日本TI、20年間稼働するスマート・メーターを実現する方法に関する最新技術記事を公開

日本テキサス・インスツルメンツは、このたび、新しい技術記事「超低静止電流のDC/DCおよびLDOにより20年間稼働するスマート・メーターを実現する方法 」を公開しました。温度、水道、ガスのスマート・メーターは、システムの電力管理に厳しい要件が設けられており、電力系統への接続がないため充電のできない一次電池が電源です。このようなメーターは世界中で何億個も設置されていますが、電池交換のための現地保守作業の回数は、極限まで減らす必要があります。そのため、これらのメーターは通常20年もの間、電池交換なしで稼働します。20年間稼働させるためには、静止電流(IQ)を非常に低く抑える電力管理が極めて重要です。本記事では、超低静止電流のDC/DCおよびLDOを活用し、スマート・メーターやその他の低電力システムで長時間のバッテリ駆動を実現する方法を解説します。

超低IQの電源を使用して、高いバッテリ電圧を、常時オンになっているシステムのマイコンに必要な電圧まで下げます。図1は、スマート・メーター、およびビル・オートメーションやパーソナル・エレクトロニクスなどの超低電力システムに使われる、各種のバッテリ構成の一部です。未使用時の消費電流をカットするため、通信機能のような負荷は、負荷スイッチまたは低ドロップアウト・リニア・レギュレータ(LDO)により無効にされます。

マイコンの内部がスリープ・モードまたはスタンバイ・モードのときは、マイコンの消費電流は1µAか、それよりずっと低くなります。電源は、このような極度な軽負荷時に効率を高め、余分なバッテリ・エネルギーを消費しないために、超低IQであることが求められます*1。超低IQスイッチング降圧コンバータ(DC/DC)と超低電力LDOのどちらを選択するかで、効率やコスト、部品点数、使いやすさなど、いくつかの設計上のトレードオフがあります。

効率
超低静止電力LDOのIQはDC/DCより低いため、これまで超低電力システムには超低IQのLDOが使われてきました。例えば、TIのLDO『TPS7A02』のIQは25nAですが、TIのDC/DC『TPS62840』のIQは60nAです。しかし、LDOとDC/DCのいずれもIQ値がかなり低い場合には、IQだけが超低IQの電源を選ぶ決め手にはならなくなります。課題は、それに対応するバッテリ電流の消費です。マイコンの消費電流によっては、IQだけでは全貌がつかめません。
25nAや60nAといったIQ値は、それぞれのデバイスにより消費される無負荷入力電流を指します。その名前が示すように、無負荷入力電流は、システムが無負荷の状態の場合にのみ該当しますが、マイコンが常時オンの場合は厳密にこの値になることはありません。スリープ・モードやスタンバイ・モードのときでも、マイコンはリーク電流を消費します。このリーク電流が電源に対する負荷として働き、指定されたIQ値を上回るバッテリ電流の増加につながります。

※すべての登録商標および商標はそれぞれの所有者に帰属します。

全文はこちらからご覧ください。
URL:https://e2e.ti.com/blogs_/japan/b/power-ic/archive/2019/10/23/dc-dc-ldo-20?HQS=app-lp-ldo-TPS7A02-pr-lp-digitalpr-jp
 
テキサス・インスツルメンツおよび日本テキサス・インスツルメンツについて

コネクテッド・カーおよびインテリジェントホームから自己測定医療機器や自動化工場まで、テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、会長、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)の製品は、あらゆる種類のエレクトロニクス・システムに活用されています。TIは、30か国以上で事業を展開し、アナログICおよび組込みプロセッサの設計、製造、検証および販売を行っています。世界中で約3万人の当社の従業員は、誠実、革新、コミットメントをコア・バリューとし、テクノロジーの未来を形作るため日々の業務に取り組んでいます。当社の情報はホームページ(http://www.ti.com/ )をご参照ください。

日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:サミュエル・ヴィーカリ、略称:日本TI)は、テキサス・インスツルメンツの子会社で日本市場における外資系半導体サプライヤです。当社に関する詳細はホームページ(http://www.tij.co.jp )をご参照ください。

本件に関するお問合わせ先
Mail:Pr_ti@allisonpr.com

この企業の関連リリース

この企業の情報

組織名
日本テキサス・インスツルメンツ合同会社
ホームページ
http://www.tij.co.jp/
代表者
サミュエル ヴィーカリ
資本金
50,000 万円
上場
非上場
所在地
〒160-8366 東京都新宿区西新宿6丁目24-1西新宿三井ビルディング
連絡先
03-4331-2000

検索

人気の記事

カテゴリ

アクセスランキング

  • 週間
  • 月間
  • 機能と特徴
  • Twitter
  • デジタルPR研究所