中国での競争力強化と南通市政府が進める揚子江の環境保全を見据え、既存工場の移転を実施
DIC株式会社(本社:東京都中央区、社長執行役員:猪野薫)の100%子会社の南通迪愛生色料有限公司(本社:中国江蘇省南通市、以下「南通DIC」)は、このたび、南通経済技術開発区工業園区南区に新インキ工場の建設を開始しましたので、お知らせします。新工場は2025年より生産を開始する予定であり、生産開始後は、現在、操業を行っている同園区の北区に位置する既存工場を閉鎖する予定です。
【11月上旬に行われた起工式の様子】
■新工場建設の背景
南通DICは、2002年に中国江蘇省南通市で設立されて以降、現工場において、オフセットインキやグラビアインキを中心としたインキ製品の生産を行っており、中国国内におけるインキの重要生産拠点の1つとして操業を続けています。こうした中、2021年に南通市政府から、同工場が揚子江に近接していることを理由に、環境保全を目的とした移転の要請を受けました。この要請に対し、社内で検討を重ねた結果、同工業園区内の南区に南通市政府が提供する用地への移転を決め、本年11月より、新工場の建設を開始しました。
■新工場建設のコンセプト・位置付け
今回の新工場は、生産プロセス・付帯施設の効率化を設計コンセプトとして広く取り入れています。一例を挙げると、主要品目のリキッドインキの生産現場においては、原料の仕込みや充填工程などに最新の設計を施し、生産ラインの自動化が図られる予定となっています。また、ユーティリティの面においても、最新のモーター、空調、照明設備などの機器を採用することで工場全体の省エネルギー化を実現し、生産効率を高めることで、コスト競争力が強化される見込みです。
中国における総合インキ企業No.1に向けた基盤強化として、国内3拠点体制(華東・華南・華北/東北)の構築を進める当社グループにとって、南通DICの新工場は華東地区の生産拠点の中心として、また、一部品目については中国全域のマザープラントとして、重要な役割を果たすこととなります。
■新工場概要
所在 :江蘇省南通市南通経済技術開発区化工園区南区
敷地面積:86,668㎡
生産品目:オフセットインキ、グラビアインキ、フレキソインキなど
建設開始:2023年11月
稼働開始:2025年上期(予定)
以上
DIC株式会社について
DICは日本で有数のファインケミカルメーカーのひとつであり、DICグループの中核企業です。DICグループは、世界全体でSun Chemical Corporationを含む約190の子会社によって構成され、60を超える国と地域で事業を展開しています。グループ全体として、人々の生活に欠かせない包装材料 、テレビやPC等のディスプレイに代表される表示材料 、スマートフォンなどのデジタル機器や自動車に使用される高機能材料を提供するグローバルリーディングカンパニーと認知されています。これらの製品を通じて、社会に安全・安心、彩り、快適を提供しています。DICグループは持続可能な社会を実現するため、社会変革に対応した製品や社会課題の解決に貢献する製品の開発にグループ一丸で取り組んでいます。連結売上高1兆円を超え、世界全体で2.2万人以上の従業員を有するなか、DICグループはグローバルで様々なお客様に寄り添っていきます。詳しい情報は、
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