障害者のファッションにおける困りごととは?インクルーシブファッションを手掛けるSOLITと共同調査

障害者の就労支援を中心にソーシャルビジネスを展開する株式会社ゼネラルパートナーズ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:進藤均)は、ファッションにおけるお困り事に関するアンケート調査を実施しました。


これまで障がい者総合研究所(以下、障がい者総研)では、主に障害者が「就労時に直面する課題」に焦点を当てた調査を中心に行っており、SOLIT株式会社様にお声がけいただき今回初めて「衣服・被服」に関するアンケートを実施することができました。今後、この調査結果をファッション関連企業にも知ってもらうことで、解決策を考え始めるきっかけになれば幸いです。

■調査結果
[1] あなたはファッションにどのくらい興味・関心をお持ちですか?

ファッションに興味・関心がある人の割合はおおよそ66%。これを年代別で見るとファッションに関心のある割合は、20代までの群だと90%、30代では約73%、40代では約63%、50代以上では約62%と年代が若いほど興味・関心の度合いは高かった。

[2]普段のご自身の衣服の購入状況について教えてください。あなたご自身が、1年間で衣服・ファッションに費やす平均的な金額を教えてください?
ファッションへの年間平均支出額は「1万円以上3万円未満」と回答した人が最も多く全体の約28%となった。また、年間に3万円以上支出する人の割合は全体の約34%となった。

[3]普段よく購入するブランド・企業があれば教えてください。(複数回答可)
その他の回答(一部抜粋)
・ユナイテッドアローズ ・セシール ・patagonia ・タカハシ ・グローバルワーク ・TAKA-Q
・SHIPS ・GAP ・adidas など

[4] 衣類の購入方法を教えてください。(複数回答可)
服の購入方法として最も多かったのは「店頭で購入」で、全体の約89%にのぼった。また、全体の約54%は「ECサイトで購入(※)」と回答。※複数回答可能な質問であり、そのうち「ECサイト(ブランドが運営)で購入」「ECサイト(楽天やAmazonやZOZOなど) で購入」「メルカリやヤフオクなどサービスを活用して購入」のいずれか一つを回答した場合を「ECサイト利用者」とみなした。

[5] 購入する際の選ぶ基準は何ですか?(複数回答可)

[6]衣服に関して、メーカーや販売店などに改善してほしいと思うことがあれば教えてください。(複数回答可

その他の回答(一部抜粋)
・試着室に椅子が欲しい。(店員さんにお願いすると出してもらえますが、常設だったら、いろいろな人が試着しやすいと思います)(40代/上下肢)
・薬の関係でどうしても急激太ってしまうので、ラフでサイズの大きい品揃えが欲しいです。(50代/うつ)
・サイズ表記を大きくしてほしい(20代/視覚障害)
・レース、ビーズ、ボタン、ラメ感などといった手で触ってデザインがイメージできる物を増やしてほしい。ユニクロも最近は、下着などにタグをつけなくなり、以前はボタンなどがついて可愛かった下着もなくなり、手で触って確認できる物がないので、下着の前・後、表・裏が本当に把握しずらく時間がかかり、見えていないことが切なくなったり、情けなかったり、悲しい想いになることがある。(40代/視覚障害)

[7]インクルーシブファッション・ユニバーサルファッションというジャンルを知っていますか?

【8】インクルーシブファッションとは、障害の有無や年齢、性別、国籍などにかかわらず、すべての人を包摂して孤立させないことを目指すファッションのことです。 インクルーシブファッション・ユニバーサルファッションの服を購入したことはありますか?

【9】インクルーシブファッション・ユニバーサルファッションをご存知で、購入していない場合はその理由、リピートしていない場合はその理由を教えてください。(任意回答)

購入していない
・デザインが好みと合わない。(20代/上下肢)
・金銭面での余裕がないため。(20代/下肢)
・デザインに好きなものがない。(50代/その他精神障害)
・近くにお店がない。ネットで見ても自分に合うかわからないので、実物確認して購入すると失敗がない。(60代/聴覚障害)

【調査概要】
対象者:障がい者総合研究所アンケートモニター
実施方法:インターネット調査
アンケート期間:2022/2/25~2022/3/4(有効回答者数:111名)

■障がい者総合研究所・戸田重央所長の見解
ファッションに興味・関心のある方は回答者全体のおおよそ66%でした。ただ、「ファッションの困りごと」に関する具体的な自由回答などと併せて読み取ると、単にファッション=おしゃれに関心がある、というよりは、広く「衣服」に関する固有の困りごとがあり、それゆえどの年代でもファッションに関心がある、という回答につながった、ともいえそうです。

今回特に注目したのは、自由回答に寄せられた声です。「ファッションの困りごと」というアンケートなので、前提として「ファッションを楽しみたいから、(自分の身体特性や障害の状況に合わせて)服の方を自分たちに合わせてほしい」というニーズに関する回答が多くなると予想していたのですが、ふたを開けてみるとそうした回答は一定数あったものの、どちらかというと店舗のインフラに関するリクエスト(入りやすくしてほしい、試着室を広くしてほしいなど)といったことや、サイズをもっと展開してほしい、といったような、「ファッションを楽しみたいから、(今ある服をそのまま着こなせるように)自分たちを服に合わせるためのサポートが欲しい」、といったニーズもおなじくらいある、ということが分かりました。

「少々不便でも自分の健常者の時のファッションスタイルは崩したく無い(50代 上下肢)」。こうした声が寄せられ、そうしたニーズに気づけた今、ファッション業界でどういった配慮やファッションのあり方が提案できるでしょうか。今後、この調査結果をファッション関連企業にも知ってもらうことで、解決策を考え始めるきっかけになればと考えています。

詳しいアンケート結果はこちら
https://note.com/gp__info/n/ne46fb4e082a3

≪株式会社ゼネラルパートナーズについて≫
障害者専門の人材紹介会社として、2003年に設立。その後、「就職・転職サイト」「就労移行支援事業」「就労困難な障 害者による農業生産事業」など、幅広い事業を展開している。これまで就職や転職を実現した障害者の数は5,000人以上に及ぶ。障害者雇用をはじめとする様々な情報や当事者の声を集め研究・発信する「障がい者総合研究所」、当事者が発信する障害者のためのメディア「Media116」でも情報を随時配信中。
 会社名 :株式会社ゼネラルパートナーズ  本社所在地 :〒100-0011 東京都千代田区内幸町 2-1-1 飯野ビルディング 9 階
代表者 :代表取締役社長 進藤 均   設立日 :2003 年 4 月
 URL:http://www.generalpartners.co.jp/  業務内容:障害者専門の人材紹介事業、求人情報事業、教育・研修事業、農業生産事業、調査・研究機関 など
 ※talentbookにて、日々の出来事や創業秘話、社員の仕事への想いなど、ゼネラルパートナーズにまつわる「ストーリー」を更新中!  https://www.talent-book.jp/generalpartners


本件に関するお問合わせ先
株式会社ゼネラルパートナーズ 障がい者総合研究所 所長 戸田重央
〒100-0011 東京都千代田区内幸町 2-1-1 飯野ビルディング 9 階
Mobile : 080-3004-6108
Mail : toda@generalpartners.co.jp

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この企業の情報

組織名
株式会社ゼネラルパートナーズ
ホームページ
http://www.generalpartners.co.jp
代表者
進藤 均
上場
非上場
所在地
〒100-0011 東京都千代田区内幸町2-1-1飯野ビルディング 9 階

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