TOYO TIRE株式会社(本社:兵庫県伊丹市、社長:清水隆史)は、トヨタ車体株式会社(本社:愛知県刈谷市、社長:松尾勝博)のラリーチーム(チームランドクルーザー・トヨタオートボデー、以下TLC)に当社製ピックアップトラック/SUV用タイヤ「OPEN COUNTRY M/T-R」を供給し、同チームのダカールラリー
*1「市販車部門12連覇
*2」への挑戦をサポートしますのでお知らせいたします。
また、水素燃料エンジン車「HySE-X2」に対して、当社製タイヤ「OPEN COUNTRY M/T-R (SxS
*3)」を供給してまいります。「HySE-X2」は、技術研究組合 水素小型モビリティ・エンジン研究組合(Hydrogen Small mobility & Engine technology、以下HySE)がレースマネージメントを委託しているOverdrive Racingを通じ、“Mission 1000 ACT 2”部門
*4に参戦する水素燃料エンジン車です。
なお、今回TLCおよびOverdrive Racingに供給するタイヤは悪路走破性を追求し、耐久性と耐摩耗性を向上させるとともに、環境にも配慮したサステナブル素材を使用しています。
*1:2025年1月3日から1月17日までサウジアラビアを舞台に開催されるダカールラリー2025
*2:ダカールラリー市販車部門においてTLCが優勝した場合の奪取タイトル
*3:サイド・バイ・サイド・ビークルの略称。オートバイなどの輸送機器の製造技術を応用して作られた左右に並んだ座席を持つ
オフロード車両
*4:水素エンジンや電動およびバイオフューエルとのハイブリッドなどのカーボンニュートラルに向けた次世代パワートレーンの技術開発を
促進するために設立された部門。次世代パワートレーン搭載車両がコース走行距離約1,000km(約100km×10日間)で順位を競う。
(左:TLC参戦車両・ランドクルーザー300 GR SPORT、右:水素燃料エンジン車「HySE-X2」)
1978年から開催されているダカールラリーは、世界でも過酷なオフロード耐久ラリー競技として知られています。寒冷な山岳地帯から灼熱の砂漠まで気象条件や路面状況がさまざまに変化する厳しい環境のなか、道なき道を緻密な運転と正確なコース取りで2週間かけて走り続けます。ルート上に設定された約5,200kmのスペシャルステージ(競技区間)計13ヵ所(プロローグステージ
*5を含む)と、その間をつなぐリエゾンセクション(移動区間)の累積走行タイムを競います。
*5:スタート順を決めるために設けられたショートコース
トヨタ車体は極限環境下で車両を鍛える「もっといいランクル
*6づくり」をめざしています。同社が開発・生産を担うランドクルーザーで参戦するTLCは、本年のダカールラリー2024で11連覇を達成しました。当社は、「OPEN COUNTRY M/T-R」をダカールラリー用にチューニングした専用タイヤを2021年からTLCへ提供しています。
*6:トヨタ車体が開発・生産している4WDビークル「ランドクルーザー」の呼称
また、水素小型モビリティ普及に向けた技術研究などを行なうHySEは、次世代パワートレーン搭載車両向けに設立された部門“Mission 1000 ACT 2” に参戦します。当社は世界各地のオフロードレースで鍛えた技術を生かし、HySEがレースマネージメントを委託しているOverdrive Racing社を通じて「OPEN COUNTRY M/T-R (SxS)」を供給し、この取り組みをサポートします。
■OPEN COUNTRY M/T-R(ダカールラリー2025用スペック)
本製品は、OPEN COUNTRY M/T-Rを、TLCがダカールラリー2025に投入する車両、ランドクルーザー300 GR SPORT(ダカールラリー2025仕様)に適合するようにチューニングし、岩場や砂漠などの荒れた路面における走破性、耐摩耗性、耐久性を向上させています。
また、本製品の重量全体のうち55%にサステナブル素材を使用しています。
従来品と同じくバイオマス*7由来のブタジエンゴムとスチレンブタジエンゴム、もみ殻灰シリカ、植物由来オイル、バイオ由来ポリエステル繊維、再生ビードワイヤーを使用したほか、ダカールラリー2025用スペックでは、廃タイヤから採れる再生カーボンブラックに加えて、新たに熱分解油由来のカーボンブラックを採用しています。
*7:植物等の再生可能な材料を由来とする
■OPEN COUNTRY M/T-R (SxS)
本製品はHySEがダカールラリー“Mission 1000 ACT 2” で出走させる車両「HySE-X2」へ適合するよう、OPEN COUNTRY M/T-Rに専用チューニングを施したものです。
砂丘走破性能を追求するためにタイヤパターンを改良したほか、剛性アップによる耐久性能向上と軽量化による加速性能、燃費性能向上を実現しています。
また、本製品の重量全体のうち60%にサステナブル素材を使用しています。
バイオマス由来のブタジエンゴムとスチレンブタジエンゴム、もみ殻灰シリカ、植物由来オイル、再生ポリエステル繊維、再生ビードワイヤー、廃タイヤから採れる再生カーボンブラックに加えて、熱分解油由来のカーボンブラックを採用しています。
当社は、過酷な環境下で行なわれるオフロードレースで得た経験を、ピックアップトラック/SUV向けタイヤの製品開発にフィードバックして性能を磨いています。また、次世代モビリティ社会の実現に貢献するため、製品・材料の開発や技術の強化、製品・原材料リサイクル技術の構築、環境負荷物質の代替材料開発における研鑽に努めてまいります。
以 上