日本テキサス・インスツルメンツは、このたび「洗練されたロボットのための超音波式検出の利用」に関する新しい技術記事を公開しました。現在、人間が行っている作業の多くをロボットが行うようになる日は、遠い先のことではありません。私たちはすでに、ロボット掃除機に部屋の掃除をさせたり、ロボット芝刈機に庭の草刈りをさせたりしています。工場では、歯ブラシから自動車まで、私たちが使用する多くの製品をロボットが製造しています。中国や日本ではロボットが料理を運び、ドローンによる肥料の散布や商品の配送も行われています。ですから、ロボットが家を建てたり、道路を敷いたり、クルマを運転したりする日も近いことでしょう。しかし、そのような未来を現実にするための重要な要件の1つは、ロボットが人間と同じような感覚を持つことです。本技術記事では、そのために必要な技術である、超音波センシングについて解説します。
ロボット機器の最大の課題の1つは、壁や家具、設備、人間、他のロボットなどに衝突することのない移動経路をどのように見つけるかです。障害物を避けて効果的に作業を行うために、ロボットは数センチから数メートル先の障害物を検出し、別の場所に移動する時間を確保する必要があります。
障害物を検出する一般的なテクノロジには、次のようなものがあります。
・ 超音波センシング: 超音波を送信し、障害物から反射されて戻ってくるエコーを探知します。
・ 光学式ToF(Time-of-Flight)センサ: フォトダイオードを使用して、障害物から反射された光波を検出します。
・ レーダ・センサ: 無線周波数の電波を使用し、物体から戻ってくるエコーにより、移動する物体の方向と距離を測定します。
この記事では、超音波センシングに焦点を当てます。この方法は、家庭や工場でロボットが高速で動作する必要がないため、レーダよりも低速ですが低コストな方法と言えます。超音波センシングは、障害物から反射される光の量(明暗)に影響されないため、障害物の回避に関して光学式ToFよりも信頼性が高くなります。超音波センシングのもう1つのメリットは、物体の検出に光ではなく音波を使用するため、ガラスなどの透明な面も検知できることです。
多くのロボット用アプリケーション
ロボット掃除機は、命令を受けたり、設定されたスケジュールに従ったりして、ホームベースを離れ、室内を動き回って床を掃除します。このシステムを設計するためのよい方法は、掃除機の両側に埋め込まれた超音波センサを使用して、360度全体をカバーすることです。センサの間隔や個数は、掃除機の形状と超音波センサの視野(Field of View: FOV)に依存します。
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URL:
https://e2e.ti.com/blogs_/japan/b/industrial/archive/2019/08/07/670766?HQS=asc-sens-ssc-mmwave_aug-pr-lp-digitalpr-jp
テキサス・インスツルメンツおよび日本テキサス・インスツルメンツについて
コネクテッド・カーおよびインテリジェントホームから自己測定医療機器や自動化工場まで、テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、会長、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)の製品は、あらゆる種類のエレクトロニクス・システムに活用されています。TIは、30か国以上で事業を展開し、アナログICおよび組込みプロセッサの設計、製造、検証および販売を行っています。世界中で約3万人の当社の従業員は、誠実、革新、コミットメントをコア・バリューとし、テクノロジーの未来を形作るため日々の業務に取り組んでいます。当社の情報はホームページ(
http://www.ti.com/ )をご参照ください。
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:サミュエル・ヴィーカリ、略称:日本TI)は、テキサス・インスツルメンツの子会社で日本市場における外資系半導体サプライヤです。当社に関する詳細はホームページ(
http://www.tij.co.jp )をご参照ください。