~地域防災力の向上を図りながら、災害時には被災自治体を「支援できるまち」へ~
愛媛県今治市(市長:徳永繁樹)は、公益財団法人B&G財団(東京都港区・会長:前田康吉)が推進する第五期「防災拠点の設置および災害時相互支援体制構築事業」の実施自治体に決定しました。
各地で災害が頻発する中、本事業は防災倉庫や重機、救助艇などの配備と防災人材の育成を一体的に進める全国規模のプロジェクトです。2026年9月28日、今治市役所で支援金決定書授与式が行われ、最大4,900万円の支援が決定しました。今治市では本事業を活用し、地域防災力の向上と災害時の相互支援体制の強化を目指します。
■全国100自治体が連携するB&G財団の防災ネットワーク
公益財団法人B&G財団(以下「B&G財団」)は、災害発生時の迅速で効果的な復旧・復興を支えるため、2021年度から本事業を実施しています。「防災拠点の整備」「人材育成」「災害時相互支援体制の構築」を柱に、防災倉庫や重機などのハード整備にとどまらず、地域で機材を扱う人材を育て、被災地へ必要な支援を迅速に届けるネットワークの構築を目指すものです。2025年度までに全国84自治体で拠点整備が完了し、2026年度は今治市を含む16自治体が加わることで、B&G財団の防災ネットワークは全国100自治体へと広がります。
9月28日に今治市役所で行われた決定書授与式では、B&G財団の朝日田智昭常務理事から徳永繁樹今治市長に支援金決定通知書が手渡されました。朝日田常務理事は「機材を最大限に活用するためには、それを扱う人材の育成が欠かせない。継続して地域の防災力向上に取り組んでいただきたい。」と強調し、大規模災害時には全国の防災拠点が資機材や人材を融通し合うことで「隙間のない災害支援」ネットワークとして機能することを期待しました。
B&G財団 朝日田智昭 常務理事(左)と徳永繁樹 今治市長(右)
■最大4,900万円で「機材整備」と「人材育成」を一体で支援
本事業ではB&G財団から今治市に、機材配備費4,000万円と3年間の研修費900万円を合わせ、最大4,900万円が支援されます。整備する「機材」は、約82平方メートルの防災倉庫、油圧ショベル1台、スライドダンプ1台、救助艇1台のほか、発電機、情報共有用の電子黒板、スポットクーラー、避難所要支援者用ベッドなどが予定されています。災害発生直後の救助や道路啓開から、物資搬送、避難所環境の改善まで、災害対応のさまざまな局面で活用できる体制を整えます。
また、機材を配備するだけでなく、チェーンソーや重機操作などの研修を、地元の建設業界や森林組合と連携して実施します。機材を有事に確実に使える実践力を持った「人材育成」が、本事業の大きな目的の一つです。さらに、防災士、自主防災組織、市職員などを対象とした避難所運営研修も3年間にわたって行い、地域に根差した防災人材の裾野を広げます。
防災倉庫
油圧ショベル・ダンプ
救助艇
■自らを守るだけでなく「支援できる」防災拠点へ
決定書授与式で徳永市長は、これまでも各地の被災地へ職員を派遣し、現地で求められる支援や災害対応など、必要となる備えを実践的に学んできたことに触れました。そのうえで、「自分たちの地域は自分たちで守る。そして、より大きな被害を受けた地域を支援できる体制を築いていきたい」と述べ、南海トラフ地震などの大規模災害を見据え、今治市には自らの地域を守るだけでなく、より甚大な被害を受けた地域を支援する役割があるとの認識を示しました。
今治市は今後、平時から機材の活用と防災人材の育成を重ね、地域防災力の向上を図ります。そして有事には、B&G財団の防災ネットワークの一員として、自らの地域を守るとともに、被災地を支える「支援できる」防災拠点となることを目指します。