世界16の国と地域で実施、アクサのマインドヘルス調査 「心の健康」日本は最下位 持続可能な企業経営へ職場のサポート体制が重要
主な調査結果は以下のとおりです。なお、アクサは、心の健康をよりポジティブに捉え、本調査においては、「メンタルヘルス」に代えて「マインドヘルス」という用語を使用しています。調査の詳細は別紙をご覧ください。
世界的に、「心の健康」の状況は悪化の傾向にあります。世界:各国比較 マインドヘルス・インデックス(調査1)によると、全体的に「不調」の割合が増加していることが明らかになりました。国別ではタイが最も良好である一方で、日本は前年の15位から最下位に後退し、半数以上が「やや不調」(35%)「不調」(22%)と回答しています。現在のマインドヘルスの状況(調査2)からは、特に女性や18-24歳の若年層が、全体よりも高い割合で何らかのメンタル不調を抱えており、前年から悪化していることがわかりました。
職場のマインドヘルス支援体制の有無(調査5)によると、日本においてマインドヘルス支援に取り組む企業は、対象国中で最下位の36%でした。従業員が企業に期待するマインドヘルスのサポート内容(調査7)によると、具体的なサポートとして、メンタルヘルス・ケア・デイ(*1)の導入(全体25%、日本33%)、外部相談体制の整備(全体20%、日本20%)が求められており、メンタルの状態に応じて仕事とのインターバルを設けたり、産業医のような専門家による相談窓口を設置したりするなどのオプションの必要性が示されています。
東京大学 未来ビジョン研究センター データヘルス研究ユニット 古井祐司特任教授は本調査結果について次のようにコメントしています。 「マインドヘルスに関する調査 2024」によると、従業員の心の健康状態は世界的に低下傾向にあり、中でも日本は16カ国中で最下位となった。メンタル不調は労働生産性の損失や離職につながることがわかっており、専門家や企業による支援が不可欠だが、今回の調査ではメンタル不調を抱える人のうち、専門的なサポートを受けている人は半数に満たないこともわかった。特に日本の企業では支援体制が弱く、若年層と管理職が孤立しがちな様子がうかがえる。今回の国際比較は、日本の企業がマインドヘルスを含む健康経営に取り組む意義を改めて示す結果となっており、持続可能な企業経営を目指す上での課題を提起したという点で、大きな一歩であると考える。」 |
健康経営は、従業員の健康管理を経営的な視点で捉え戦略的に実践する取り組みです。健康経営を導入した企業には、従業員が主体的に人生の目標をもって、それを実現するための手段として、自らの人生を主体的に経営することができるようアクサ生命がライフマネジメント(R)コンサルティングを提供しています。自らが人生を主体的に経営することで従業員には生きがいや働きがいがもたらされ、職場には活力が、地域社会においては選ばれる会社としての企業イメージの向上が、さらにはサステナブルな企業の基盤となる業績の向上を期待することができます。
アクサ生命は、企業が永続的かつ実効性の高い健康経営に取り組めるよう、「健康経営サポートパッケージ*2」を提供し、健康経営の導入から実践までサポートしています。
*1メンタルヘルス・ケア・デイ:月1回の半日休暇など企業独自の人事制度の事例
*2健康経営サポートパッケージの詳細についてはこちらのサイト健康経営サポートパッケージ|アクサ生命保険株式会社 ( https://www.axa.co.jp/customer/service/hpm/ )をご参照ください。
アクサのマインドヘルスに関する調査2024について
今年で4回目となるアクサの「マインドヘルスに関する調査」の2024年度調査は、調査協力会社イプソスのモニター対象にインターネット調査で2023年11月、12月に、ヨーロッパ、アジア、北・中米の16の国と地域で実施され、各国1,000人合計 16,000人が参加しました。(対象国: 英国、フランス、イタリア、スペイン、スイス、ドイツ、アイルランド、ベルギー、米国、メキシコ、タイ、中国、フィリピン、香港、トルコ、日本)
調査結果は、マインドヘルスに対する理解促進や、心の健康の保持・増進に役立つ知見を個人や企業に提供することによって、社会に変化をもたらし、人々のより良い心の状態の実現に寄与することを目的としています。
別紙:詳細
■世界:各国比較 マインドヘルス・インデックス(調査1)
2024年版マインドヘルス・インデックスの結果によると、「不調」と回答した人の数が増加しており、全体で3ポイント増の15%だった。一方、「良好」と回答した人は、4分の1以下で、昨年から1ポイント減の24%。「良好」と「やや良好」と回答した人は60%から57%に減少した。日本においては、「良好」と「やや良好」についてはともに前年比6ポイント減、「やや不調」は4ポイント増、「不調」は8ポイント増となり、対象国中最下位となった。
世界対象国 前年比較 世界対象国 各国比較
■現在のマインドヘルスの状況(調査2)
何らかのマインドヘルスの不調を抱えながら生活している人の数は、前年比4ポイント増の32%と悪化。
女性(34%)と18-24歳の若年層(42%)は全体より引き続き高い傾向にある。日本は全体平均と比較すると低い傾向にあるが、前年比6ポイント増の19%と悪化している。
マインドヘルスに課題を抱える人の数は増加しているが、専門的なサポートを受けている割合は減少。
自己管理していると回答した人が40% おり、昨年と比べて 6ポイント増加、専門的なサポートを受けている人は半数にも満たず(43%)昨年より7ポイント減少した。
日本では昨年と変わらず約半数(48%)の方が、何らかの専門的サポートを受けている。うち、「処方箋の服用を伴う専門的サポート」を受けている人は対象国で最も高く42%、「服用を伴わない専門的サポート」を受けている人が 6%。一方、「自己管理している」人の割合は全体平均と比べて低く、「治療していない」人の割合は25%と対象国で最も高かった。
■直近1年のメンタル『不調』による休職状況(調査4)
過去12か月間に心の健康を理由に休暇を取得した従業員の割合は、全体では4分の1近く(23%)であったが、日本は9%となった。
全体の半数以上(57%)が職場でマインドヘルス支援を提供しているが、日本において職場でのマインドヘルス支援体制がある企業の割合は、対象国中で最下位の36%となった。
福利厚生としてのマインドヘルスの取り組みが「重要である」と答えた人の割合は全体では半数以上(56%)であるが、日本では「重要である」と回答した人は36%だった。
「企業に期待するマインドヘルスのサポートは?」という設問(複数回答可)への回答から得られた調査結果によると、企業に期待される具体的なサポートは、「メンタルヘルス・ケア・デイの導入」(全体25%、 日本33%)、「外部相談体制の整備」(全体20%、日本20%)の順に高い。
グローバルの調査結果の概要(英語)は https://www.axa.com/en/about-us/mind-health-report をご参照ください。
*ライフマネジメント(R)はアクサ生命保険株式会社の登録商標です。
アクサグループについて
アクサは世界51の国と地域で147,000人の従業員を擁し、9,400万人のお客さまにサービスを提供する、保険および資産運用分野の世界的なリーディングカンパニーです。国際会計基準に基づく2023年の売上は1,027億ユーロ、アンダーライング・アーニングスは76億ユーロ、2023年12月31日時点における運用資産総額は9,455億ユーロにのぼります。アクサはユーロネクスト・パリのコンパートメントAに上場しており、アクサの米国預託株式はOTC QXプラットフォームで取引され、ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)やFTSE4GOODなどの国際的な主要SRIインデックスの構成銘柄として採用されています。また、国連環境計画・金融イニシアチブ(UNEP FI)による「持続可能な保険原則」および「責任投資原則」に署名しています。
*アクサグループの数値は2023年1月~12月の業績です。