株式会社琉球アクアファーム」は、分子内分泌学、動物生理学が専門の理学部 大平剛教授が取締役CTOを務め、沖縄で盛んなクルマエビの養殖(※)をはじめとした養殖事業に活用できる技術開発を行い、スマート養殖の実現を推進します。
(※)養殖クルマエビの国内収穫量は令和3年度時点で約1,250tとなっており、うち沖縄県の収穫量は1/3超となる418t
【神奈川大学発認定ベンチャー企業 概要】
企業名:
株式会社琉球アクアファーム
ホームページ:
https://ryukyu-aquafarm.com
関与教員:
大平 剛 取締役CTO(理学部教授)
目的:
大学の研究にて培われたコア技術を活用した養殖事業に対するソリューションを普及させることで、高品質で安心・安全な食品を効率的に生産し、消費者・生産者等多くのステークホルダーの幸福実現に寄与する。
事業概要:
以下コア技術を活用したエビ等養殖事業に関する生産技術開発
①クルマエビの種苗の全雌種苗生産技術(成長スピードの加速)
②眼柄切断をしない親エビの成熟技術(アニマルウェルフェアに貢献)
③地元廃棄物(サトウキビ生産から出るバガス)を活用した循環養殖技術(サーキュラーエコノミー)
参考URL:
https://youtu.be/hITEGyH71xA?si=YtA8UzCeniLG57PX
【参考資料】
技術的な優位性
①クルマエビの種苗の全雌種苗生産技術(成長スピードの加速)
クルマエビは雌の方が雄よりも1.2~1.3倍位成長が早いので、大きなエビを短期間で作れれば、生産量が上がり、逆に生産コスト、エネルギーコストが下がります。
②眼柄切断をしない親エビの成熟技術(アニマルウェルフェアに貢献)
眼柄切断をしないことで死亡率が激減し、1匹が複数回産卵することが可能となります。
③地元廃棄物(サトウキビ生産から出るバガス)を活用した循環養殖技術(サーキュラーエコノミー)
地元廃棄物を活用することで水を適度に濁らせ、ストレス緩和や共食いを低下させます。結果、生物相を安定化させ、水質の悪化や有害物の侵入を防止するだけでなく、廃棄物がエビの餌の一部ともなり、配合飼料を減らすことができます。
【神奈川大学発ベンチャー認定制度 概要】
急速な高齢化社会の進展や、グローバル化に伴い社会のニーズは絶えず様々に変化し、かつ速やかな対応が求められている現在、神奈川大学では諸課題に対して、総合大学の特性を活かし様々な角度から研究・教育を進めています。このような流れを受けて、研究成果を基に起業等を検討する研究者等もおりましたが、これまでは支援・後押しする仕組みはありませんでした。そこで、そのような企業を支援する枠組みとして、「神奈川大学発ベンチャー認定制度」(
https://www.kanagawa-u.ac.jp/research/startup/)を設立しました。"大学発ベンチャー"の認定を受けたベンチャー企業等は以下の支援を受けることができ、事業活動をより円滑に進めることが可能となります。
▼本件に関する問い合わせ先
企画政策部広報課
TEL:045-481-5661
【リリース発信元】 大学プレスセンター
https://www.u-presscenter.jp/