「家族どうしの安否確認」の1位は宮城県、「非常用持ち出し袋」の1位は静岡県 都道府県で災害への備えに差異 ~マクロミル、全国20万人「都道府県別」防災調査ランキング~
今年に入り、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の発表や能登半島地震の発生など、災害に対する警戒が継続的に高まっています。分析結果から、災害への準備状況には都道府県ごとに差異があることが判明しました。主なトピックスと結果は以下の通りです。都道府県別の調査データは以下よりダウンロードが可能で、各自治体の危機管理・防災担当部門をはじめ広く活用いただけるよう普及を進めます。
https://www.macromill.com/wp-content/uploads/files/press/release/pdf/20240828_macromill.pdf
■ 調査結果 トピックス
1. 「家族どうしの安否確認」の準備ができている都道府県の1位は宮城県で45.2%、最下位は島根県の25.3%
2. 「非常用持ち出し袋」の準備ができている都道府県の1位は静岡県で35.8%、最下位は沖縄県の15.0%
3. 「携帯ラジオ」の準備ができている都道府県の1位は宮城県で41.1%、最下位は島根県の18.1%
4. 「災害時に頼ることができるご近所づきあい」の準備ができている都道府県の1位は山梨県で31.0%、最下位は沖縄県の16.2%
5. 「簡易/携帯トイレ」の準備ができている都道府県の1位は神奈川県で30.8%、最下位は長崎県の9.4%と1割に満たず
■ 調査結果
1.「家族どうしの安否確認」の準備ができている都道府県の1位は宮城県で45.2%、最下位は島根県の25.3%
各自治体のホームページでは、災害時に家族や知人との間での安否の確認や避難場所の連絡等を取れるようにコミュニケーションの準備を呼びかけています。
都道府県別に「家族どうしの安否確認方法」の準備ができているランキング上位を見ると、1位は宮城県45.2%、2位は熊本県41.8%、3位は石川県40.4%でした。一方下位は、1位は島根県25.3%、2位は香川県26.9%、3位の鳥取県と沖縄県は27.6%でした。また、【図表1】は赤色ほど準備・備えの比率が高く、青色は低いことを示しており、上位3県は大きな震災を経験した共通点があることがわかります。
※スコアは「十分な準備ができている」「一定の準備ができている」の合計
2.「非常用持ち出し袋」の準備ができている都道府県の1位は静岡県で35.8%、最下位は沖縄県の15.0%
自宅が被災したときは、安全な場所に移動し避難生活を送ることになるため、「非常用持ち出し袋」の備えも大切です。都道府県別に「非常用持ち出し袋」の準備ができているランキング上位を見ると、1位は静岡県35.8%、2位は東京都35.6%、3位は神奈川県35.5%でした。一方下位は、1位は沖縄県15.0%、2位は島根県17.1%、3位の佐賀県は18.0%でした。また、【図表2】より、南海トラフのようなプレート境界に近い地域では「非常用持ち出し袋」の準備が高い傾向が明らかになりました。
※スコアは「十分な準備ができている」「一定の準備ができている」の合計
【図表2】 非常用持ち出し袋の準備状況
3.「携帯ラジオ」の準備ができている都道府県の1位は宮城県で41.1%、最下位は島根県の18.1%
災害で停電すると情報を得る手段が限られるため、頼りになるのが「携帯ラジオ」です。都道府県別に「携帯ラジオ」の備蓄ができているランキング上位を見ると、1位は宮城県41.1%、2位は北海道40.3%と共に4割を超え、3位は神奈川県35.4%でした。一方下位は、1位は島根県18.1%、2位は滋賀県19.0%、3位は佐賀県19.3%と、下位3県は2割に満たない結果となりました。また、【図表3】より、2011年東日本大震災を経験した宮城県と、2018年北海道胆振東部地震の際に大停電を経験した北海道が特徴的です。
※スコアは「十分な準備ができている」「一定の準備ができている」の合計
4.「災害時に頼ることができるご近所づきあい」の準備ができている都道府県の1位は山梨県で31.0%、最下位は沖縄県の16.2%
災害時は地域や町全体での連携や協力が不可欠です。こうした時に頼りになるのが近所の助け合いです。都道府県別に「ご近所づきあい」の準備ができているランキング上位を見ると、1位は山梨県31.0%、2位は静岡県30.8%、3位は宮城県30.5%でした。一方下位は、1位は沖縄県16.2%、2位は福岡県19.8%、3位は香川県19.9%でした。
※スコアは「十分な準備ができている」「一定の準備ができている」の合計
5.「簡易/携帯トイレ」の準備ができている都道府県の1位は神奈川県で30.8%、最下位は長崎県の9.4%と1割に満たず
過去の大規模災害発生時、避難所での衛生管理が課題の一つになりました。そこで、都道府県別に「簡易/携帯トイレ」の準備ができている上位を見ると、1位は神奈川県30.8%、2位は東京都30.4%、3位は静岡県27.8%でした。一方下位は、1位は長崎県で9.4%、2位は沖縄県で9.6%、3位は島根県で10.5%でした。
※スコアは「十分な準備ができている」「一定の準備ができている」の合計
関連リンク プレスリリース(2024年3月12日付)
マクロミル、能登半島地震の災害支援チャリティーアンケートを実施 ~全国20万人の回答結果から、防災におけるコミュニケーション等の課題が明るみに~ https://www.macromill.com/press/release/20240312.html
■ 調査概要
調査方法 :インターネットリサーチ
調査地域 :全国
調査対象 :全マクロミルモニタ会員
有効回答数 :200,000人
割付方法 :割付なし(全数回収)
調査期間 :2024年2月16日(金)~2024年2月17日(土)
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■ 株式会社マクロミルについて
マクロミルは、国内オンラインリサーチ業界のリーディングカンパニーです。市場シェアNo.1※の豊富なリサーチ実績とノウハウ、90以上の国と地域で1.3億人へのリサーチが可能なグローバルネットワーク、独自に構築した消費者パネルから得られる多種多様なデータを活用し、お客様のマーケティング課題の解決に向けて最適なソリューションを提供します。創業時から育んできたデータネイティブな発想で、お客様のビジネスに成功をもたらすData Culture構築の原動力となることを目指します。
※オンラインリサーチ市場シェア=当社単体及び(株)電通マクロミルインサイト、QO株式会社のオンラインリサーチに係る売上高(2023年6月期)÷一般社団 法人日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)によって推計された日本のMR業界市場規模・アドホック調査のうちインターネット調査分(2022年分)(出典:一般社団法人日本マー ケティング・リサーチ協会(JMRA)2023年6月27日付第48回経営業務実態調査
【株式会社マクロミル 会社概要】
代表者 :代表執行役社長 CEO 佐々木徹
本社 :東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー 11F
設立 :2000年1月31日
事業内容 :マーケティングリサーチおよびデジタル・マーケティング・ソリューションの提供
売上高 :40,616百万円(2023年6月期)
URL :https://www.macromill.com