オリックス・リビング、「介護の日」(11月11日)に合わせ第9回「介護に関する意識調査」 「介護離職ゼロ」について、55.1%は内容を正しく理解せず
- オリックス株式会社
- 2016年11月10日
- 09:48
有料老人ホーム・高齢者住宅を運営するオリックス・リビング株式会社(本社:東京都港区、社長:森川 悦明、以下「オリックス・リビング」)は、「介護の日」(11月11日)に合わせ、今年も全国の40代以上の男女1,238名(男性747名、女性491名)を対象に、第9回「介護に関する意識調査」を実施しました。
~介護と仕事の両立について~
【「介護離職ゼロ」について、55.1%は内容を正しく理解せず。】
・政府が昨年発表した「新三本の矢」の1つで仕事と介護の両立ができず、介護のために離職する人をなくすための政策である「介護離職ゼロ」の内容について聞いたところ「わからない」(31.1%)と「介護職員の離職を防いで、介護業界の人手不足を解消するための政策」(24.0%)と誤認をしている人を合わせると55.1%となりました。年代別にみると「わからない」と答えた人は、男女ともに40代が他世代に比べ多くなりました。介護に直面していない人が多いと思われる40代には、まだ理解度が低いことがうかがえる結果となりました。
【介護休業制度について、82.5%は内容を知らない。】
・介護休業制度について、「聞いたことはあるが、内容まではわからない」(53.7%)、「知らない」(28.8%)と82.5%が、介護休業制度について内容まではわからないという結果がでました。一方「内容を知っている」と答えた人が1番多いのは60代以上男性で、21.3%となりました。
・介護休業制度の利用を検討する場合、障害となる事項について、「収入が減少するかもしれないという不安」(53.7%)、「介護休暇を取得すると復帰しづらい」(46.3%)、「実際に利用している人がいない」(36.1%)となりました。また、男女別に見ると、「介護休暇を利用すると介護の全てを自分に任せられてしまうのではないかという不安」が、男性(12.5%)に対し女性(32.8%)と大きく差が出る結果となりました。
【介護離職せず家族の介護と仕事を両立できると思うのは昨年に比べ減少。】
・家族を介護する必要が生じた場合、介護離職せず「仕事」と「介護」の両立について、就業している人へ聞いたところ、「できると思う」と回答した人は、5.7%となり、昨年の9.7%より減少する結果となりました。年代別にみると、働き盛りで介護に直面する50代が男性(3.3%)女性(4.0%)ともに1番低く、国や企業が介護離職防止策を打ち出しているにも関わらず、多くの人は仕事と介護の両立の難しさを感じていることを表す結果になりました。
~認知症について~
【街で認知症の人を見かけても77.0%は声をかけることができず。】
・街で認知症の人を見かけて声をかけることができるかとの問いに「できない」(32.4%)、「今はできないが、知識があればできる」(44.6%)となり、77.0%が「できない」と回答しました。
・認知症に関して、知っている取り組みは「認知症サポーター」(15.6%)、「認知症カフェ」(10.9%)、「知らない」(76.7%)となり、認知症に関する取り組みは多くの人に知られていないことが目立つ結果となりました。
・「今はできないが、知識があればできる」と44.6%が回答する一方、認知症の知識を得ることができる「認知症サポーター」や「認知症カフェ」は、国が推進しているにも関わらず、認知度は非常に低い結果となりました。
【認知症になった場合、女性の86.2%が施設入居を希望。理由は大切な人に迷惑をかけたくなく気が楽だから】
・自身が認知症を発症し、大切な人を忘れてしまった場合、「施設に入る」と回答した人は、77.6%でした。男女別にみると、女性(86.2%)、男性(72.0%)となり、男女差が表れる結果になりました。
・施設に入りたい理由は、「大切な人に迷惑をかけたくないから」(67.2%)、「他人に介護されたほうが気が楽だから」(22.0%)の順に回答した人が多い結果になりました。
~介護ロボットについて~
【介護ロボットは、人手より気を使わないため、77.7%が肯定的。】
・介護ロボットによる身体介護については、「推奨されていれば受けてもよい」(67.8%)、「積極的に受けたい」(9.9%)と、77.7%が介護ロボットについて肯定的な結果になり、2011年の調査開始以来ほぼ同程度の傾向を示していることがわかりました。
・介護ロボットに肯定的な理由としては、「ロボットは気を使わないから」(50.7%)、「本当は人の手が良いが気を使うから」(29.1%)となり、例年通り、人手による介護を受けることに心理的負担がある様子がうかがえました。
・介護ロボットによる身体介護を受ける場合、日常的に使いたいロボットについては、「歩行を補助するロボット」(62.2%)、「排泄を補助するロボット」(48.9%)、「認知症による徘徊や転倒を発見するための見守りをするロボット」(46.1%)、「移乗を補助するロボット」(45.9%)、「外出の移動時に補助するロボット」(38.7%)、「介護する人の身体を補助するロボット」(37.7%)となりました。一方、「話相手の代わりをするロボット」は、28.8%にとどまる結果となりました。
また、「認知症による徘徊や転倒を発見するための見守りをするロボット」については、男性(39.2%)に対し、女性(56.6%)となり、男女差が大きく出る結果となりました。
~家族と自身の介護について~
【家族の介護、87.3%が不安。男性は費用面、女性は精神的な負担。】
・家族の介護について、「不安を感じる」(35.5%)、「やや不安を感じる」(51.8%)と、87.3%が不安を感じると回答しました。調査開始以来「不安を感じる」が減少傾向にある一方「やや不安を感じる」が増加傾向となり、初めて50%を超えることとなりました。これは、介護についての情報量が増える中で、情報を消化できず、漠然とした不安として蓄積されてきている様子がうかがえました。
・家族の介護に対する不安について、68.5%が「精神的な負担」と回答。男女で比較すると、一番大きな不安は、男性は「費用面」(67.0%)、女性は「精神的な負担」(77.8%)と回答しました。
・人生設計の中に介護費用が「含まれていない」と回答した人は、75.8%でした。年代別にみると、40代では男性(87.5%)、女性(87.7%)と、男女ともに87%を超える人が「含まれていない」と回答しました。
【自身の介護、86.5%が不安を感じるも具体的な準備をせず。理由はまだまだ先だと思いイメージがつかないから。】
・自身の介護についても「不安を感じる」(39.9%)、「やや不安を感じる」(46.6%)となり、86.5%が不安を感じると回答しました。
・自身に介護が必要になったときについて「在宅介護か施設介護かを、家族に伝えている」(6.8%)、「具体的な、介護方法や施設まで家族に伝えている」(2.2%)となり、既に家族に希望の介護方法を伝えている人は、9.0%となりました。一方「まだ何も考えていない」(68.5%)、「考えているが、まだ家族に伝えていない」(22.5%)と、91.0%が、具体的には家族に伝えていない結果になりました。
・将来に不安を感じながらも具体的な準備をしていない理由は、「イメージがつかないから」(43.5%)、「まだまだ先だと思うから」(36.1%)、「分からない」(18.9%)という結果になりました。
・自身の高齢期以降に発生する事項で既に家族に伝えていることについて、「何も伝えていない」(60.7%)が一番多く、次いで「延命治療の要・不要」(27.8%)、「葬儀について」(20.9%)、「重大病名の告知の要・不要」(14.2%)という結果になりました。男女別に見ると、男性が67.9%「何も伝えていない」のに対し、女性は49.9%と、男女間に違いが出る結果となりました。
【配偶者による介護、男性67.8%希望に対し、女性65.2%は希望しない。】
・配偶者による介護については、「配偶者に介護されたい」(26.0%)と「配偶者に介護されたい気持ちはあるが、現状を考えると難しい」(28.5%)を合わせると54.5%が配偶者による介護を希望する意向となりました。男女別にみると、男性が67.8%希望するのに対し、女性では65.2%が希望しないとなり、こちらも男女間に違いが出る結果になりました。
・配偶者に介護されたい理由は、「配偶者を信頼しているから」(32.9%)、「配偶者は安心(安全)だから」(26.9%)、「配偶者に愛情があるから」(16.8%)となり、介護されたくない理由は、「配偶者以外に介護された方がいいから」(35.2%)、「配偶者は介護してくれないと思うから」(16.2%)となりました。
・配偶者の介護については、「配偶者を介護したい」(44.3%)、「配偶者を介護したい気持ちはあるが、現状を考えると難しい」(31.2%)を合わせ75.5%が配偶者を介護したい意向となりました。男女別にみると、配偶者を介護したい意向を示す男性が82.1%に対し、女性は65.9%となりました。
・配偶者を介護できる自信については、「自信はない」、「自信はあまりない」と回答した人を合わせ、男性(88.0%)、女性(89.0%)となりました。
【夫婦での有料老人ホーム入居、女性の37.1%が別室希望。】
・夫婦で有料老人ホームへ入居する場合、「夫婦別々の居室に入居したい」と回答した人は、28.9%で、3年連続で増加傾向(25.8%→27.1%→28.9%)が見られました。男女別にみると、女性(37.1%)、男性(23.6%)となり、男女差が表れる結果になりました。
~高齢者向けのファッションについて~
【高齢者向けのファッションに対し、37.9%は地味なデザイン。】
・高齢者向けのファッションに対してのイメージについては、「地味なデザインが多い」(37.9%)、「機能性を重視したデザインが多い」(25.0%)となりました。年代別に見ると、男女ともに60代は他の年代に比べ、機能性を重視したデザインが多いイメージを持っている人が多い傾向となりました。
☆11月11日は「介護の日」
厚生労働省において、“介護について理解と認識を深め、介護従事者、介護サービス利用者および介護家族を支援するとともに、利用者、家族、介護従事者、それらを取り巻く地域社会における支え合いや交流を促進する観点から、高齢者や障害者らに対する介護に関し、国民への啓発を重点的に実施するための日”として、「11月11日」を「介護の日」と決めました。
「いい日、いい日、毎日、あったか介護ありがとう」を念頭に、「いい日、いい日」にかけた覚えやすく、親しみやすい語呂合わせとなっています。
今回のアンケートでは、11月11日が「介護の日」に制定されていることを「知らない」と回答した人は82.2%でした。「介護の日」が今後広く認知され、人々が将来や介護について考えるきっかけとして、今回のアンケート結果をご活用いただければと思います。
オリックス・リビングは、「介護に関する意識調査」の結果を踏まえ、お客さまの声に耳を傾け、今後もサービス向上に努めてまいります。
※調査結果の詳細はリリースPDFをご確認下さい。
■オリックス・リビング株式会社 会社概要
会社名: オリックス・リビング株式会社
本社: 東京都港区芝2丁目2番15号
代表者: 森川 悦明
設立: 2005年4月1日
事業内容:(1)有料老人ホーム、シニア住宅等の運営
(2)上記施設で必要とされる生活支援関連サービスの提供
(3)介護サービスの提供
(4)(1)~(3)に付随・関連する各種サービス
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<本件に関するお問い合わせ先>
オリックス・リビング株式会社 企画部広報課
(関東:小関、真部)TEL:03-5439-2212 (関西:廣田、山本)TEL:06-7713-2160
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※オリックス・リビングは、オリックスグループ会社です。