SAS中堅中小企業調査:小規模金融機関はAI活用で先行するも導入拡大に課題

AI活用はIT部門で64%に達しているものの、インフラストラクチャやガバナンスが導入拡大の妨げに
新たなツールで金融機関が自らのAI活用に向けた準備状況を把握可能に

データとAIのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下、SAS)は、IDCが調査・分析を担当したSASの最新調査「AI活用に向けた準備状況」( https://www.sas.com/en/offers/ai-readiness-report-for-small-and-midsize-businesses.html )を発表しました。中堅中小企業でAIの利用が拡大する中、小規模銀行、信用組合、貸付業者は、保険、政府機関、医療、ライフサイエンス分野の同規模の組織を上回るAI活用度を示しています。一方で、この調査結果からは、組織全体でのAI活用には依然として課題があることも示されています。

この調査「AI for SMBs: Closing the Readiness‑Reality Gap(中堅中小企業にとってのAI:準備状況と現実との間のギャップを補填)」( https://www.sas.com/content/dam/sasdam/documents/20260302/ai-for-smbs-closing-the-readiness-reality-gap-full-report.pdf )は、世界5地域、28カ国の中堅中小企業(SMB)の責任者1,600人を対象にした調査に基づいています。SMBは、米国では従業員数100~999人、その他の市場では100~499人の組織と定義しています。

調査対象の5つの業界のSMBのうち、金融機関はAIと事業戦略との整合性が最も高く、ガバナンスの実践が最も確立されており、日常業務へのAIの導入が最も進んでいます。一方で、同調査での銀行業界におけるAI活用に向けた準備状況( https://dam-cdn.sas.orangelogic.com/AssetLink/jb4op512xapekal2i2t4x1f63kg7182g/ai-for-smb-banks-closing-the-readiness-reality-gap-infographic.pdf.pdf )の調査結果では、導入拡大に伴う大きな課題も浮き彫りになっています。
  • AIの活用はIT部門に集中:小規模金融機関のほぼ3分の2(64%)がIT部門でAIを活用しています。これに対し、財務・リスク部門は47%、マーケティング部門は44%、カスタマーサービス部門は42%、製品開発部門は39%です。
  • インフラストラクチャがしばしば導入の妨げに:回答者の約5人に2人(39%)が、自社のインフラストラクチャはAIの導入拡大に対応できていない、あるいは導入コストが高すぎると回答しています。
  • ガバナンスに関する懸念が大きな課題に:AIの導入拡大において、セキュリティ、プライバシー、コンプライアンスに関する懸念は最大の障壁である、と回答した小規模金融機関は40%に上りました。
  • 断片化がさらなる足かせに:回答者の3分の1(33%)は、AIに関する課題として、データ、分析、AIを統合するプラットフォームの欠如を挙げています。
IDCのファイナンシャルサービス部門バイスプレジデントのクリス・マーシャル(Chris Marshall)氏は、次のように述べています。「小規模金融機関にとって、AI活用を拡大することは、グローバル規模の銀行と同等の技術基盤を構築することを意味するものではありません。より賢明な方法は、社内のリソースを最も価値を生み出す分野に集中させつつ、テクノロジーや導入パートナーの力を借りて、組織が自力で達成できる範囲を拡大することです。適切なエコシステムと協力パートナーが存在すれば、統合に伴う複雑さを、管理しやすく、さらには導入を加速させることもできます」

小規模銀行におけるAIの今後
銀行業界の回答者が当面のAI( https://www.sas.com/ja_jp/insights/analytics/what-is-artificial-intelligence.html )優先事項として最も多く挙げたのは次の項目で、斬新さよりも実用的な機能が重視されていることがうかがえます。
  • 中核業務プロセスの自動化と合理化(30%)
  • 効率化と自動化を通じたコスト削減(30%)
  • データ品質と統合の改善(28%)
  • 製品やサービスのイノベーションの強化(26%)

調査対象であるSMBの中でも、銀行は個別のAIの実証実験から次の段階へ進む点でも先行しています。最も先進的な金融機関は、AIの活用事例を増やすだけでなく、その活用を支える基盤の強化も図っています。

SASのグローバルファイナンシャルサービス部門ディレクターのアレックス・キアットコウスキ(Alex Kwiatkowski)は、次のように述べています。「AIの実証実験は孤立したイノベーションになりがちです。あるチームは効果の高い不正対策にAIを活用し、別のチームはより精度の高いリスクモデルを展開し、さらに別のチームは業務プロセスを自動化します。それぞれの取り組みは確かな効果をもたらしていますが、それだけでは組織全体のAI戦略にはなりません。真の変革には、こうした孤立した取り組みを連携し、サイロ化された機能や意志決定能力を共通のデータ、ガバナンス、インフラストラクチャでつなぐことが必要です。そうすることで、AIは組織全体により広く、より速く行き渡ります」

AIのより大きな効果は、現在AIが主に使われているIT分野を超えたところに存在します。財務・リスク部門全体に加え、マーケティング、カスタマーサービス、製品開発といった、より顧客志向の分野へと展開を拡大することで、個別に得られていた成果を、より大きな、組織全体に影響する成果へと発展させることができます。これにより、不正対策やリスク管理、顧客体験、製品イノベーションなどが強化されます。

金融機関のAI活用に向けた準備状況は?
中小規模の銀行や信用組合は、SASの「AI Readiness Calculator(AI活用に向けた準備状況診断ツール)」( https://aireadinessassessment.idcready.net/#tools )を活用して、自社のAI成熟度を他社水準と比較して評価できます。 SASとIDCの「AI準備状況インデックス」に基づいたこの11項目のアセスメントでは、「計画」「構築」「有効化」「実行」の各側面から組織を評価します。

各参加者には、所属機関の成熟度、優先事項、業界に応じて、強み、AI活用態勢への課題、および推奨される次のステップをまとめた個別レポートが提供されます。

リスク、不正対策、顧客体験の各分野におけるAIの活用についてさらに詳しく知りたい方は、SASの資料 「AI in Banking(銀行業界におけるAI)」を参照ください。

*出典:SAS委託によるIDC調査資料「SMB AI Readiness(中堅中小企業のAI準備度)」、文書番号#EUR154930226 [2026年5月]

*2026年9月25日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリース( https://www.sas.com/en_us/news/press-releases/2026/september/idc-smb-study-banking.html )の抄訳です。
本プレスリリースの正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。

SASについて
SASはデータとAIのリーディング・カンパニーです。SASの革新的なソフトウェアと業界特化型のソリューションが、世界中のお客様にデータを信頼できる意志決定に変換するパワーを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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この企業の情報

組織名
SAS Institute Japan株式会社
ホームページ
http://www.sas.com/jp
代表者
手島 主税
資本金
10,000 万円
上場
非上場
所在地
〒106-6111 東京都港区六本木6-10-1六本木ヒルズ森タワー 11F
連絡先
03-6434-3000

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