JOGMEC(本部:東京都港区、理事長:河野博文)は、6月23日(月)から7月18日(金)の期間で、平成26年度産油国技術者研修等事業 特別研修事業「モザンビークLNG技術に係る実践的講義」を開催しました。本コースは、JOGMECが2012年10月に、モザンビーク共和国国家石油院及びモザンビーク炭化水素公社との間で締結した「石油・天然ガス分野における人材育成に関する実施プログラム」の一環として行われたもので、今回が3回目の開催となります。
世界有数の巨大ガス田が発見されたモザンビークでは、LNGとして市場に供給するため、大規模なガス田開発プロジェクトが着実に進められています。2012年2月、経済産業省とモザンビーク鉱物資源省との間で“天然資源開発における協力についての覚書”が締結されました。この中で石油・天然ガス分野での人材育成に係る協力関係の構築に努めることが合意されており、その具体化として、JOGMECは、4年間にわたってのLNG関連技術者育成研修を盛り込んだ協定を同国との間で締結しました。
特別研修事業「モザンビークLNG技術に係る実践的講義」は、今後LNG事業に本格的に取り組む同国の技術者・管理者がLNG技術やLNG事業のファイナンス・マーケティング等に関する知識を習得することを目的としています。本研修は、日本人専門家による座学形式講義に加えて、日本国内のLNG受入基地でのオペレーション・メンテナンスの現場学習等の実施により、より実践的な内容を総合的に身につける研修となっています。またLNGのみならず、JOGMECが有する天然ガス液体燃料化技術「GTL※」を始めとする日本の先進的な天然ガス有効利用技術の紹介とともに、日本語教室や浴衣の着付け体験、日本食文化体験、研修旅行などを通じて日本の文化や社会なども紹介することで、日本への理解を深めるとともに、日本に対する親近感、信頼感向上に役立てています。
本研修に参加した10名のモザンビーク研修生は、学習意欲が非常に高く、時間の許す限り熱心に講義や見学内容に関する質問を行っていました。研修生には、充実した講義によって得たLNGに関する技術的知見はもちろんの事、滞在期間中に交流した日本人の親切な対応や、コース内で体験した日本語や日本文化に接する機会等を通じて、日本に対して好印象をもって頂けた模様です。
近年、モザンビークは、本邦企業が参加する事業を始めとして海上での大規模ガス田の発見が相次いだことから世界的にも注目されており、将来的に有力な日本への天然ガス資源供給国のひとつとして期待されています。
JOGMECは本事業を通じ、モザンビークの人材育成を行うことにより、同国技術者のさらなる技術力向上に貢献するとともに同国とのより一層の関係強化を図ってまいります。
※ GTL:Gas To Liquidの略。天然ガスから灯油、軽油、ガソリン等の液体燃料を製造する技術で、輸送用に一時的に液体化する液化天然ガス「LNG」とは異なり、GTLで製造された液体燃料はそのまま製品として利用できるのが特徴。日本独自の技術である「JAPAN-GTL」は、天然ガス中に含まれる二酸化炭素を原料の一部として利用できるのが特徴で、特に二酸化炭素の含有量の多い天然ガスプロジェクトで注目を集めている。
■ コース概要
1)名称
平成26年度産油国技術者研修等事業 特別研修事業「モザンビークLNG技術に係る実践的講義」
2)実施期間
6月23日(月)~7月18日(金)(4週間)
3)対象
モザンビークの政府機関、国営石油会社等に属し、LNG事業に従事する技術者・管理者等(10名)
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http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_10_000119.html?mid=pr_140725
JOGMECは日本の資源・エネルギーの安定供給確保を使命とし資源に関わる様々な業務に携わっています。
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