~ 高出力密度化と耐久性向上の両立により大型建設機械の安定稼働に貢献 ~
川崎重工は、鉱山開発やインフラ工事で活躍する建設機械用大型油圧ポンプとして、世界最大級の出力密度(単位重量あたりの出力)を有する油圧ポンプ「K7V320」(以下「本製品」)の量産を2026年6月より開始しました。年間約2,000台の量産を予定しています。
近年、生成AIの普及やクラウドサービスの利用拡大を背景に、世界的にデータセンター関連投資が拡大しており、その建設および運用に必要な電力・半導体・鉱物資源の需要が高まっています。これに伴い、鉱山開発やインフラ整備の現場では、大型建設機械の稼働機会が増加しており、より高い作業効率と安定稼働を支える主要コンポーネントへのニーズが一段と高まっています。
鉱山で活躍する建設機械と油圧ポンプのイメージ
本製品は、このような市場ニーズを背景に、大型建設機械の機能向上と安定稼働を実現するため、現行機種のK7V280と外形寸法を同一としながら、大幅な性能向上を実現しました。また、解析技術を活用することで構成部品の強化を行い、高い耐久性能を発揮します。
<本製品の主な特長>
1)大型建設機械の作動をより早く、より力強く
- 油圧ポンプのコア部品であるロータリー部品に耐焼付性の高い材料と熱処理を採用することで、建設機械向け当社最大の押しのけ容積322 ㎤を実現し、アクチュエータの作動スピード向上を可能に
- ロータリ―部品および構成部品の剛性向上により、建設機械向け当社最大の定格圧力37MPaを実現し、アクチュエータの作動力向上に寄与
2)大型建設機械をより安定的に稼働
- 高剛性ハウジングの採用と、構成部品を数ミクロンレベルの精度で管理することにより、変形抑制と応力低減を行い、ポンプの長寿命化を実現
油圧ポンプは建設機械において各アクチュエータに作動油を供給する働きを担っており、過酷な環境で安定した稼働を実現するための心臓部と位置付けられています。当社は、1968年に斜板形油圧ポンプを自社開発して以来、油圧ショベル向けを中心として国内外の建設機械メーカーに油圧ポンプを供給してきました。当社の油圧ポンプは世界最高水準の高効率と高い耐久性を有しており、世界中の顧客の高いニーズにお応えしています。
当社は今後も、長年培った油圧機器に関する豊富な知見と高い技術力を活かして製品価値のさらなる向上に取り組み、建設機械の機能と安定性を向上させることで、半導体や鉱物資源をはじめとする成長分野を支える産業基盤として、人々の豊かな生活の実現に貢献してまいります。
■仕様
| 押しのけ容積 [cm3] |
322 |
| 定格圧力 [MPa] |
37 |
| ピーク圧力 [MPa] |
42 |
| 自吸最高回転数 [min-1] |
1,700
[2,000]※1 |
※1インペラー付
建設機械向け大型ポンプ「K7V320」
以 上