住友林業株式会社(社長:光吉 敏郎 本社:東京都千代田区)は「NIKKEI脱炭素アワード2022」(日本経済新聞社主催)研究部門で奨励賞を受賞しました。地方独立行政法人北海道立総合研究機構(理事長:小髙 咲、札幌市北区)との共同研究での受賞で、苗木のゲノム診断技術から将来高強度材になる樹木を選抜し、高強度品種開発につなげる研究です。
日経ホール(東京都千代田区)で3月15日、贈賞式が実施されました。
NIKKEI脱炭素アワードは 「NIKKEI脱炭素(カーボンZERO)プロジェクト」の一環として、企業、団体、自治体などを幅広く対象として脱炭素社会の実現を後押しする活動を表彰する制度です。
■奨 励 賞 受 賞■
<研究部門>
【タイトル】ネイチャーポジティブに向けた革新的な樹木開発/住友林業株式会社・北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場・北海道立総合研究機構森林研究本部林産試験場
【研究概要】
- 国産材の用途を広げるための新品種開発を加速する研究。
- カラマツとグイマツを掛け合わせた雑種の1つクリーンラーチが研究対象品種。より強く、より大きく育つ樹木としてクリーンラーチに着目し、ゲノム選抜技術を活用。
- 樹木のゲノム情報(DNA中の塩基配列、全ての遺伝情報)を診断に利用して新品種開発のスピードアップを図る。
- 苗木のゲノム情報から将来高強度材になる樹木を選抜し、大型建築の構造材にも利用できる高強度品種の開発に繋げる。
- 住友林業はゲノムと材質のビッグデータ解析を担当、北海道立総合研究機構は主に試験林での系統管理、遺伝情報取得、材質測定等を担当。
木材が持つ可能性を広げてサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現を目指し、日本の森林および木材の付加価値向上に寄与します。高強度の国産材の提供により中大規模建築への木材利用を促進し、長期に亘る炭素固定を実現します。また、積極的な木材活用による再植林の向上にも繋げ循環型森林経営に貢献します。
住友林業グループは森林経営から木材建材の製造・流通、戸建住宅や中大規模木造建築の請負、不動産開発、木質バイオマス発電など「木」を軸とした事業をグローバルに展開しています。住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで森林のCO2吸収量を増やし、木造建築の普及により炭素を長期にわたり固定し、自社のみならず社会全体への脱炭素に貢献します。
以上