英語教育を専門とする追手門学院大学(大阪府茨木市)国際教養学部国際教養学科の松宮新吾教授のゼミ生らが、オリジナルのアニメ・キャラクターを取り入れた小学生向けの英語学習教材を開発した。これは、ゼミ活動の一環として取り組んだもので、昨年11月に行われた大阪府八尾市教育委員会の「授業力向上研修『小学校外国語活動』講座」で発表。現職の小中学校教員から好評を得たことから、4月の実用化に向けて準備を進めている。
このたび作成した英語教材の開発には、松宮ゼミで英語教育の手法を学んでいる3年生の女子学生4人が携わった。
開発にあたり学生達は、交流のある大阪府門真市の中学生26人に英語学習に関する聞き取り調査を実施。その結果、ほぼ全員にあたる96%の生徒が「将来、英語が必要である」と回答した。一方、「英語の授業は楽しくない」と回答した生徒が半数以上にあたる54%もいることが判明。主な理由は「教科書がおもしろくない」、「授業の内容に興味がわかない」といったものだった。
中学生たちは、英語が必要だと感じながらも英語学習については「楽しくない」というギャップを抱えている。これを解消するために、2020年度からの新学習指導要領で小学校3年生からの英語教育が始まることを見据えて小学生向けの教材開発に乗り出した。
開発した英語学習教材は、文章の構造についての「気付き」を誘発することができるのが特徴。オリジナルのアニメ・キャラクターが登場し、子どもたちに語りかけながら、体験的に学びを深めることができる。
登場するキャラクターは、サブ(subject:主語)、ヴィッキー(verb: 動詞)、オスカー(direct object: 直接目的語)、オリーブ(indirect object:間接目的語)と、キャンディー(complement: 補語)の5体。英語の基本5文型を構成する文の要素にちなんだこれらのキャラクターたちが、かけっこの到着順位を競う中で、英文の語順や構造を体験的に学ぶことができる内容になっている。
昨年11月には大阪府八尾市教育委員会の「授業力向上研修『小学校外国語活動』講座」で作成した英語学習教材を発表。八尾市の教員からは「ぜひ使ってみたい」「子どもたちがのめり込みそう」といった感想が寄せられた。
これを受けて、4月からの実用化に向けて完成度を高めるべく、引き続き改良に取り組んでいる。
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