公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団(所在地:東京都港区 理事長:末吉紀雄)は、環境教育に関する顕著な活動への顕彰及び環境保全・環境啓発に寄与する新しい企画への支援を行う「第19回コカ・コーラ環境教育賞」において、全国応募総数185団体の中から、15団体を優秀賞に選出いたしました。
1994年の創設から19回目を迎えるコカ・コーラ環境教育賞は、環境ボランティア活動の助成・支援を通じた環境教育・環境保全活動の促進を目的とし実施されてきました。同賞は国内の環境教育分野のさらなる推進に寄与するため、2009年度より「活動表彰部門」「次世代支援部門」の2部門にて全国公募を実施しております。
今年度の応募総数185団体(活動表彰部門:138団体、次世代支援部門:47団体)から優秀賞受賞団体に選出された15団体は、8月3日(金)~5日(日)に「雨煙別小学校 コカ・コーラ環境ハウス」(北海道夕張郡栗山町)にて開催される『コカ・コーラ環境フォーラム』に参加。フォーラム内で実施する最終選考会(8月4日(土)実施予定)でプレゼンテーションを実施し、大賞を目指します。
■ 第19回コカ・コーラ環境教育賞 「活動表彰部門」選出10団体
(1)こどもエコクラブくしろ (北海道釧路市)
(2)大田区立大森第六中学校 (東京都大田区)
(3)山陽女子中学校 地歴部 (岡山県岡山市)
(4)特定非営利活動法人 はまなこ里海の会 (静岡県浜松市)
(5)NPO法人 緑のダム北相模、杉並区立高井戸中学校地球環境部 (東京都世田谷区)
(6)尼崎市立成良中学校 (兵庫県尼崎市)
(7)群馬県利根郡昭和村立大河原小学校 (群馬県利根郡)
(8)名護市立 屋我地中学校 (沖縄県名護市)
(9)潮風の杜 日南市立 鵜戸小学校 (宮崎県日南市)
(10)飛鳥川じゃこ取りネットワーク (大阪府羽曳野市)
■ 第19回コカ・コーラ環境教育賞 「次世代支援部門」選出5団体
(1)長崎県立島原農業高等学校 食品加工部 (長崎県島原市)
(2)京都市立伏見工業高等学校 システム工学科 工学探求コース (京都府京都市)
(3)岐阜県立恵那農業高等学校 環境科学科 水質浄化研究班 (岐阜県恵那市)
(4)宮城県加美農業高等学校 草花班 (宮城県加美郡)
(5)富山県立 砺波高等学校 科学部生物班 (富山県砺波市)
■ 『第19回コカ・コーラ環境教育賞』概要
● 名称: 第19回コカ・コーラ環境教育賞
● 主催: 公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団
● 部門:
・活動表彰部門: 小中学生とその指導者を対象として環境教育・環境保全活動の実績を顕彰
・次世代支援部門: 高校生および大学生による環境保全・環境啓発に寄与する新しい企画を評価、支援
● 支援内容
・活動表彰部門
大賞(1組) 活動助成金50万円 優秀賞(9組) 10万円
・次世代支援部門
大賞(1組) 企画支援金100万円 優秀賞(4組) 30万円
■ コカ・コーラ環境教育賞とは
コカ・コーラ環境教育賞は、環境ボランティア活動の助成・支援を通して、環境教育・環境保全活動を促進する事を目的に、1994年に創設されました。以来、18年にわたり、環境教育に関する活動が顕著である団体・個人を顕彰しています。
2009年より、小中学生を対象にした地域社会の環境教育に関する活動実績を顕彰する「活動表彰部門」と、高校生および大学生による環境保全・環境啓発に寄与する新しい企画を支援する「次世代支援部門」の2部門制へと発展しました。
■ コカ・コーラ環境教育賞の目的
小中学生を対象にした地域社会の環境教育に関する活動実績を顕彰し、今後の活動発展を助成します。また、高校生および大学生による環境保全・環境啓発に寄与する新しい企画を評価し、具現化に向けた支援を行います。
■ 『第19回コカ・コーラ環境教育賞』 優秀賞選出団体・活動要旨
●「活動表彰部門」選出10団体・活動要旨
(1) こどもエコクラブくしろ (北海道 釧路市)
住宅地に囲まれた緑地帯で動植物観察調査を継続実施。釧路湿原に生息する絶滅危惧種二ホンザリガニなどを捕食し、湿原環境を大きく改変すると懸念されている特定外来種ウチダザリガニの調査駆除を実施している。「釧路湿原自然再生協議会構成員メンバー」としてフィールドワークショップにも取り組む。
(2) 大田区立大森第六中学校 (東京都 大田区)
東京都23区内の公立中学唯一のユネスコスクール加盟校として、ESD(持続発展教育)を推進。地域の商店街と協力して、芝桜を植樹し、地域貢献活動を継続的に実施。洗足池にホタルを復活させる「ホタル復活プロジェクト」を計画し、水生植物園を造園、学校内で飼育したホタルの幼虫を、池に放流している。
(3) 山陽女子中学校 地歴部 (岡山県 岡山市)
世界的な環境問題となっている海底ゴミ問題の解決に向けて、海底ゴミの回収活動と啓発活動に取り組む。瀬戸内海で、生活圏から排出されたゴミの堆積量が増加していることに着目し、漁船から底引き網で海底ゴミを引き上げ分別する船上活動を実施。海底ゴミ問題への認知度を上げる啓発活動にも力を入れている。
(4) 特定非営利活動法人 はまなこ里海の会 (静岡県 浜松市)
浜名湖・遠州灘地域の水産資源の保全活動、環境教育・啓発に関する広報活動に取り組んでいる。地域の水産物の消費拡大や地産地消を促すために、地産地消料理コンテストなどを主催。その他、アマモ場観察会や浜名湖写真&絵画コンテストなどのイベントを企画し、地域の水産資源への理解が深まるような活動を展開している。
(5) NPO法人 緑のダム北相模、杉並区立高井戸中学校地球環境部 (東京都 世田谷区)
「森をいかす」事業、「森とつなぐ」事業の2つを通し、荒廃する人工林の再生・保全活動を実施。「森をいかす」事業では、地元の商工会と連携し、間伐材を活用したデザインコンテストや、間伐材の積み木の販売などを行う。「森とつなぐ」事業では、緑のダム体験学校を開講し、実際の森林での環境教育を展開している。
(6) 尼崎市立成良中学校 (兵庫県 尼崎市)
野鳥の営巣状態を地域環境のバロメーターとするため、巣箱を設置し、観察することで、地域の環境保全や改善に向けた課題を考える活動を実施。兵庫県立尼崎小田高校、徳島大学、尼崎港管理事務所などの各機関と連携し、尼崎の海と運河の水質調査や、環境改善について考えるワークショップを開催している。
(7) 群馬県利根郡昭和村立大河原小学校 (群馬県 利根郡)
学校に隣接する「せせらぎの森」を中心とした自然体験活動、学習活動を実施。学校内の花壇を中心にして環境整備に取り組むとともに、「せせらぎの森」周辺の池や川に生息する動植物の管理をしている。また、愛鳥モデル校として、巣箱の設置や野鳥への給餌活動を行うとともに、植樹を通して、緑化推進にも取り組んでいる。
(8) 名護市立 屋我地中学校 (沖縄県 名護市)
学校の南側に広がる干潟の海で、地域開発などによりマングローブ林のほとんどが失われてしまったことに着目。平成5年から約20年にわたり、毎年マングローブの植樹活動と海岸清掃活動を実施している。種子の採取など科学的な研究にも取り組んでいる。
(9) 潮風の杜 日南市立 鵜戸小学校 (宮崎県 日南市)
アカウミガメ・ツマベニチョウの保護活動に取り組む。アカウミガメの卵を学校でふ化させ、海に戻すという活動を継続的に行う。また、長年にわたり地元に生息するツマベニチョウの飼育・観察を続け、卵を産みつける魚木(ぎょぼく)を植栽する活動を実施している。その他にも、海岸や国道沿いの清掃活動にも取り組んでいる。
(10) 飛鳥川じゃこ取りネットワーク (大阪府 羽曳野市)
全国的に絶滅の危険性が高いカワバタモロコの保護活動に取り組んでいる。小学校で実施している環境プログラムが地域住民にも広がり、地域と小学校が連携して活動を展開。府営公園のビオトープ池などでカワバタモロコの保護を行っている。
●「次世代支援部門」選出5団体・活動要旨
(1) 長崎県立島原農業高等学校 食品加工部 (長崎県 島原市)
椎茸生産者から、廃棄物である「柄」の部分の利用方法を研究してほしいとの要望を受け、「柄」の部分からクリーンエネルギーであるバイオエタノールを生成。発酵残渣は椎茸の菌床として再利用する完全循環型農業を目指す取り組みを行う。
(2) 京都市立伏見工業高等学校 システム工学科 工学探求コース (京都府 京都市)
伏見疏水での浮上式浮動マイクロ水力発電を目指し、浮上式簡易螺旋水車を製作。南丹市美山にある農業用水路にて、地元の環境グループや宮島振興会の協力のもと、発電実験を実施。効率化・軽量化をはかり、地域や行政と連携して伏見疏水でのマイクロ水力発電の実現を目指す。
(3) 岐阜県立恵那農業高等学校 環境科学科 水質浄化研究班 (岐阜県 恵那市)
ダム湖の水質向上を図るため、空芯菜を栽培し、ダム湖の栄養分を空芯菜で吸収させることで、水質浄化活動を行う。また、震災被災農地で塩分吸収実験を実施。塩分吸収量や土壌分析調査を通じて、震災被災地の農家支援に取り組む。
(4) 宮城県加美農業高等学校 草花班 (宮城県 加美郡)
地下水を利用した栽培設備(恒温床)の開発、設置と試験栽培調査に取り組む。農場で使用している井戸水を使って、ハウス内を恒温化することを考案。送水システムをハウス内土壌に埋設し、床面からハウス内を冷却することで夏場の生育停滞が緩和され、作物の品質が向上すると推測されている。
(5) 富山県立 砺波高等学校 科学部生物班 (富山県 砺波市)
水生生物の放流が生物多様性に与える影響について研究。他地域から持ち込まれて放流されたサケの子孫が、遺伝的にその河川に定着していることに着目。研究の結果から、全国各地で実施されているサケ稚魚やホタルなどの放流活動について、生物多様性の観点からは、必ずしも環境に優しいとは限らないことを報告。正しい環境活動についての啓蒙活動を行う。
■ 公益財団法人 コカ・コーラ教育・環境財団 概要
・名 称: 公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団
・英字名称: The Coca-Cola Educational & Environmental Foundation
・監督行政: 内閣府
・許可日: 2007年6月25日 (※2011年9月27日 公益財団法人へ移行)
・理事長: 末吉 紀雄
・所在地: 東京都港区六本木6-2-31
・ホームページ:
http://www.cocacola-zaidan.jp/index.html
・概要:
2007年6月に37年継続していた日本コカ・コーラボトラーズ育英会と14年継続していたコカ・コーラ環境教育財団の事業を継承し、一元的に運営、推進できる母体として設立、2011年9月より公益財団法人に移行しました。心豊かでたくましい人づくり(Healthy Active Life)を理念とし、国際社会が求める青少年の育成と、彼らを取り巻く地域社会を支える人材の育成を通じ、豊かな国際社会の形成及び国際親善に寄与することを目的とした事業を展開しています。
・主な事業内容: 環境教育、奨学支援、スポーツ教育を柱とした各種貢献事業の実施
【参考資料】第18回コカ・コーラ環境教育賞(受賞団体・最終選考会/表彰式)
■ 活動表彰部門 大賞受賞団体 「浦添市立港川小学校」(沖縄県浦添市)
・活動地域: 沖縄県
・代表者: 崎濱秀一
・主な活動内容:
地域の海の生態系の学習、自然環境の保護・保全活動などに取り組む。地域の自然に触れて学んだ環境保全の必要性を、児童が保護者や地域の人々向けの発表会などを通して発信。専門家との連携を図りながら、環境教育を継続的に実施している。
<優秀賞受賞団体(9団体)>
・氷見市立十二町小学校(富山県)
・北九州市立曽根東小学校(福岡県)
・牛久市立牛久第三中学校(茨城県)
・リバーネット21ながぬま(北海道)
・南部町立名久井小学校(青森県)
・京都市立蜂ヶ岡中学校(京都府)
・熊本市立清水小学校(熊本県)
・刈谷市立小垣江小学校(愛知県)
・NPO法人ビオトープ・イタンキin室蘭(北海道)
■ 次世代支援部門 大賞受賞団体 「青森県立名久井農業高等学校 チーム・フローラフォトニクス」(青森県南部町)
・活動地域: 青森県
・代表者: 市沢理奈
・主な活動内容:
津波被害を受けた絶滅危惧種サクラソウの採種を県と共に実施し、貴重な生物資源として保存。増殖後は株を保存する市民参加型の保護活動につなげる。さらに、塩害を受けた花壇の早期再生のために新しい除塩と土壌改良技術を開発し、花壇や農地の復旧活動に取り組む。
<優秀賞受賞団体(4団体)>
・京都府立桂高等学校 バイオテクノロジー部(京都府)
・石川県立津幡高等学校 朱鷺サポート隊(石川県)
・栃木県立栃木農業高校 地域おこしプロジェクト班(栃木県)
・兵庫県立播磨農業高等学校 サイエンス部(兵庫県)
■ 最終選考会/表彰式の様子
「第18回コカ・コーラ環境教育賞」最終選考会は、2011年8月6(土)、北海道夕張郡栗山町の「コカ・コーラ環境ハウス」にて行われ、15のノミネート団体が日頃の成果や今後の取組みについて発表し、その中から両部門の大賞受賞団体が決定しました。
表彰式では、コカ・コーラ教育・環境財団の理事および選考委員、スペシャルゲストの競泳の北島康介選手より、受賞15団体の代表者に目録が贈呈されました。