今年３月、大阪の中崎町にオープンした「hannoc（ハノック）」は、５人の若きパティシエが切磋琢磨し、斬新なスイーツを生み出す注目のパティスリーです。あえてチーフパティシエを作らず、５人が同じ立場で技術を高め合うユニットスタイルが最大の特徴。そのスタイルは、阪急うめだ本店で「焼き菓子フェア」を取り仕切るベテランバイヤーの興味を引き、関西を代表するパティスリーが集うフェアに出店できました。


　中崎町にあるショップは、華やかなケーキの並ぶショーケースの背後にガラス張りのオープンキッチンがあり、パティシエたちのケーキ作りも楽しめるようになっています。作っているのは、一流ホテルや有名パティスリーで経験を積んできた実力派揃いで、全員が２０代。５人がそれぞれケーキを提案し、全員のＯＫが出ればレシピを共有し、商品化。ケースに並ぶケーキには考案したパティシエの写真が添えられることから、固定ファンがつくこともしばしばです。

　 ２人いる最年長のうちの一人、岡村拓弥シェフはザ・リッツ・カールトン大阪で７年間務め、二番手にまで上り詰めたキャリアの持ち主。岡村シェフをはじめ、次世代を担う２０代のシェフたちが自由にクリエイティブな発想でスイーツ作りに挑んでいます。パティシエとして新たな挑戦を続ける岡村さんが、もうひとつのライフワークとして続けているのは「飴細工」。コンテストにも出場し、数々の賞を受賞する腕前で、YouTubeにチャンネルも開設しています。

　そんな岡村さんの新たな挑戦は、京都府南山城村で作られる“和紅茶”を使ったケーキ。岡村さん渾身の新作ケーキ作りに密着します！