ドラッグ、児童虐待、犯罪の悪循環を断ち切るのにアナリティクスは有効か?

~「SAS(R) Visual Investigator」がオピオイド問題、児童虐待、犯罪、詐欺、インサイダー取引の脅威に立ち向かう~

*2017年4月3日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリースの抄訳です。


米国オーランド「SAS Global Forum」発
児童虐待、オピオイド(鎮痛剤などの医療用麻薬)中毒、犯罪がもたらす悲劇のパターンは断ち切らなければならない深刻な問題です。アナリティクスのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下 SAS)の「SAS(R) Visual Investigator」を導入した組織は、児童に迫る危険、薬物の乱用と不法取引、詐欺、金融犯罪、インサイダー取引の脅威を示唆する隠れた傾向や行為を見つけ出して、解決に向けたアクションを取れるようになります。

「SAS(R) Viya(TM)」製品群の一つであるSAS Visual Investigatorは、高まるリスクや脅威を調査員やケースワーカー、アナリストに警告します。アナリストは、機械学習機能やダイナミックでインタラクティブなビジュアル・ワークスペースを使って、イベントや警告の発生原因を瞬時に理解して、詳細な分析結果に基づいたアクションが取れるようになります。

SAS Visual Investigatorの用途は広範囲にわたりますが、特に政府機関や金融機関が強い関心を寄せています。

児童の危機に対する予見と保護
ノースカロライナ州ニューハノーバー郡は、特に児童の虐待と放置の発生件数が上昇し、痛ましい状況に直面しています。ニューハノーバー郡は児童に対するリスク要因を特定・追跡して、児童の命を守るために、SAS Visual Investigatorを活用しています。

ニューハノーバー郡社会福祉局では、児童の虐待と放置の報告を毎月300件も受けています。SAS Visual Investigatorは刑事司法と公衆衛生のデータベースにあるデータを社会福祉局のデータと統合して、局の職員へ担当する児童に迫るリスクの変化を警告します。

例えば自宅からの緊急通報や、家族の逮捕、あるいは新しい家族の追加や、新たな調査が入った場合などです。ケースワーカーは、SASのビジュアルな表示機能によって、警告が発せられた理由を理解し、その警告事案を詳しく調べて、どのような介入が必要かを判断できるようになります。

SAS Visual Investigatorは、ニューハノーバー郡の児童の死亡者数の低減に貢献するだけではありません。社会福祉局では、児童養護施設やグループホーム、居住型療養施設など有料施設への入所数を減らし、家庭に定住できる児童の割合を向上させることも期待しています。こうして児童にとってより良い結果がもたらされれば、社会福祉局の支出も年間数十万ドルの節約につながります。

児童福祉とオピオイド依存
米国ではオピオイド中毒で毎日91人が死亡しています。そしてオピオイド依存の新生児が19分に一人の割合で誕生しています。

社会福祉によるケアを必要とする児童の数が急増している主な原因がオピオイド依存です。

ニューハノーバー郡では、オピオイド依存のために常時保護観察下にある児童の数が2013年から倍増しています。オピオイド依存は今や、社会福祉局が介入する事案の約30%を占めています。これはノースカロライナ州だけの話ではありません。

・バーモント州では、児童家族局の保護観察下にある児童の数がこの2年間で40%増加しました。州政府の調査によると、3歳未満の幼児が関わる保護観察案件の80%は、オピオイドの使用が原因となっています。

・インディアナ州では、2016年3月までの半年間に親の薬物乱用により自宅から避難させられた児童の数がおよそ2,600人となり、2年前に比べて71%も増加しました。

・マサチューセッツ州では、この数が3年間で28%増加しました。児童家族局では、2014年3月から2015年7月までの間に薬物の影響を受けて誕生した新生児が3,215人にのぼったという報告を受けています。

ニューハノーバー郡社会福祉局アシスタント・ディレクターのワンダ・マリノ(Wanda Marino)氏は、「オピオイド依存と児童の虐待・放置の連鎖は、もはやシステムを利用しなければ管理しきれないところまで来ています。ケースワーカーや調査員、法執行機関は、システムがはじき出すデータを理解して迅速に介入し、この悲劇の連鎖を断ち切らなければなりません」と述べています。

処方薬監視プログラム(PDMP)の調査員は、ドクター・ショッピング(医療機関を次々に受診)を続ける患者、「ピルミル(大量の薬剤を処方する医師や診療所)」と呼ばれる薬剤提供者、犯罪者同士のネットワークを特定して、薬物依存の蔓延に対抗しています。SAS Visual Investigatorはデータを分析して、薬剤を処方する医師、薬剤師、そして患者の疑わしい行動をピンポイントで突き止め、詳細な警告内容をPDMPの職員に送信します。調査員は、ヘロインに移行するハイリスク患者を示唆する行動パターンが見られた場合に介入し、依存症への流れを断ち切ることができます。また疑わしい活動が認められる場合は法執行機関に連絡を取ることもできます。


法執行機関と金融機関の調査員に対する支援強化
処方鎮痛剤やヘロインを含む薬物の不法取引は、高度化した組織犯罪ネットワークによる犯罪のひとつです。SAS Visual Investigatorは、関係する保安部と法執行機関の複雑な指揮系統も簡素化します。組織犯罪ネットワークの可能性を調査員に知らせ、各機関の内部データと複数機関のデータを統合して可視化し、不審な異常を確実に検知します。

銀行は、不正行為、融資、資産管理などに関連して、外部・内部の両方のリスクを抱えています。SAS Visual Investigatorの監視フレームワークと機械学習手法により、インサイダー取引の脅威を迅速に検知し、従業員を調査して潜在的な内部不正行為を特定し、金融機関を風評被害リスクや財務損失から保護します。

銀行の金融犯罪調査部門は、未知の段階にあるコンプライアンス・リスクを、事業展開している各国・各地域にわたって特定できるようになります。SAS Visual Investigatorはアンチマネーロンダリングや不正取引情報を一元的に集約するフレームワークを提供して、脅威の信号を発するサイロ化されたリスクをピンポイントで特定します。銀行の調査員は、高度な検索機能、エンティティ解像度、ネットワーク・ビジュアライゼーションを活用して、従来の取引監視システムでは捕らえられないリスクに瞬時に対応できるようになります。

SAS Visual Investigatorの詳細については、
『Keeping Fraud Detection Sotware Aligned With the Latest Threats(不正行為検知ソフトウェアを最新の脅威に備える)』
(英文)ホワイトペーパーをご覧ください。
https://www.sas.com/en_us/whitepapers/keeping-fraud-detection-software-aligned-with-latest-threats-108430.html

SAS Visual Investigatorの詳細については、
http://www.sas.com/ja_jp/software/intelligence-analytics-visual-investigator.html
をご覧ください。

本発表は、3万人を超えるSASソフトウェアの法人ユーザーとITユーザーがオンサイトとオンラインで集結した世界最大のアナリティクス専門カンファレンス、SAS Global Forumにおいて行われました。

<SAS Institute Inc.について>
SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なアナリティクス、ビジネス・インテリジェンス、ならびにデータ・マネジメントに関するソフトウェアとサービスを通じて、83,000以上の顧客サイトに、より正確で迅速な意思決定を行う支援をしています。1976年の設立以来、「The Power to Know(R)(知る力)」を世界各地の顧客に提供し続けています。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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この企業の情報

組織名
SAS Institute Japan株式会社
ホームページ
http://www.sas.com/jp
代表者
手島 主税
資本金
10,000 万円
上場
非上場
所在地
〒106-6111 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー 11F
連絡先
03-6434-3000

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