~再生可能エネルギーの導入と分散型電力システムの普及によるサステナブルな電力グリッドの構築に貢献~
川崎重工は、インバータ電源で同期発電機の特性を模擬する制御技術「iVSG®※」(以下、本技術)について、株式会社アイケイエス(代表取締役:今井 尊史、本社:京都市、以下、アイケイエス)との間で、ライセンス提供契約(以下、本契約)を締結しました。当社が本技術のライセンスを提供するのは、本契約が初めてとなります。
近年、カーボンニュートラル社会の実現に向けた再生可能エネルギーの導入拡大に加え、生成AIの普及に伴うデータセンターの増設などを背景に、電力需要のさらなる増加が見込まれる中、再生可能エネルギーの活用拡大と、電力需給の変動を調整する蓄電池の導入が一層重要となっています。一方で、これら再生可能エネルギーや蓄電池に代表されるインバータ電源は、火力発電などの従来型電源で用いられる同期発電機と異なり、電力系統の周波数を維持する「慣性力」を有さないため、インバータ電源が増加すると電力が不安定になるという課題があります。
本技術は、インバータ電源に仮想的に必要な特性を付与することで、再生可能エネルギーが主力電源化した電力系統においても安定維持を可能にします。
仮想同期発電機制御「iVSG®」による電力への特性付与のイメージ
当社は、エネルギー分野で培った豊富な実績と知見を活かし、この課題の解決に取り組んできました。国内外での本技術の実証試験を経て、インバータメーカーへのライセンス供与を通じて、その普及拡大を目指しています。今回のアイケイエスとの契約締結により、本技術を実装したインバータが2027年頃に市場に投入される予定です。
当社は今後も、本技術のライセンスをインバータメーカーに広く供与することで、再生可能エネルギー導入拡大に伴う系統慣性力低下の課題を解決し、再生可能エネルギーの導入と分散型電力システムの普及によるサステナブルな電力グリッドの構築を通じて、カーボンニュートラル社会の実現に貢献してまいります。
※iVSG®(アイブイエスジー)
川崎重工が開発したインバータ電源の制御方式。太陽光発電などの再生可能エネルギーのインバータ電源は回転部を有さないため、単独では系統の周波数維持に必要な慣性力を持たない。一方、iVSGを搭載したインバータ電源は、回転機と同様の挙動を模擬する制御を行うことにより、系統の周波数維持に貢献することが期待される。
「iVSG®」は川崎重工の登録商標です。(登録商標第6699786号)
以 上