~データサイエンティストの実践的スキルとタスクを網羅するための初の公式ガイドブック~
一般社団法人データサイエンティスト協会(所在地:東京都港区、代表理事:草野 隆史、以下 データサイエンティスト協会)は、独立行政法人情報処理推進機構(所在地:東京都文京区、理事長:富田 達夫、以下IPA)と共同で、『データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説』を刊行することをお知らせします。
本書は、今必要とされるデータ利活用のためのスキルを体系化した「スキルチェックリスト」と業務プロセスを体系化した「タスクリスト」を読み解くための初の公式ガイドブックです。
『データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説』表紙(出典:IPA)
『データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説』は、以下のIPA公式サイトより無料でダウンロードが可能です。
https://www.ipa.go.jp/jinzai/itss/itssplus.html#section1-5
近年、AIやビッグデータ、IoT、ロボット等を核とする第4次産業革命に対応した人材の育成が求められています。「スキルチェックリスト」と「タスクリスト」はこうしたデジタル時代の人材育成を目的に作成されており、企業等の業務においてビッグデータの分析とその結果を活用するための一連のタスクとそのために習得しておくべきスキルが取りまとめられています。
両リストは、IPAが策定した、第4次産業革命に向けて求められる新たな領域の“学び直し”の指針である「ITSS+(プラス)」における「データサイエンス領域」に組み込まれています。この領域は、データサイエンティスト協会スキル定義委員会(委員長:安宅和⼈)とIPAが共同で策定しており、スキルに関してはデータサイエンティスト協会が公開している「スキルチェックリスト」を活用し、タスクに関しては、IPAとデータサイエンティスト協会が共同で「タスクリスト」を策定しています。
本書は、この「スキルチェックリスト」と「タスクリスト」の読み解き方と活用方法を記したガイドブックとして、データサイエンス領域での就業を目指す学生から実務家、データ分析に携わるビジネスパーソンなどを対象にしています。データサイエンティストは、データやAIを活用した新たな価値の創出と社会課題解決のために、スキルの向上とプロセス全体をデザインする能力が求められています。本書を両リストの手引書として活用してもらうことで、データサイエンスにおけるスキルアップとその業務プロセスの把握、より効率的な学習の支援を目指します。
スキルチェックリストについて
スキルチェックリストは、データサイエンティストに必要とされるスキルをチェックリスト化したものです。本リストでは、データサイエンティストに求められるスキルを 「ビジネス力」「データサイエンス力」「データエンジニアリング力」の3分野に分けて定義しているほか、それぞれの分野のスキルレベルとして、(1)業界を代表するレベル、(2)棟梁レベル、(3)独り立ちレベル、(4)見習いレベルの4段階を定義しています。スキルチェックリストは、現在のビジネス環境や実態にあわせた内容にするために、2年に1回、全スキルチェック項目の修正を行っています。
2019年に公開された最新版の「スキルチェックリスト ver.3」は、以下よりダウンロードいただけます。
https://www.datascientist.or.jp/common/docs/skillcheck_ver3.00.pdf
タスクリストについて
タスクリストは、各スキル要件がどのようなプロセスに必要とされるかを整理した、横断的な内容で、ITスキル標準(ITSS)の新領域「データサイエンス領域」にて採用された「スキルチェックリスト」を補完するものとなっています。例えば、データサイエンスを駆使して価値を生み出す活動の流れそのものがよく分からない場合や、データサイエンスのプロジェクト内で果たしたい役割が分からない場合にタスクリストを確認し、プロセスの全体感と自分が担当するタスクを把握することができます。また、タスクリストとスキルチェックリストを併用することで、自分が担当するタスクを行う上で身に付ける必要があるスキル項目の把握に役立てることができます。
最新版である「2019 年度版 タスクリスト」は、以下よりダウンロードいただけます。
https://www.ipa.go.jp/files/000063897.xlsx
データサイエンティスト協会理事 スキル定義委員会副委員長の佐伯 諭(株式会社電通)は、次のように述べています。
「本概説書を528項目に及ぶスキルチェックリストとタスクリストを見て頂く方に、読み解き方のガイド本として参照頂ければ幸いです。リスト作成に加わったスキル定義委員会のメンバーで再結成し、リストを作成した時代背景、リスト内の項目の意味合いや使い方などをコンパクトにまとめつつ、想いの詰まった裏話も含めました。概説書とチェックリストを参考にデータ活用を進めて頂ければと思います。」
データサイエンティスト協会スキル定義委員会は、データサイエンティストに必要とされるスキルセットの定義ならびにスキル育成と評価のための軸・基準を作ることを目的に活動しています。2014年にデータサイエンティストの「ミッション、スキルセット、定義、スキルレベル」策定、2015年に「データサイエンティスト スキルチェックリスト」作成、2016年に422のスキル項目がインターネット上でセルフチェックできる「DSスキルチェック」の立ち上げなどの活動を行っています。
《参考》
■ DSスキルチェック
http://www.datascientist.or.jp/dssjournal/ds_skillcheck/
■ 「スキルレベル」新旧比較
https://www.datascientist.or.jp/common/docs/skilllevel_cps.pdf
■ 「スキルチェックリスト」新旧比較
https://www.datascientist.or.jp/common/docs/skillcheck_cps.pdf
■ 「データサイエンティスト協会 6th シンポジウム(2019)」での「スキル定義委員会発表資料」
http://www.datascientist.or.jp/symp/2019/pdf/1115-1155_skill.pdf
今後も、データサイエンティスト協会は、データサイエンティストという新たな職種が健全に成長をするための環境整備に取り組んでまいります。
書籍情報
書名:『データサイエンティストのためのスキルチェックリスト/タスクリスト概説』
2020年7月 第1版発行
監修:一般社団法人データサイエンティスト協会
発行:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
※ITスキル標準(ITSS)は、各種IT関連サービスの提供に必要とされる能力を明確化・体系化した指標であり、産学におけるITサービス・プロフェッショナルの教育・訓練等に有用な「ものさし」(共通枠組)を提供しようとするものです。
IPA ”ITスキル標準とは?”
https://www.ipa.go.jp/jinzai/itss/itss1.html
ITSS+は、第4次産業革命に向けて求められる新たな領域の“学び直し”の指針として策定されたものです。ITSSで対象としていた情報サービスの提供やユーザー企業の情報システム部門の従事者が、デジタル時代に即したスキルの強化を図るために活用することを想定しています。「データサイエンス領域」「アジャイル領域」「IoTソリューション領域」「セキュリティ領域」の各領域で求められる人材像や、その人材が担う業務活動(タスク)やスキルをまとめています。
IPA ”ITSS+(プラス)とは”
https://www.ipa.go.jp/jinzai/itss/itssplus.html#section12
一般社団法人データサイエンティスト協会について
データサイエンティスト協会は、新しい職種であるデータサイエンティストに必要となるスキル・知識を定義し、育成の支援など、高度IT人材の育成と業界の健全な発展への貢献、啓蒙活動を行っています。また、所属を超えてデータ分析に関わる人材が開かれた環境で交流や議論をし、自由に情報共有や意見発信ができる場を提供しています。2020年7月現在、111社15団体の法人会員と約14,400名の一般(個人)会員が参画しています。
代表理事:草野 隆史(株式会社ブレインパッド 代表取締役社長)
所在地:東京都港区白金台3-2-10 白金台ビル
設立:2013年5月
http://www.datascientist.or.jp/
*本プレスリリースに記載されている会社名・商品名は、それぞれの権利者の商標または登録商標です。
*本プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
【本件に関するお問い合わせ先】
一般社団法人データサイエンティスト協会 事務局 小島
TEL:03-6721-9001 / Email: info@datascientist.or.jp